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「砂の女」固定観念を捨ててみる
男が休暇に、昆虫採集をするため
出かけたきり帰ってこなくなるところから
始まる阿部公房が描いた物語。
主人公の男は、新種の昆虫を探すため、
砂地へ出かけたのですが、
砂の穴に家がある不思議な部落にたどりつきます。
一晩、砂の穴に住んでいる女の家に
泊らせてもらったところ、
翌朝、縄梯子がなくなっており、
穴から出してもらえなくなってしまう
というあらすじです。
この本を読んでいると
奇妙な物
『D坂の殺人事件』背景を感じたくて
『D坂の殺人事件』を読んだ週末に
作品の雰囲気を味わいたくなって
千駄木の団子坂へ行った。
作品の『D坂』は、
この団子坂と言われている。
けっこうな傾斜の坂だった。
団子坂の由来には
この坂沿いに団子屋さんがあったとか、
転ぶと団子のように転げ落ちるとか、
泥の坂道だったことから
歩くだけで泥だらけになり泥団子のようになったとか、
色々あるそうだが
今ではアスファルトで舗装され、
車の往
信じるものとは?「海と毒薬」
戦争が人間をくるわせるのか
現在でも
考えるべき
とても深く難しい問題です。
実際に起こった事件を題材にした
小説「海と毒薬」。
戦争の中、
多くの犠牲者がでているために
人の死とはなにかが
あいまいになっていく様が描かれています。
主人公である勝呂は、私に言います。
「仕方ないからねぇ。
あの時だってどうにも仕方がなかったのだが、
これからだって自信がない。
これからもおなじよ
「今夜、すべてのバーで」パテ選び
中島らもを
初めて歌舞伎町の地下のライブハウスで
見た時のことを今でも鮮明に覚えている。
彼はもうすでに、
弟子かスタッフに両腕を支えられないと
階段も降りれなかった。
それなのに
椅子に座って
トークライブが始まって
マイクを握ったとたん
信じられないほど饒舌に
面白トークを繰り広げたのである。
中島らもは
アルコール依存症である自分、
弱い自分をさらけ出しながら
自虐と知性と冷静さを
人生の教科書「自省録」
キャリアコンサルタントを勉強している時に
読むべき本と言われ、手にとりました。
マルクス・アウレリウスは
第16代ローマ皇帝で、
五賢帝最後の皇帝といわれています。
ローマ皇帝という多忙な公務のかたわら
学問を好み、夜になると「自省録」にまとめられた
日記を綴っていたそうです。
この本を読んでみると
遥か昔であっても
人間の悩みは、あまりかわらないことが
分かります。
人間は何のために生ま
蓮の花のようであれ「蜘蛛の糸」
大人になって読む
「蜘蛛の糸」は
歯がゆい感じがします。
お釈迦様の気まぐれ、
悪人は悪人と終わってしまう展開、
そもそも、なぜ蜘蛛の糸なのか...
極悪人カンダタから学ぶ
自己中はいけないよ
という教訓
と少しひねくれながら
読みすすめていたのですが
最後で素敵と思わされた部分に出会いました。
「しかし極楽の蓮池の蓮は、
少しもそんなことにはとんじゃくいたしません。」
蓮池の蓮はあか
春樹が思う振り返り?「夜のくもざる」
今の職業を
あるいは今の生き方を
私はなぜしているのか?
普通なら
考える必要などない事なのだけど
実はとても大切な事のような気がしてしまう。
このエッセイ集の
初めのお話「ホルン」。
私はこの話が大好きで
とにかく何回も読んでいる。
たった4ページなのだけど。
ホルンを吹くことを
専門的職業としている人がいるけれど
なぜそれがホルンでなければいけなかったのか
というような事が書かれている
三島の終わりの美学「新恋愛講座」
三島由紀夫を愛してやまない
仕事でお知り合いになった
とても美しい女性が
かめ子さん、
とっても素敵な本みつけたので
プレセントです!
と「新恋愛講座」エッセイを贈ってくれ
あまりの嬉しさに
必死に読みました。
男と女のいろいろや
若き青年へのメッセージなどあるのですが
とても気に入った
「おわりの美学」の章があります。
例えば、
手紙のおわりでは
一番素敵な結びは
「またお目にかか
愛する未来を思って「夜と霧」
フランクルの「夜と霧」
は第二次世界大戦中、
ナチスにより強制収容所に送られた体験を
精神科医の立場から記録した本です。
キャリアコンサルタントを
勉強するときに
読むべき書籍と言われ
手にとりました。
希望も自由もない強制収容所なかで
人間はどうなるか、どう生きるのか?
フランクルは収容された人を観察し続けました。
(※フランクルも同じ境遇)
結論...
最悪な状況下で
耐え難い苦痛に耐
わたくし革命「斜陽」
苦しみもがいたかず子は、
「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ」
と思う
私革命(※わたくしが命名)
の第一人者だ
日本が太平洋戦争に負け、
華族制度がなくなり
貴族とよばれていた人たちが
落ちていく話ともいわれるけども
私は
主人公かず子が
落ちぶれ苦しむ自分を見つめ
私革命を起こす話だと思っている
今のかっこいい女性を
すでに昭和20年代に
描いている
太宰治はやっぱりすごい
「人間椅子」はなぜ怖いのか?
「人間椅子」を読むとゾッとする。
何回読んでも、結末を知っていても、
ゾッとしてしまうのである。
いつもなんでこんなに
怖いのだろうかと思う。
ある日、
家にある
大好きな映画のE.T.の巨大ぬいぐるみ
(首が伸びたり、縮んだりする)
を見ていてはっとした。
人間椅子が怖いのは
物体をめでるという
気持ちが皆、理解できるからではないか。
(※めでる :
その可愛さに惚れ惚れしながら大切に
カムパネルラ父の決断
※ネタばれあり
銀河鉄道の夜の最後に
カムパネルラが川に溺れてしまい
町の人々が必死に探すシーンがあります。
そして、カムパネルラのお父さんが
「もう駄目です。落ちてから四十五分たちましたから。」
ときっぱりいうのです。
いつもこの文章で
涙がでてしまいます。
「落ちてから四十五分」
ここには、知的で冷静な
カムパネルラ父の判断を感じます。
完全に水没してしまうと、
5分までだと10
永代通りを伊三次は走る。
東京の深川周辺が好きでたまらない
アスファルトで舗装される前は
土埃の道で
歴史を作ってきた人が
歩き、生活していたと思うと
してはいけないけど
富岡八幡宮で
ジャンプしたくなるくらい
楽しくなる
髪結い伊三次捕物余話
幻の声
(作)宇江佐真理
昔、バイト先の手打ち蕎麦屋で
一緒に働くおばさんに
教えてもらった本だ
時代ものの小説など
全く読んでいなかったけど
とにかくおもしろくて
ハ
春樹本の世界の変え方
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」
をはじめて読んだころ
太っている事がコンプレックスで
ふさぎ込み
服を買いに行くのも嫌だったし
外に行くのも嫌だったし
できれば隠れて生きていきたいなと
ふてくされてばかりの生活
ところが
この本の第一章のはじめから
「若くて美しくてむっくり太った女性」
の出現で世界観がくるりと
ひっくり返りました
主人公をエレベーターから部屋まで
案内する