マガジンのカバー画像

思想家の休日

1,513
運営しているクリエイター

#詩

年輪

年輪

象形文字に絡まる月夜、にやけるチシャ猫や、幽体離脱を繰り返し、実体の保管場所をひけらかす人々、有閑階級として、名だたるものを破壊し、ハウリングする絶望や、あらゆる瞬間の末路や、嚮導する本質、怠惰な化粧を施し、傲岸不遜な状態を隠す彼女、度重なる苦しみをカタルシスに至らせるための戦争や、荘厳な結末に注がれる熱い鉄、軋む夏や、区役所に住まう亡霊、陸地を埋め尽くす悪意や、焦燥感が加速して、ぼんやりとした情

もっとみる
硬質

硬質

退廃的なモジュールを差し込んだ頭、管理下を打ち砕くための砲弾が飛び交い、分裂的な思案から、遠退く感情の波形、街路樹に吊り下げられている人形たち、彼や彼女たちの憂鬱を食べて大きくなる草木、静謐な端数にとまる蝶、懐かしむほどに悴み自覚する冬、林立する予感を越えて、静電気にたむろするプラスチックや、怠惰な魂に絡みつく所以や、性善説に蝕まれた世界の退屈さに寄りかかるジレンマ、肥大化するアニマや、簡素な理由

もっとみる
楽観

楽観

地球の周りで踊る宇宙ゴミを食べるサメの群れ、傀儡にカスタムされた人々の互換性や、生後からストライキを繰り返しては、偶像崇拝を繰り返すだけの、堕落した主観から生えたキノコが騙る思想のようなものを、模倣するための教育なんてものや、空疎なレジスタンスを行なっては、蠢く思念が、事実を踏み潰したり、貧相な価値を茹で上げ、倦怠感なんかを麻痺させ、曖昧模糊な瞬間から、循環して行く位置から、徒に逍遥している蜻蛉た

もっとみる
不屈

不屈

機械的な伴侶たちが出迎える朽ちた家、排除する事により、カタルシスに至る村社会でのサクリファイスとして、運ばれて行く足りない者と大人たちに、名付けられた子供たち、散漫な儀式の後に敷衍して行くクーデターの気配、革命家たちの咽頭炎による咳の音が木霊する静かなだけの夜、デカダンスに狂った君の利己的で、独善的な答えや、君たちの悪趣味な戦争により、破壊され尽くされた街並み、最後は、絶滅に近いまで争いながら、た

もっとみる
応答

応答

野蛮な豪雨が降り注ぎ、すべてを、押し流す衝動のようなものや、意識にかかる靄や、敗北感に打ちひしがれている彼の隣で眠る猫、偶像崇拝を続けるサイエンスが、蓄積した憎しみを孕む傲岸不遜な彼女たちの偽装した恋が、あらゆる愛を配下にするために洗脳するメディアの兆候や、超現実的な翅をもたげる数十メートルの蚊や、耽溺を繰り返すだけの惰性な物語の中でのカタストロフを迎え、貧相な身体であらがう人類の最後や、災厄を祝

もっとみる
銀河

銀河

瑣末な深夜にまどろむ過程や、余韻に停泊する船や、不燃物をかき集めて出来た真理を崇める、やわな体や、しなやかな朝、散漫な予定に絡みつくタコの足や、退廃的な人格否定や、すべての罪を、可視化するための取引や、悲観的な観点や、転換期を迎えるための裁きを繰り返す神、過ちばかりの私たちの中の怪獣を育てる痩せた母たち、正気も損なわれ、煩わしい業務の果てに、知り合った君たちの恋人、研鑽し続ける先々では、磨耗し切っ

もっとみる
反駁

反駁

傷付いた心を食べ尽くすカラスになりたいと、願う日々の結び目、無数のジレンマや、悲観的な君の過剰摂取した背丈ほどあるフルーツ、分離して行く液体を眺めては、エクソダスと歌うボブマーリーの隣で、密かに蓄積する永劫を観測し、白昼夢に消えるだけの惰性な論理や、儚さを謳う連中の思念に巻き込まれては、映画の中で手懐けられて行くだけの葛藤と、疎ましい現状に加速する退廃的なムード、愛されたいと強請るばかりで、愛され

