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もの書きのkazumaです。文学ブログ『もの書き暮らし』運営者。在宅ライター。中短編と詩がnoteで読めます。ポメラ日記、はじめました。

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  • ポメラ日記

    ポメラDM250で日記を投稿しています。もの書きの日常を綴ります。

  • 中編・短編小説集

    kazumaの中編・短編小説集です。

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「川に向かって、言葉を吐いて」

 ねえ、何から話そうかしら。あたしね、こういう時って、どんな風に喋ったらいいか、分からなくなるのさ。何を喋ったって、ぜんぶ同じって気がするの。あんたに話そうと思うとね、あたしはいつも森の中にいるみたいだわ。どんなにあたしが大きな声で喋ったって、あんたの耳まで聴こえやしないから。ねえ、聴こえてる? あたしの声が。ちゃんと聴こえてる? ──返事くらいしてよね。すぐに見失っちゃうからさ。あたしね、もっと遠くへ行きたいんだ。こんなところ、ほんとは一秒だって立っていられないのよ。目眩が

    • ポメラ日記67日目 お金にならなくても書きたい文章がある

       久々に雑記。日頃のもの書きで思うことがあったのでちょっと書いておこうかなと。  このところ、ブログの更新はお休みしていた。その間、何をやっていたかというと原稿の続きを書いていた。  僕は、普段はライティングの仕事でお金を貰って書いている。といっても、そんな大層なものではなく、何とかぎりぎり一人なら暮らしていけるか、くらいの収入しかない。  僕がほんとうに書きたいのは小説や文学関係のことだけれど、仕事のときは一旦、封印する。  記事を読む人が、役に立つことや欲しいと思

      • 今日も河原を走った。誰もいないところをひとりで走るのが好きだ。川の向こうに飛行機が飛んでいくのを見ていた。

        • 【ポメラ日記66日目 あとがき】 話を歪めるというよりは、僕が歪んでいるのかもしれない。 でも、歪んだところは誰にでもあって、それを隠したり、取り繕ったりせずに物語が書けるかどうかっていう話なんだと思う。

        • 固定された記事

        「川に向かって、言葉を吐いて」

        • ポメラ日記67日目 お金にならなくても書きたい文章がある

        • 今日も河原を走った。誰もいないところをひとりで走るのが好きだ。川の向こうに飛行機が飛んでいくのを見ていた。

        • 【ポメラ日記66日目 あとがき】 話を歪めるというよりは、僕が歪んでいるのかもしれない。 でも、歪んだところは誰にでもあって、それを隠したり、取り繕ったりせずに物語が書けるかどうかっていう話なんだと思う。

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        • ポメラ日記
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        記事

          ポメラ日記66日目 話を歪めずに語ること

           書いた作品が落ち続ける理由ってなんだろうな、とぼんやり考えていた。これまで三年くらいは小説の武者修行のつもりで、中短編の制作を続けてきた。  note以外で公開した作品も含めると9作品で、いまは10作目を作っている。自分の小説がものにならないわけは何なのか、昔に書いた作品を少し読み直してみることにした。  書いた直後は、その作品に対して作者が冷静な判断を下すことは難しい。  やっぱり書いているときは、「この書き方で間違ってないし(内心、『間違ってへんやろ!(関西弁)』

          ポメラ日記66日目 話を歪めずに語ること

          ポメラ日記65日目 僕は小説家になれなかった

           お久しぶりです、もの書きのkazumaです。久々の更新ということで、ちょっと近況などを綴っておこうかなと。SNS(Twitter)もやめちゃったので、気軽に書けるところはnoteぐらい。  *  「monogatary.com」という小説投稿サイトで公募に出した「51対49の小説」の結果は落選していた。わりかし自信はあったし、他の応募者が誰もやっていないような言い回しをした箇所もあると思ったのだけど、僕の小説の書き方は、プロの出版社から見れば話にならないらしい。一次さえ

          ポメラ日記65日目 僕は小説家になれなかった

          詩作Ⅷ 雨の水曜日

          こないださ 水曜さ 水曜っていつさ? 雨が降った日さ 僕さ こうもり傘を差しててさ さよならってさ 言い忘れててさ 雨を踏んでたらさ 水たまりの向こうにさ 僕のさ 僕の傘がさ さかさまになっててさ さかさまになった僕はさ きっとさ さみだれの花火をさ 観ててさ あまだれのシロフォンをさ 聴いててさ みぞれあめのあめだまをさ ひとみから落としてさ あのさ 明日さ 明日っていつさ? 水曜日に雨が降ってたらさ 【詩作のあとがき】 スーパーの

