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海外旅行·海外出張の小ネタ ユーレイルパス

 1990年代後半、海外のセールス&マーケティングを担当していた頃の話をです。欧州全域と米国をカバーする大手代理店と連携して、ある商品の欧州全域への展開をしていました。欧州、特に代理店の本社が有ったロンドンは、冬は雨勝ちで、アクティビティが下がるとの現地の助言も有り、毎年、夏休み頃からクリスマス前まで、欧州に長期出張に出かけて居ました。
 移動は、勿論飛行機を使っていました。しかし、当時欧州通貨は、為替レートがとても高い時期でした。現地代理店さんが、ボリューム·ディスカウントを駆使して、特別価格での航空券やホテルの手配をしてくれていましたが、費用が嵩んていました。特に、仕事が順調に進み出すと移動機会が増え、かなりの金額になっていきました。
 見かねた現地の方が、船や鉄道での移動も楽しいので、ユーレイルパスを使ってみてはと、提案してくれました。海外出張にユーレイルパスというのも、違和感かありましたが、使ってみると、夜行列車を使えばホテル代浮き、移動自体も楽しいことがわかりました。例えば、深夜ドイツのデュッセルドルフ中央駅に、時間調整で長時間停まったので、ぼんやり深夜の欧州の街並みを眺め、楽しんだりしていました。新しい発見も有りました。鉄道は、電気機関車が客車を引っ張る形なのでとても静かでした。寝台列車には給水器が備えられていましたが、飲用はできませんでした。また、目的地には早朝5時過ぎ頃到着するので、会議が始まる10時迄、時間が有りました。カフェが開くまで、売店で飲食物を買って過ごすなど、まぁ、これもまた一興。
 ルクセンブルクからノルウェーのオスロまでの移動では、一等車で、列車ごとフェリーに乗るなど、珍しい体験も有りました。
 また、スウェーデンからフィンランドまでの移動では、町のような夜行フェリーで移動しました。船内は無税でした。特にお酒の税金が高い北欧なので、皆ガッツリ呑んで、無税枠一杯のお酒を買っていました。相部屋の船室でしたが、誰も夜戻って来ませんでした。凄いパワーです。

 寝台などは、少しだけ別料金を払いましたが、基本的には、これらは全てユーレイルパスで乗れました。経費節減しつつ楽しめる、ユーレイルパスでの海外出張も良いかと。

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