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エッセイ

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エッセイという形を意識しはじめた頃からの作品たち。
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記事一覧

91. 洗濯日和。

91. 洗濯日和。

あー、もうすぐ土日終わっちゃうな。
早く食器洗わなきゃな、と思いながらソファに寝転がり、天井を見ている。贅沢な時間だな。

久々に何の予定もない土日。金曜日の夜に、ベッドカバーとタオルケットを洗おうと決めて寝た。
ただ土曜日はいつも午前中を溶かしてしまうし、なんなら夜にホットヨガに行くまであまり動かないので、いつもあってないようなもの。だからどうせやるのは日曜日か、と思ってたけど、今回は気がついた

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90. 帰り、省みる。

90. 帰り、省みる。

東京の駅と、地元の駅は違う。
景色も、歩いている人も、流れる空気も。

地元に帰って電車に乗ると、今の私の生活のスピードとは違う空気が流れていると実感する。この空気は、私が高校に通っていたときのそれだ。駅は大きくなくて端から端が見渡せるくらい。人はまあまあいるけど、互いに干渉し合わず、静か。そこにいる私は、学校の勉強とか、部活とか、そういうことだけ考えていればよくて、切羽詰まった気持ちでタスクに追

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89. 浮気と、自己愛。

89. 浮気と、自己愛。

学生の頃、写真を撮るのが上手な男の子と付き合っていました。
彼は会うとまず、服や髪型を褒める前に私の写真を撮りました。一緒に過ごす楽しい瞬間や嬉しい表情も、全部写真に収めました。たまに、怒っている姿も。

大人になって、一緒に仕事をしたカメラマンさんが言ってた。写真を撮る時、カメラマンは被写体に恋をしてるって。

私は彼が私以外の女の子の写真を撮るのをなんとなくモヤモヤした気持ちで見てたけど、そう

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87. 残さなくても。

87. 残さなくても。

今週、写真をいっぱい消した。

特に何かを忘れたかったとかではなくて、Googleフォトの自動バックアップをオンにしてたらいつの間にかGoogleの容量がなくなってて、メール受信ができなくなってたから。正直メールなんて普段全然開かないけど、いざ受け取れなくなったら急に重要な何かを受け取りそびれてるんじゃないかと不安になって、iPhoneから同期された1万枚以上の写真をいちいちクリックして消す、とい

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85. バスは桜のトンネルをくぐる。

85. バスは桜のトンネルをくぐる。

街に咲く桜が、大きなスーパーマーケットが、小さな塾が、道端の小さい花が、バスの窓から見えるいろんなものが全部愛おしく見えてたまらない夕方。

桜が好きだけど、それを見上げる人を見てるのも、なんか好きだ。桜を見に来たわけじゃなくても、この淡くてきれいな花びらを見られるのは今だけだって知ってるから、やっぱり見ておきたくなって顔をあげちゃう。その気持ちに抗えずにふと立ち止まって桜を見上げる姿が、結構可愛

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83. ピアス見てたら1ヶ月がいつもより長かった。

83. ピアス見てたら1ヶ月がいつもより長かった。

土曜の昼間、すごく眠い。晴れてるのが好きなのに、元気に活動できるのが夜なのが悔しい。早寝早起き、できたらとっくにやってるけど、できるようになりたい。

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先月ピアスを開けたとき、ファーストピアスは穴を定着させるために最低でも1ヶ月半はつけっぱなしにしてくださいねと言われた。パチン、とやってからそろそろ1ヶ月半経つんだけど、ネットで調べると、穴の入り口が窪んだらとか、動かしても完全に痛みがなくな

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81. 宙に浮かぶような数日間。

81. 宙に浮かぶような数日間。

先週、久しぶりに書くのをサボってしまった。あまりに自由でハッピーな時間を過ごしていたから。

3連休に有休を足して4連休をとって、友達と遊んではしゃいで、そのまま人のお家におじゃましておもてなししてもらって、夜明けまで映画を見ながらだらだら過ごした。こんな贅沢はなかなか無い。毎日仕事量とそのプレッシャーに追われて、やりがいと苦しさの間を彷徨いながらヘロヘロで暮らしていた私にとって、俗世から離れたよ

