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仕事にかんする話です
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#勉強

リチウムの疲労

リチウムの疲労

普通の学校とはどこのことだろうか。

いちおう「普通科」という名前のコースはある。ほかにも定時制とか通信制、商業科に高専など…

私はいろいろなコースのいろいろな生徒に英語を教えている。ものすごく難しい話をすることもあるし、かんたんなクイズを出すだけの日もある。

お気に入りは、「この曲の1番に有名なブランド名が出てくるから、それがどれなのか当てよう」というクイズだ。

生徒よりも、その親たちが「

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あと「なに力」をつければ社会で安心できますか

あと「なに力」をつければ社会で安心できますか

なんかの記事に「営業力」という言葉を見つけた。

おしゃべりのうまさのことだろうか?

なんとなく「交渉力」という言葉の言い換えかと思ったが、たぶんそうではないだろう。

きっとアンミカの通販みたいなふるまいのことだと思う。

教員免許を取る過程のなかで、「担任力」という言葉も耳にした。教授もそう言ったし、本にもそう書いてある。

私はその意味が、いまだにわからない。

たしか、ほかには「傾聴力」

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kindle版「英語がわからない理由」を出しました

kindle版「英語がわからない理由」を出しました

「英語がわからない理由 : Why you don’t get Engllish」のkindle版を出しました。

いろんな学校で英語を教えながら、「何がわからないか、わからない」と苦しむ人に向けて書いたものです。

内容をざっくり紹介すると、こんな感じです。

ようするに、勉強してる側の人間がずれた理解をしながら、それを育ててるんだよっていう話ですね。

じゃあどうすればいいのか?ということも、

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板の上の青春

板の上の青春

スケートボードにハマっている。

去年の12月になんとなく始めた趣味だ。歳をとると、運動の趣味を持ちたくなる。できればバスケットボールをしたかったのだけれど、私は指のうちひとつが傷ついていて、バスケができない。

スケボーならできるかも、と思い、いざやってみるとすぐに夢中になった。

🏖️

スケボーのいいところは、勝ち負けがないことだ。

互いに教え合い、励まし合い、褒め合い、写真や動画を撮り

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教師をはかる試験

教師をはかる試験

4月から別の学校で教員をやるために、いろんな学校の試験を受けている。

教師が受ける試験は学生のそれとは少し違う。また、そもそも採用時に筆記試験のない学校もある。

🦀

たとえば「○○高校の教員になりたい」として、とりあえず○○高校の赤本が参考になるのかというと、必ずしもそういうわけではない。

その学校の入試のようなものを再利用する場合もあるし、TOEICやTOEFLの過去問を使う場合もある

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どうしてもズレる英語の教科書

どうしてもズレる英語の教科書

英語を教えていると、どうしても翻訳の壁にぶつかってしまう。

たとえば「絵を描くのが好きです」という意味の英文をつくるために、そのなかで正しい単語を正しい順番に並べましょう、なんて課題がある。

すると、「I like drawing.」になるのだろうか。しかしこのとき「絵」にあたる単語が存在しないのだ。

でも、ほとんどの教科書や、勉強用の本はこんなふうに書かれている。

ほかには「誇りに思う」

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「やりがい投資」と「やりがい搾取」のちがい

「やりがい投資」と「やりがい搾取」のちがい

いま、いろんな場所で英語を教える仕事をしている。

そのなかで、業務時間外に資料をつくったり、本屋で情報収集をすることもある。

まえの会社にいたころは、そういう行動を避けていた。いちおうIT企業にいたので、それに関連した勉強を家でたくさんやったこともある。

でも、当時は5分のサービス残業すら拒否した。たとえ5分でも10分でも、業務時間外に仕事をするときにはしっかりと残業代を請求していた。

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そのとき教師は、自分自身こそがまったくの無知であったことに気づくだろう。

そのとき教師は、自分自身こそがまったくの無知であったことに気づくだろう。

中学と高校で英語を教えることになった。

まだ欠員のピンチヒッターに過ぎないが、教師の経験を積む第一歩としてはむしろちょうどいい。

🥖

大学では「教職課程」というコースを受けた。そこで教員免許を取る。

しかし実際のところ、ものを教えるためのコツとか、そのための実践を積むことはほぼない。

なぜなら、先輩や上司もまた教育のテクニックなど学んでいないからだ。

🥖

じゃあどうやって教師は教

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「ひとりじゃない」の光と影

「ひとりじゃない」の光と影

転職活動もひと段落した。新しい生活を整えるのは、とても疲れる。

でも、忙しいときや疲れたときに、「あの人も頑張ってるんだろうな」と思い出すだけでちょっと元気になれる。

私よりはるかに大変な生活を送っている友人もいるし、私より深い傷を背負っている友人もいる。

彼らが直接「元気を出しなよ」と言ったわけではないけれど。

🍁

私はたいていの試練に一人で立ち向かってきたので、そういった感覚が薄か

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