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一人で真夜中に公園のベンチに座っていたときよりも、誰もいない四畳半のアパートへ帰ってきたときの方が寂しさを感じるのはなぜだろう。
葉ばかりの藤棚の下に座って、月を見上げた。人のいない公園は時間が停まっていて腕時計の針はちっとも進まなかった。早く朝にならないかな。月ってあんなに大きかったっけな。夜空の月よりも詩の中の月を思い浮かべる方が容易いと言ったのはボルヘスだけれど、彼自身の目が見えないことは後で知った。
昨日の夜はわけあって公園で一晩を過ごした。こんなことばかりだなと思う。深夜の三時に黒猫が一匹迷い込んで、ベンチに座る僕の方を向いてふたことみこと鳴いた。猫が何を言っているかは分からないが、あの小さな瞳は、真夜中でもちゃんと人が見えてるんだなと思う。通行人は顔を背けるだけなのに。
引越し先は何もない部屋だけれど、唯一、ポメラを置いてあることが、自分が自分であることを思い出させてくれる。
円周率が割り切れない話を聞くと、文系なので、神様は割り切れないところに秘密を置いたのかもしれないと思う。
noteの『春の連続投稿チャレンジ』で貰えるnote限定のペンとメモパッド欲しいな(限定品に弱いやつ)。あれ、机にあるとお洒落なんだよな、いまからでも間に合うかな……。