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#過去世
第215話 いつつとななつ
プレアデスの私の心にわずかな光が差し込むと、反射光で目を細めた暗黒城の主は厄介そうに舌打ちをした。
「お前を信用してる訳じゃないからな。」
孤独に飲まれた小さな男の子からは、私に対する不信感しか漂ってこない。暴れ出したい感情を本当は多く抱えているのに、それらを見せまいと腕組みをしている。
いくつかと尋ねると、「七歳。」と返ってきた。ガスコンロと流しをすぐ背中に、長方形のダイニングテーブル
第212話 アカシックから消せない傷跡
彼の魂とバトルをしている。
全身全霊、空中戦であり肉弾戦。この広い宇宙において、完全に完璧な互角の相手とは彼の魂を以って他にはいない。(※)
故に夢中で戦っている。その口元に笑みを湛えて、やるもやられるも味わっている。なんて悔しい、なんて楽しい。
ふと見ると、“私たち”の他にもそれぞれの双子がお互いを相手に戦いを繰り広げているのが多数見受けられる。彼らもまた目の前の対の相手から決して目を逸
第178話 愛と憎しみとツインレイ
それから間もなく、けーこは私のことを“ちゃんづけ”で呼び始めた。どういう訳だか彼女にとっての『愛すべきコンテンツ』と化してしまった私はしばらくの間、シリウスのあれやこれやを話して聞かせた。
自分たちが住んでいた場所は本当に田舎だということ。小川が流れていること。虹も出ること。夜空もあること。編み物の文化があったということ。リトは茶色いチョッキを羽織っていること(ベストと呼ぶより、左右の身頃を