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農ある暮らしの風景

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農家で生まれ育った私が感じる、豊かな暮らしのようすをご紹介。
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事件です!

事件です!

本日9/18、わが果樹園で事件が起きました。

りんご畑の側面で育てていたぶどう、そろそろ食べ頃かなぁと思って今日の午後に行ってみたんです。
ですが遠目から見るとぶどうの紫色が見えない気がする…。近づいていくと、なんと房だけ残して実がひとつも見当たらないのです!!

一瞬パニックになり「どういうこと?」と思いながら残ってる実がないか探していると、なにやら頭上からガサゴソと音が。
そして「ピーピー!

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梅干しならぬ杏干し

梅干しならぬ杏干し

うちの畑にある杏、毎年豊作すぎて持て余していたのですが今年は祖母と協力して「梅干し」を作ることにしました。

杏を使っているのに「梅干し」?と思う方もいるかもしれませんが、青森では梅より杏がよくとれるようで、杏を梅干しと同じように浸けて干したものが一般化しています。皆さん杏でも関係なく「梅干し」と呼ぶんです。

まずは7/4に収穫した杏を選別。
傷がなくよく色づいた実を使います。
ヘタの部分を爪楊

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小農という生き方

小農という生き方

以前の投稿で農民作家・山下惣一さんの『振り返れば未来』という本を紹介しました。その中で頻繁に出てきたキーワードが「小農」です。

「小農」は簡単に言うと、稼ぐための農業ではなく日常生活の一部として農を捉える考え方です。
私はこの考え方にとても共感し、今年の4月から小農学会という団体の会員になりました。

活動内容は月1回ほどのオンラインセミナーや実際に集まっての研修などがありますが、一番頻繁なのは

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青の宝石・ブルーベリー

青の宝石・ブルーベリー

7月の果物といえば何を思い浮かべますか?
スーパーなどではスイカ・メロンがたくさん並び、桃も出始めているでしょうか。

うちの家庭果樹園ではブルーベリーが旬を迎えています!

前の所有者の方が植えたので樹齢や品種は不明ですが、7月中旬~8月上旬まで収穫ができます。
無剪定(やり方が分かってない)なので、上から下まで実が成っていて樹高も私の身長と同じくらいなので1.7mはあります。大きい樹です。

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杏の“はしり”

杏の“はしり”

家庭果樹園の中で一番手にとれる杏がついに収穫期をむかえました!

2ヶ所の畑にそれぞれ2本ずつ計4本もあり、しかも今年は豊作でたくさん実りました。一方の畑のは大粒で樹も大きく、もう一方は小粒です。これはりんごにもみられている特徴なので、園地の土壌の影響なのかと思います(さっき気づきました)。

まずは小粒のほうが黄味が強めのオレンジに色づき、太陽の光が当たると輝いて見えてとてもキレイです。

実は

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ズッキーニ成長記

ズッキーニ成長記

今年から始めた野菜づくりで、私が特にお世話をしてきたズッキーニが収穫できるまで成長したのでこれまでの経過をまとめてみようと思います。

まず4/10に種まき。

4/24には双葉が芽を出しました。

5/9頃には葉が大きくなって安定してきたのでマルチの中に定植。

6/3ついに開花!最初は雌花でした。

6/8には実が大きくなり始め…

そして6/11には初収穫!やった〜!!
(りんごの薬剤散布が

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5月の家庭果樹園

5月の家庭果樹園

うちのりんご畑には色んな果樹が植えてありますが、どれも順調に成長しているのでその様子を一挙ご紹介します!





ブルーベリー

ぶどう

すもも

どの果物もりんごより先に収穫できるので、楽しみがずっと続くのが嬉しいです。
収穫したらそれぞれ報告します✨

野菜作り始めました

野菜作り始めました

今年に入ってからりんご以外の農業についてさらに興味が湧いてきています。
特に野菜は今までほとんど関心がなかったのですが、野菜農家さんの知り合いが増えたことやりんごの栽培に慣れてきたところで植物そのものの生態などが知りたいと思ったことが重なりました。

という訳で、野菜作りを始めました!

しかしながらいきなり売りものを作るには技術が足りなすぎるので、祖母が長年やっていた家庭菜園のお手伝いです。

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一足先に春

一足先に春

青森の桜はどこも満開になり、気温も暖かい日が続いているのでお花見日和です。
路地の花にや色んな樹の花も咲いてきました。

うちの畑にはりんご以外の果樹もいくつか植わっていてりんごより一足先に開花していっています。

まずは杏。昨年は隔年欠果であまり花が多くなかったのですがその分今年はいい感じに咲きました!

そして昨年新しく植えたネクタリンの「メイグランド」も初めて花がつきました。

ネクタリンは

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アスパラ見学に行きました

アスパラ見学に行きました

私は果樹は詳しいほうだと思うのですが、野菜は実はさっぱりです。最近、「果樹も野菜も植物だし、学べるところが多いのでは?」と思っていて野菜の栽培に興味があります。
そんな時に知り合った方の働くIT企業で、アスパラを栽培していると聞いて興味深々!さっそく先週畑の見学をさせてもらいました。

アスパラ栽培をしているのは farm in 合同会社という弘前市のIT企業さんです。

畑は板柳町から車で30分

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りんごかもしれない

りんごかもしれない

今回はりんごが題材の絵本を紹介します。

ヨシタケシンスケさん作『りんごかもしれない』です。

数年前に町の図書館で見かけて、表紙のイラストに惹かれて(上手く言葉にできないんですがとにかく良い)、内容もすごく面白いので大好きな絵本になりました。

簡単なあらすじですが、男の子がある日テーブルの上にあるりんごを見て「これはもしかしたらりんごじゃないかもしれない…」と様々な想像をめぐらせるお話。
この

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ことばの果実

ことばの果実

素敵な本に出会ったので紹介します。
タイトルは『ことばの果実』。著者は詩人・作家の長田弘さんで、いろいろな"果実"について書かれた短篇エッセイ集です。

どこでだかは忘れましたが偶然知って気になったので図書館で借りてみました。
長田弘さんのことは存じ上げておらず、作品を読むのは初めてです。

まず表紙のイラストが優しい筆のタッチで描かれた、おそらくミカン。なんだかあったかい気持ちになります。
各話

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デコポン

デコポン

スーパーで最近よく見かけていて、日の光を映したようなオレンジ色に惹かれて買いました。

デコポンは「不知火(しらぬい)」という柑橘の品種。
糖度13度以上で酸の割合が1%以下の不知火で、JAから出荷されるものがデコポンと名乗ることができます。

そもそも不知火は[清見]×[ポンカン]の交配で生まれました。
品種名は、熊本県の不知火町という地名からきています。ちなみに不知火町以外で出荷されると愛媛な

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振り返れば未来

振り返れば未来

農業の知識は実践経験だけでなく、農業関係の本や雑誌などを読んで学ぶことも大切だと私は思っています。
最近読んだ、山下惣一さんの『振り返れば未来』という本がとても心に響いたので紹介します。

山下惣一さんについて

山下さんは佐賀県唐津市で米やみかんを栽培する"百姓"として長年農業と向き合ってきました。
日々の農作業を営む一方で作家としても活躍し、『海鳴り』で第13回日本農民文学賞を受賞。『野に誌す

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