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【蒐集を通じたメメントモリ】棺桶に入れる思い出の品を、生きてるうちに自分で集める【死を想え】

(フルーツ)ポンチ
西荻の喫茶店にて。
定食屋の注文札(?)をリメイクしたキーホルダー。

皆さんは、普段、メメントモる(死を想う)ことはありますか?

メメント・モリ(: memento mori)は、ラテン語で自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」「人に訪れる死を忘ることなかれ」といった意味の警句。芸術作品のモチーフとして広く使われる。

https://ja.wikipedia.org/wiki

私は、辛い事があった時や、怠けてしまいそうな時、『まあ、皆、百年後は死んでるしな』と思う事にしています。

『メメント・モリ』、ローマ時代のモザイク(ナポリ国立考古学博物館)

そうする事で、逆に心が軽くなったり、頑張れるのです。

今回は、私がライフワークにしている、『死んだ時に棺桶に入れるピンクのモノを、旅先で一つ集める』事を通じて収集した特別な物たちを皆さんに紹介したいと思います。

私が死んだら、こいつらを棺桶に入れて、そしてさよならを言ってね。


なぜ『旅先』で『ピンク』のモノに限定しているの?

皆さんちょっと気になると思うので書き添えますと…。

  1. 旅先で必ずひとつ、ピンクのモノを見つけるぞ、という楽しみになるから

  2. ピンクは、子宮の色、赤子の掌の色、花の蕾の色、と生を象徴し、死を飾るのにふさわしいから

  3. 『故人が生前大切にしていたものです、棺桶に入れてあげてくださいね』って葬儀場のスタッフにピンクのよく分かんないモノを渡されたら面白いから

いらすとやさんのAIで出力した『ピンクばっかりの葬式』。
楽しそう。

見つけようとする事で見えるもの

①の『旅先で必ずひとつ、ピンクのものを見つけるぞ、という楽しみになるから』について、楽しみになるのはもちろんですが、何かを探そうとすると普段見えなかったものが見えてくるのですよね。

どうやって経営しているのかわからない土産屋、ご当地の謎カフェ、道端の草花…などなど。

鎌倉の土産屋にて。
ヒオウギ貝の小物入れ。
指輪とかプリクラが入れられる。

ピンクのモノを見つけようとする事で、自然と普段使わないアンテナを使えているのだと思います。

死を彩る、記憶と色

②の『ピンクは、子宮の色、赤子の掌の色、花の蕾の色、と生を象徴し、死を飾るのにふさわしいから』は、色に記憶やイメージが結びついていますよね。

そう、色って記憶のトリガーでもあるのです。

この濃いピンクは、高円寺の古着屋のライター、この淡い半透明のピンクは、江ノ島の海で拾った桜貝…。など、今までの記憶が鮮明に浮かび上がる。

高円寺の古着屋にて。
お店オリジナルのライター。
黄緑と迷って、こっちにしてよかった。女の子の絵が描いてある。

そして、そんな故人の記憶の鍵になるものが、棺桶にあったら素敵ですよね。

ピンクの無邪気さ、元気さで、泣いてる人を慰めよう

③の、『葬儀場のスタッフにピンクのよく分かんないモノを渡されたら面白いから』について。

皆、私が死んだら、泣くかな?

きっと泣いてくれる人もいるんですが、その人たちの顔を思い浮かべると、胸がキュッとなります。

職場の近くのスーパー銭湯のガチャポンコーナーにて。
ケーキに乗せる砂糖菓子を模したフィギュア。
半透明なジェリー感がかわいい。

悲しくなっている人は、きっと、私の遺したピンクのよくわからない雑貨をに触れて、『ああ、こいつはこういう、よく分かんない事する奴だったなあ…。』と思い出し、少し笑ってまた泣くのでしょう。

私の集めた、底抜けに無邪気で陽気なピンクのモノたちは、残された者たちの心を少しだけ晴れやかにするはず。

私のピンクのモノ集めは、私の愛すべき人生の振り返りだけではなく、私の愛すべき人たちに対するグリーフケアとしても機能していくのです。

グリーフケア(ぐりーふけあ、grief care)とは、身近な人との死別を経験し、悲嘆に暮れる人を、悲しみから立ち直れるように支援することである。グリーフ(grief)とは、深い悲しみを意味する。遺族に寄り添う姿勢が大切であるとされている。

https://www.kango-roo.com/word/103

あかん、良い話すぎて泣きそうだ…。

色んなピンクのモノを、君に見せよう

そんなわけで、すでにいくつか見せてしまったけど、私の生の軌跡を、皆さんに他にもお見せしようと思います。

三鷹にて。
源氏物語の『桐壺』(?)のマグネット。
60歳の作品。

これ、最高じゃないですか…?