もっとみる
交換

交換

踊り出す思い出、飛び立つ海鳥たち、あらがうほどに現れる動機、怠惰な旋律をよじ登り、君のところまで辿り着き、永遠にまどろみ、銀河に疎開し、因果を無視して、貪り食う予感や、余白に現れる雨、同一性を保管するための宝箱、屠る現時点から展開していくものが、不自然さを超越し、前衛的な面影を保護するための藝術や、疎外感に苦しむ君、排気ガスに埋もれた心情、情景に襲いかかるカタストロフ、偶像や天気を操る神や、屈折し

もっとみる
恍惚

恍惚

退嬰的な君たちの横暴さに嫌気がさすし、境目もなく、泳ぎ続けるシステマチックなトビ魚として、泳ぎまわり、飛び回り、臨界点を迎えた原子炉や、排斥されるだけの毎日に媒介する物事との、いさかいにより、日常に刺さる槍や、約束を突き破る芽や、漂う気配や、酔いしれるだけの君たちの理念、レイシズムやファシズムを打ち砕く砲弾や、悲観的な奴らが促す陰口が、明日を踏み躙るまでの微睡みや軌跡や慟哭、詰るほどに、程なくして

もっとみる
転換

転換

運命論者たちを食べ尽くす古代魚、洗濯物の香りがする秋の擦れた感情、紊乱の焦土を濾過して、淹れるコーヒーや、悲観的な君たちに組み込まれた奴隷根性や、アミニズムに支配され、蝉蛻を繰り返しては、飛び立つ瞬間に寄り添う爽やかな風、利己的な所以や、意思的な齟齬や、あらゆる罪からの背反、硬直する真理を貪る虫や、土塊に囲われた厭世観を撫でる手、大義を捨てて、セオリーを無視して、荘厳で、横暴な結末に備わるエゴを回

もっとみる
境域

境域

フレキシブルな地下鉄が与える残尿感、マントラで踊る僧侶たちとの互換性や、生後から、隔てられる事なく、言葉を盗難して、制約なんてものに、縛られる事なく、事なきを得るまでに、至るまでの距離で肥大化する君との思い出だけで、この、絶え間ない孤独を乗り越えては、高揚感を加速させ、構築する意味なんかに、観点を奪われずに、勘違いしたままに、従う事もなく、たゆたう隙間から現れた曙光や、生じる所以に、シンパシーなん

もっとみる
現代

現代

コンバース履いて原野を歩くアレンギンズバーグ、群像に吐血を繰り返す女々しい自己を磔にして、セオリーを破壊して、シンメトリーな過去を掬い上げる仏の掌になりたいのだと、うそぶいては、たちまちに現れる原理を蹴飛ばし、通りすがりの思い出を抱き寄せ、もう、離れないようにと、願いを綴る、意識的な手紙の波形、夜露に濡れた隠語を放つ猿の群れ、火傷した感情を手当する浪費家、簡単に消費されるための、欲望の溜池、デスマ

もっとみる
感情

感情

どうにもならない思いを吐き捨て、いくつになったらだとか、いくつだったらなどという思いを破棄して、画期的な今にぶつかり、大天使の咆哮を合図に、飛び立つ歪な鳥になった私、退屈そうに虫を食べては、意識を遭難させ、怨嗟が降る故郷や、古着屋で眠る宝物や、構築されるイリーガルな理論や、どんどんと分断を生む、あっちこっちや、硬直する動機を眺める脊髄反射の子、システマチックな亡霊のカタルシスや、あらゆる分岐点に備

もっとみる
揺籃

揺籃

恋に落ちるには、数秒もいらず、あっという間に麻痺してしまい、絶対無の最中を羽ばたく翼を持つ河馬に乗り、不確かな何かを加速させるために、締結して行く瞬間から放たれる動機を加工しては、偏執して行くだけの、不具合の今朝に沸る欲望のようなものや、暴走する本質を吸い尽くす蚊の針、コギトを貪り食うアンドロメダの生き証人や、物事に統合され、折り込まれて行く死から逃れ、永遠に生きるのに、なぜに怯えているのかと、ふ

もっとみる