【詩】スティグマの嵐

安全基地の外に出れば
呑み込まれそうな
スティグマの嵐

女なら、仕事失っても
風俗で働けばいい？

研修ついでの
好きな人のライブ
勉強メインでも
「男に会う口実？」

会ったことのない男でも
酔ったあなたに言われる
「ありえる ありえる」

恋愛相談した人の前で
仕事のLINEをチェック
「彼氏からの連絡ですか？」

月経の悩み
したくもない嫉妬
友人に投げつけちゃった私 
自由に好きな髪型にしただけで
「あの娘になれるわけじゃなし」

酔ったあなたは私と違う
フェミニンな娘とベタベタ
信じてれば平気な筈なのに
真剣に相談聞いてる姿にも
貼ったレッテル 感じた不安

あなた自身も自分にスティグマ
「男は外で闘ってるから、
家庭で癒されるのが当たり前」
男らしさから自由でいたいくせに
他人と比較し生まれた劣等感
自信ないからブレてるね

でも、やっぱり
同じ人間同士がいい
人間同士の
愛と会いと距離がいい

スティグマの嵐など
軽やかに逃れて
そのままの私で踊る 
勇気が欲しい

波打ち際、嵐の去った海に
自由に心地よく足をひたせる未来を
作っていくのは、私自身