          詩作Ⅷ 雨の水曜日

          【ポメラ日記64日目『ものを書くためにSNSをやめた話』あとがき】 SNSが全盛の時代に、SNSを自分からやめるやつがひとりくらいいたっていいだろうと思って書きました。Twitter(現X)のアカウントは昨日、削除しました。これからはnoteの『ポメラ日記』を拠点に活動します。

          【ポメラ日記64日目『ものを書くためにSNSをやめた話』あとがき】 SNSが全盛の時代に、SNSを自分からやめるやつがひとりくらいいたっていいだろうと思って書きました。Twitter(現X)のアカウントは昨日、削除しました。これからはnoteの『ポメラ日記』を拠点に活動します。

          ポメラ日記64日目 ものを書くためにSNSをやめた話

           最近、ものを書くためにあるものをやめた。SNS(Twitter・X)だ。  Twitter(X)は、学生の頃から10年くらい使い続けたサービスで、これが縁になって文学関係のひとのつぶやきを知ることができたり、おすすめの本や文芸イベントに触れられる機会もあって、重宝していた。  使い始めた頃は、Twitterが世に出回りはじめたときで、まだ牧歌的な雰囲気が残っていたと思う。見ず知らずのひとと手軽にテキストで会話できることは、刺激的だった。  本や小説を好きな人にリアルで

          ポメラ日記64日目 ものを書くためにSNSをやめた話

          ポメラ日記63日目 もの書きが『ポケモンコンシェルジュ』を観た話

          ・息抜きのつもりで観た『ポケモンコンシェルジュ』    今日は、ちょっと執筆の息抜きの話。週末に友人宅で「ポケモンコンシェルジュ」を観た。Netflix(ネットフリックス)で。  僕はポケモン世代の生まれなので(ピカチュウ版の頃で、ドット絵の主人公の後ろをピカチュウがとてとてと付いてくる)、子どもの頃はわりと好きなコンテンツだった。  中学生や高校生になるにつれて自然と離れていったんだけど、大人になってからゲーム好きの友人に誘われて、ポケモン熱がちょっと再燃したところが

          ポメラ日記63日目 もの書きが『ポケモンコンシェルジュ』を観た話

          ポメラ日記62日目 サリンジャーに励まされる映画『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』

          ・サリンジャーが出てくる映画の話  「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」という映画を知っているだろうか?  僕はつい先日、この映画を観た。なぜかというと、J・D・サリンジャーが物語に登場するからだ。  実在するサリンジャーをモデルにした映画というのは、意外と多かったりする。  たとえば、サリンジャーの生誕百周年を記念して作られた『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』は、ドキュメンタリー映画として記憶に新しい。 (僕は公開時に劇場に見に行った。映画館の座席に

          ポメラ日記62日目 サリンジャーに励まされる映画『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』

          お正月はお雑煮を作ってみました。関西なので白味噌。

          お正月はお雑煮を作ってみました。関西なので白味噌。

          久しぶりにnoteに来て、これだけたくさんのひとが創作をしているんだなと思うと、少しほっとしたところがある。

          久しぶりにnoteに来て、これだけたくさんのひとが創作をしているんだなと思うと、少しほっとしたところがある。

          ポメラ日記61日目 2024年度のもの書きけいかく

          ◎2023年のもの書き活動を振り返る  明けまして。もの書きのkazuma(@kazumawords)です。2024年になって初の「ポメラ日記」の投稿です。  書きはじめ、ということで、今年の「もの書きけいかく」を立ててみようかなと思います。  ちなみに去年の活動を振り返ってみると、 中編小説(『川に向かって、言葉を吐いて』)と短編小説(『51対49の小説』)をひとつずつ作れた ポメラ日記が60日目まで来た 文学ブログ「もの書き暮らし」をリニューアルした 在宅

          ポメラ日記61日目 2024年度のもの書きけいかく

          コウペン氏の朝ごはん。うまく焼けると嬉しい。

          コウペン氏の朝ごはん。うまく焼けると嬉しい。

          詩作Ⅶ 折り紙の星

           折り紙の星を見上げる  小さな樅の木のてっぺん  シャンシャンシャン きみは口ずさむ  凍えた口びる トナカイのそりすべり  ぼくのポケットには二枚の銀貨  この街に サンタクロースはいないみたい  あたし いい子じゃなかったかしら?  両手にシュトレンの包みひとつ  どこから来たの?  ぼくは雪の子 きみは星の子  名前も知らない ベルが鳴る  銀貨をひとつに シュトレンはふたつに  あたし 行きたいところが あるの  シャンメリーの瓶を傾けて

          詩作Ⅶ 折り紙の星