マガジンのカバー画像

短歌

28
書いた短歌です
運営しているクリエイター

#言葉

座標に座る

いたみはずれ毎日は窓をあける肌の向こうの空を空にする

狼の眼に朗らかに根を張った無限を恨む娘の痕跡

数パーセントのスパイと戦闘後吸うパイセンとスーパー銭湯

屋上のこの世で一番の愚か者にだけ吹く春一番で

僕が正しさと暮らしていた時に君は優しさと暮らしていた

数学は話し相手 自分よりも理屈の通った返事をくれる

永遠を綺麗だなって思うのは存在しないものだからだろう

具体的すぎてめちゃくちゃ

もっとみる

いつの日かこの短歌たちを読み返す僕が笑ってくれますように

もういいよ善とか悪とか正義とか公園のベンチでビスケットを食べよう

味気ない今だとしても生きてれば星の綺麗な夜にも会えるさ

入力の速い彼女はいつだってタンタカタンと短歌をつくる

気分屋で言葉を解さぬ飼い猫とじゃれてるときだけ本当の僕

ことばってナイフになる日もあるけれどときには優しい毛布にもなる

ひとりでもへっちゃらさってひとりごとつぶやくくらいにひとりはつらい

君たちもいつかカエルにな

もっとみる