東京・三鷹の、るま・ばぐーずというお店を歩いてたらたまたま見つけ、こちらを回収。フェアトレード専門店なんだって。

作者名とか、ブランド名じゃなくて、『60歳の作品』って年代を書いてあるあたりに、生きてきた時代に対する誇りを感じる。

その厳つさに対する、可愛らしいピンクと散りばめられた小花やハート柄のギャップが素晴らしい逸品です。

そしてきっと、これを棺桶に入れる人は、『てか、この60歳、誰…?』って思う事でしょう。

次。ヤドンです。夫が出張帰りに買ってきてくれました。

香川県の空港にて。
ヤドンのぬいぐるみ。

曰く、『すごい似てたから。』との事。

曲線美を極めた造形
こちらは自画像。
夫の言っている事はわかる。

故人に似ているぬいぐるみは、もしかすると想いのあまり、棺桶に入れられずに、残された家族の横で過ごすこともありませんね。

それもまたブリーフケアとしては良いんじゃないかな。と思います。

■夫のエピソード漫画はこちら

どんどん行きましょう。

台湾・台北の夜市屋台にて。
パチモンのカービィヘアピン。
割とちゃんと髪を留められる。

本当は、こちら、3つでいくら…という売り方をしていて、本当はこの、麻雀ヘアピン2つだけが目当てだったのですが、『そういえばピンクのモノを買わなきゃいけないんだった』と思い出して買ったもの。

ピンク収集がライフワークとして自然な行為になったのを実感できる場面でした。

お目当てだった、麻雀ヘアピン。
雰囲気で買っているので、麻雀のルールは知らない。
福島・三春にて。
三春駒。
細かいパールがピンクの中に入っていて綺麗。

色々と、買った物を紹介していましたが、時には旅先で自然のピンクを拾う事も。

新江ノ島水族館の帰り、近くの海岸に寄るとこんな物が。

そう、桜貝です!
こんなに繊細な貝なのに、どうぶつの森みたいに海岸で拾えるんですね。

周りの人に、『ここ、桜貝拾えますよ』って言おうとしてやめた。
もうこれ短歌だよ

よく考えたら、貝って、生き物の抜け殻ですよね。
棺桶に納めるモノとして、物質として響き合っています。

まだまだあるけど、今日はここまで。
皆さんも、『棺桶に入れるモノ集め』やりたくなってきたんじゃないかな?

私はですね、ずーっとピンクのモノを集めるのもいいけど、40代になったら青いモノを集める、とか、例えば子供ができたら、子供は紫のモノを旅先で集めさせる…みたいな謎の家ルールでも作ろうと思います。

ミヒャエル・ヴォルゲムート『死の舞踏』1493年 版画

例えばさ!子供ができて、孫がいて、私の葬式で、子供が自分の小さい頃の思い出を集めたモノを通じて思い起こしながら私の葬式をしたり、そのエピソードを孫に話してたり…、もし、そんな事が起きたらすごく素敵じゃないですか?

メメントモリ、死を想う事。
それは『今』や、これからの『生』を想う事だなって、思います。

蒐集を通じて、自分だけの何かを見ようとする

こちらは、『#私のコレクション』を企画した、國學院大學さんのコメント。

國學院大學noteでは現在、学問や研究について、さまざまな角度から再考する企画を展開しています。その中で浮かび上がった一つの考えが「学問や研究は必ずしも大学の中でだけ成立するものではない」ということでした。

そこで今回は、普通の「収集」を超えて、ちょっと変わった「蒐集しゅうしゅう」癖を持つ方のお話を募集します。何かを偏執的に集めている人は、その分野について他人には見えないものを見ているはず。それは研究の入り口と言ってもいいのではないか、と私たちは考えています。

「こんなものに価値なんてない」「変な人と思われるかも」などと思わず、ぜひ奮ってご応募ください。そんなあなただけが見ている世界を知りたいのです。

https://note.com/info/n/n76649705005e

私は、周囲の人間に、『旅先でピンクのモノ集めて、最終的に棺桶にいれるんだ〜(笑)』とか言うと、いつも私が激スベリしたみたいになるのですが、この文を読んで、すごく嬉しかったのです。

私、多分、この行為を通じて、私なりに死生学をしてるんだ。って思えたのです。それに気づいた時、もっと、この事について考えたいと感じました。

何気なく行っていたモノを集める、という行為を、学問として考えたり感じたりするうちに、自分だけの何かが浮かび上がって、今、私がしている絵を描く仕事や、言葉を紡ぐ仕事に生まれ変わって、ピンクのモノだけではない、小さな私の生きた軌跡たちになっていくんだと思います。

すごく豊かだな。ああ、今日死んだっていい。

ありがとう。
全てのクリエイティブと、
私の愛する人と、
この企画をしてくれた誰か。

今日も最高に生きた。

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