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書き手のつぶやき。

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フリーランスのライター・ディレクターとしての話、教員としての話、子育ての話など、雑多なものいっぱい。
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#育児日記

トイストーリー的な4歳娘の「To infinity...and beyond!(無限の彼方へ!)」

トイストーリー的な4歳娘の「To infinity...and beyond!(無限の彼方へ!)」

「おかあさん、ろけっとにのろう」

4歳の娘が生み出す世界は、いつも唐突だ。

「ロケット?」
「こっち、こっち」

通称「ふとんのへや」と呼ばれている、その名そのまま布団が敷いてある部屋に連れて行かれる。

「はーい、ろけっとはっしゃしますー。はいってくださーい」

娘が羽毛布団に潜り込み、手の先だけぴこぴこ出して私を誘う。枕元には、ノベルティでもらったキーホルダーと、洗濯ばさみと、クレーンで取

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じぶんですすむ、という実感。

じぶんですすむ、という実感。

8歳の息子に、新しい自転車を購入した。

幼稚園から使っていた青い自転車は、もうサドルは禿げてハンドルは錆びて、ずいぶん使い倒した風貌をしている。
けれど我が家では、それはそのまま4歳の娘が使う運命にある。

自転車屋で会計をしながら、そばにいる娘に

「今度は自転車の練習してみようねぇ」

と言うと、娘は満面の笑みで

「うん! あのね、ぴんくの、ぷりんせすのじてんしゃがいい!」

と答えた。

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ある日の息子の日記に、思わずキュンとした話。

ある日の息子の日記に、思わずキュンとした話。

小学生の息子は、週末に日記の宿題が出る。

私はあんまり日記を見ないのだけれど、今回はたまたま、書いているときにのぞき込んだ。

「何書いてるの?」

「こうえん、いったこと」

見てみると「まず○○をしました。次に○○をしました。それから○○がありました。たのしかったです」という風に、事実の羅列をしていた。
なんというか、タイムスケジュール並だ。何時何分何があり、何時何分何がありました、その繰り

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もうすぐ父の日。5歳息子の意外な願い。「あのね。ぼくは、ぱぱと・・・」

もうすぐ父の日。5歳息子の意外な願い。「あのね。ぼくは、ぱぱと・・・」

もうすぐ父の日がやってきます。

父の日といえば、数年前、息子が5歳頃だったときのことを思い出します。

「父の日、何しようか?」

「ちちのひ? ちちのひって、なんにち?」

「次の日曜日だね」

「あ! そのひは、ようちえんの、さんかんびだよ」



そうか。幼稚園の参観日か。

確か、前の年もそうだった。
日曜参観なのもあり、お父さんやお母さん、場合によってはおじいちゃん・おばあちゃんまで

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日々の宝物は忘れてもいい。きっと、ずっと、なくならないから。

日々の宝物は忘れてもいい。きっと、ずっと、なくならないから。

3歳の娘は、歩くのが好きだ。

「今日は自転車だよ。乗らない?」

幼稚園の迎えは、雨の日以外は自転車で行く。
こちらとしては乗ってくれた方が早く帰れるのにな、もうすぐお兄ちゃんが帰ってくるから鍵開けに帰らないといけないのにな、などと思ったりするのだが、彼女は決まって、ぷるりと首を振る。

「のあない(のらない)。あうくの(あるくの)」

幼稚園のリュックや体操服が入った手提げなんかも「かごに入れ

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寝る前に、いつもの「なんで?」が出た息子。彼が求める、本当の答え。

寝る前に、いつもの「なんで?」が出た息子。彼が求める、本当の答え。

「ぼくね。さいきん、じかんが、長くかんじるんだ。」

夜、布団の中で、7歳の息子が呟いた。

「なんでかなぁ。なんでなんだろう。」

息子の興味のアンテナは、いつも、なんの前触れもなくいきなり立つ。

一度気になったことは、ずっと気になっているのが目に見えてわかるし、そういう時は人の話も目の前の景色も何も入らない。
先日は「なんで、ぼくは、ぼくなんだろう」ということを、考えていたみたいだ。
かと思

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