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80. 終わりと始まり。

80. 終わりと始まり。

誕生日の前々日、胃腸炎になった。もう出るものはないというくらい、上からも下からも出して、布団とトイレを行ったり来たりした。同時に激重な生理痛で下半身が使い物にならなかったけど、どうしても病院に行かなきゃいけないと思って1人でハァハァ言いながら病院まで歩いて行ったら、診療時間がホームページより1時間短くなっててもう終わってた。7分くらいで歩けるはずの帰り道、道端で2回休憩して家に帰って、全部を放り出

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79. 銀河鉄道の夜を見た夜。

79. 銀河鉄道の夜を見た夜。

銀河鉄道の夜、のアニメを見た。ネコのやつ。

今年の1つの目標として、いろんな作品を見てみるっていうのがある。まあ目標っていうほどでもないんだけど、いつも好きなものばかりを抱きしめ、噛み締めてしまうから、ちょっと意識していろんなものに触れたりしてみようという試み。なので、最近いろんな人におすすめ作品を聞いたり、自分が気になった作品をメモしたりしてる。その中のひとつが「銀河鉄道の夜」だった。
名前は

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78. 早寝で夜更かし。

78. 早寝で夜更かし。

早く寝れそうな日。早めにお布団に入ってみたときに限って、なんでもかんでも頭に浮かんで、胸がトクトク高鳴って眠れない。

大事な誰かに会いたいような、お話しに行きたいような、ワクワクするような、いやむしろなんだか泣きたいような、そんな風に気持ちがどんどん駆け巡って眠れない。明日の服とか朝ごはんとか考えて、試してみたい気持ちになって頭の中で何度もシミュレーションしてみたりしちゃう。

こんな時、なんだ

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77. 外は快晴、窓掃除。

77. 外は快晴、窓掃除。

今日は窓の掃除をしました。

玄関横の戸棚をガサゴソしてたら、自分で買った覚えのない(こういう場合は母親か元カレのどちらか)窓掃除用のワイパーみたいなのを見つけて、ふと窓掃除でもやってみようかなと思ったんです。新年だし。でもそれにセットして使う専用の窓拭きシートがどこにもなくて、ネットで調べたらどうもそのワイパーもシートもすでに販売が終わっていて、でもせっかくやる気になったのにもったいないと思って

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76. ねじれのわたし。

76. ねじれのわたし。

家族も兄弟も、みんな少しずつ変わっていく。

1人きりでいるときとは別の、近しい誰かと一緒にいるときのための私がいる。
近しい相手なのだからノーマルな自分にとても近いんだけど、大人だから、相手にちょっとずつ合わせるってことを知ってる。そこにある雰囲気を乱さないための私っていうのが、一応いる。嘘をついてるわけじゃないから、別になんてことはないけど。
でもその近しいはずの相手が知らないうちに変わってい

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75. どこへでも行ける。大人だから。

75. どこへでも行ける。大人だから。

会いたい人がいれば、会いに行けばいい。
知りたいことがあれば、見に行ってみればいい。

この1年、いろんなところに行き、いろんな人とお話しました。その場所はどんなところで、どんなことをして暮らしているのか、いくつも見せてもらうことができました。
出不精、インドア、旅行の計画なんて自分のためだけには絶対立てないような人間なのに、今年のわたしは思った以上にフッ軽でした。というか、むしろ意図的に自分の背

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74. 心踊る服は、自分への愛。

74. 心踊る服は、自分への愛。

あー。買った服がかわいい!ふふ。

ここ最近、今年1年仕事をよく頑張ったという自分への満足感と、お店の戦略的な年末セールによって、立て続けに服を買っている。だって50%オフなんだもん。いつもはわりと固めのお財布の紐も、そりゃ多少は緩む。

わたしは小学生くらいからほとんど好みが変わってない。森ガールという言葉ができる前から、圧倒的森ガールだったと思う。好きな色は茶色、服も持ち物もみんなナチュラル系

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