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『パルモア病院日記 ―三宅廉と2万人の赤ん坊たち ― 』
中平 邦彦 著
哲学者の顔
初めての出産から数カ月後のある夜、たまたま見たNHKのドキュメント番組で三宅先生を知った。小児科医だが、赤ん坊が産湯に漬かる写真をうれしそうに一眼レフで撮っている。どう見ても孫の写真を撮るおじいさんの顔だ。写真は、新生児の朱染めの手形と共に一人一人にあげるのだという、月に何十人もの子どもを取り上げる神戸のパルモ
中平 邦彦 著
哲学者の顔
初めての出産から数カ月後のある夜、たまたま見たNHKのドキュメント番組で三宅先生を知った。小児科医だが、赤ん坊が産湯に漬かる写真をうれしそうに一眼レフで撮っている。どう見ても孫の写真を撮るおじいさんの顔だ。写真は、新生児の朱染めの手形と共に一人一人にあげるのだという、月に何十人もの子どもを取り上げる神戸のパルモ