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賭けとしてのパフェ作り実践と,近代教育のシステムと。
※前置きの部分が長いです。タイトルだけを見てこの記事を開いた方は,下の目次から「「賭け」としてのパフェ作り,または料理」の項まで飛ぶこともできます。
お菓子作りへの序章私は,どうやら甘いもの好きらしい。
「どうやら」,と書いたのは,実家に暮らしていて外部の他者と交わる機会が少ない時にはあまり意識されていなかったため。
しかし大学に進学し,多くの他者と時間を共にする機会が増えるにつれ,自身がものす
【博物館レビュー】東京都現代美術館の「MOTアニュアル2023:シナジー、創造と生成のあいだ」
相変わらず施設そのものはあまり好きじゃないが,昨年のものに引き続いて東京都現代美術館の「MOTアニュアル2023:シナジー、創造と生成のあいだ」に行ってみる。
昨年度のものがよすぎたこともあってか,それほど大きな満足感はなかったというのが正直なところ。ボリュームもそれほど大きくないし。
参加作家としては近年の現代美術界隈でよく名前を聞くようになったメディア・アーティストが揃っている。「いま知り
スタプラフェス2023秋のふりかえり
2023年10月29日,「スタプラアイドルフェスティバル~今宵、シンデレラグループが決まる~」に行ってきました。スタプラフェスへの参戦は新年もの以来2回目。
各グループの印象について,簡単にふりかえりをしておきます。
あくまでレビューのようなもので,レポではありません。ですので,見ていない人が読む用のものではないのかも(配信のアーカイブもありますので,ぜひ)。
スタプラ研究生
若干の緊張感は
(映画レビュー)新たなケアのあり方としては面白い?——金子由里奈監督『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』——
新宿武蔵野館にて,金子由里奈監督『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』を見てきた。
ずっと見よう見ようとは思っていたのだが惰性により先延ばしにし続け,思い出したかのように劇場情報を見たら夜のちょうどいい時間にやっていたので。
新宿武蔵野館での公開は今日(2023年6月8日)までのようで,この文章が上がってすぐ読んでいるモノ好きな人がいれば,まだ間に合います。20:55開演です。
ざっくりな感想とし
【博物館レビュー】町田市立国際版画美術館「自然という書物――15~19世紀のナチュラルヒストリー&アート――」
タイトルのとおり,町田市立国際版画美術館で開催されていた「自然という書物――15~19世紀のナチュラルヒストリー&アート――」に行ってきた話。すでに会期は終了しているので今更感。
どうやら一部界隈でとても話題になっていたらしく,かなりの集客がありかつ会期の中盤くらいの時期にはすでに図録が売り切れてしまっていたという。
恥ずかしながら私がこの展覧会を知ったのは会期が終わる4日程度前の時点。ちょ
彩の国シェイクスピア・シリーズ『ジョン王』レビュー
蜷川幸雄が完結することなく逝ってしまった,「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の最後を飾る作品,『ジョン王』を見に埼玉会館へ。
本公演に先立ってレクチャーが企画されていて,そこに何気なく参加したら話の内容がとてもおもしろく,帰りにチケットを買ってしまった。
で,何気なく自分が空いている日時でチケットを買っておいたらどうやらさいたま公演初日だったらしい。そのため会場についた時にはすでに周辺は独特の
(ネタバレあり)ジェノサイド犠牲者の名前を呼ぶということ,その意味―ヴァディム・パールマン監督『ペルシャン・レッスン:戦場の教室』レビュー―
公式サイト
予告映像(YouTube)
ナチスの強制収容所に入れられてしまったユダヤ人青年(ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート)が,自身をペルシャ人だと偽ってナチス親衛隊将校(ラース・アイディンガー)にデタラメのペルシャ語を教える役割を演じることで生き延びる,という筋書き。実話に基づいているという。
その設定と予告映像で見せられていたものからしてある程度コメディタッチなものかと思っていたが,そ
【博物館レビュー】アーティゾン美術館「パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂」と「Art in Box ーマルセル・デュシャンの《トランクの箱》とその後」
東京・京橋にある、アーティゾン美術館。
マネやモネなどの印象派をはじめとして幅広くコレクションし公開活動も精力的にやっているくせに、なぜか大学生含めた学生がいつでも無料という太っ腹。なので、大学院生という立場を生かして暇つぶしがてらよく行っている。そしてだいたい、暇だった時間を超えて楽しんでしまうというところまでがお約束。
今回はまず「パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂」に。
持
【博物館レビュー】練馬区立美術館「日本の中のマネー出会い、120年のイメージー」
マネの名を聞いて思い出すのは《草上の昼食》、《オランピア》、《フォリー・ベルジェールのバー》あたりだが、本展覧会でそれら作品の実物にお目にかかれるわけではない。マネ自身の作品が勢ぞろいしているものと思っている人からすれば、この展覧会は拍子抜けしてしまうかも。
展覧会タイトルが示すように、マネという人物が同時代人、後世にいかに受容されていたか、という点が主題。そういう意味で、先の三作品のような代表作
【博物館レビュー】東京都現代美術館(MOT)「MOTアニュアル2022 私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ」
施設としてはあまり好きじゃないのだが東京都現代美術館(MOT)に行ってみたところ,「MOTアニュアル2022 私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ」が面白かったのでレビュー。施設としてはあまり好きじゃないが。
はじめに
参加している作家は4人。タイトルの「私の正しさは誰かの悲しみあるいは憎しみ」から私が得るのは主に「弱者」と「権利」のイメージだが,そこにほぼ直に関係する「障害者の権利・女性の
「キングオブコント2022」決勝:各パフォーマンスへの簡単なコメントと番組への雑感少々
こんにちは,雀零です。
今回は気まぐれにキングオブコントを見ての感想を書き連ねておきます。
実は私,ゴリゴリのお笑い好きというわけではないのですが,それなりにお笑いに触れて生きてきたと自負してるんですよね。
いま映画や演劇に触れていることの根っこにあるのも,お笑い,とくにコントやコメディだと思っている。
だから,というわけではないですが,お笑いをある程度見てきた者として,また映画や演劇の世界もあ