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#掌編小説
掌編小説⑥「夜空」「時間」「囲い・塀・垣」
仙台駅からアーケードの中を通り、国分町方面に進む。名掛丁、クロスロード、ぶらんどーむと抜け、前方ディズニーストアが右手に見える横断歩道を渡って直進。勾当台公園の手前の商店街、三越とロッテリアの間を通る路地に立ち飲みができるカフェが佇んでいる。
確かにそこにはカフェがあるのに、あるとき、ふとした瞬間にカフェが不思議な雑貨店に代わっているのだそうだ。
いつ、どんなときにだけ、そこに雑貨店が現れる
掌編小説②「雨」「話す」「机」
雨が降っている日に、建物の中にいるのが好きだ。
雨のように、広範囲にわたる何か大きなものから、守られているような気分になるし、曇天で薄暗くなった外とは対照的な屋内の雰囲気の明るさに、胸がどことなくワクワクする。
それはたぶん、小さい頃の記憶が思い出されるからかもしれない。
父が、いらなくなった大きめのダンボールを持って帰ってくることがたまにあった。小学一年生の子供が二人入れるくらいの大き