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アポロが超泣いたお気に入り🍀

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#エッセイ

八年間で習得したのはエレベーターのボタンを押すこと

八年間で習得したのはエレベーターのボタンを押すこと

八年間勤めたホテルでの仕事を終えた。この記事では八年間の出来事や感謝を綴らせてください。

八年で僕はエレベーターの下行きのボタンを押せるようになった

食べさせてもらってばかりの八年間

仕事での出来事を振り返ろうとしているのに思い出すのはあの人やその人が作って食べさせてくれたもののことばかりです。

入社したてのころに同じ時間帯に入っていた定年間際の長井さんは毎朝お弁当を作ってきてくれました。

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エッセイ | 作品は投稿した瞬間に自分だけのものではなくなる。

エッセイ | 作品は投稿した瞬間に自分だけのものではなくなる。

 もう2年近く前のことになるが、「#作者がコントロールできること・できないこと」という記事を書いたことがある。

 なかなか作者が思ったとおりには作品は読まれることがない。もっと作者の作品に込めた思いに耳を傾けたらどうだろう?、という気持ちで書いた。

 だが、どんな作品であっても、それが古典的な地位を占めるような作品であればあるほど、誤読というか、換骨奪胎したような解釈をされるのはやむを得ないの

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風よふけ

風よふけ

「N高とかS高とか馬鹿にされるらしいよ。
 みんな知らないんだなって思った。
 凄い人いっぱい居るのに。」

受験生の娘が夕食時に話し出した。
(N高校、S高校:KADOKAWAが運営している通信制高校
 不登校だった過去を持つ生徒さんが多い)

娘はN/S高の合同文化祭に行ったことがあり、
学校案内なども見たことがあるので
「通信制高校だから」という理由で馬鹿にしない。
兄や親友の影響で、不登校

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短編: 最期の言葉 最初の別れ

短編: 最期の言葉 最初の別れ

スーパーの軒先ではカーネーションが半額で売られ
母の日が過ぎたのを曜日以外で知る。
今年はカーネーションすら買わなかった。

うちの母は去年、ちょうど今の時期に他界した。
母の日を祝った数日後だった。
思ったより早く、思ったより静かに、思ったより呆気なく母は私の元から居なくなり、そして今日が来る。

母からの最期は
「凛は本当にかわいい」
瞼を閉じたまま、かろうじて聞こえる声は
『さようなら』でも

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抱きしめたい

抱きしめたい

遊園地の野外ステージで、子どもたちと一緒にヒーローショーを見ていた。遠い昔の、とても暑い夏の日のことだ。
世界征服を企む悪の組織が登場し、いかにも怖そうな首領が宣言する。
「ここに集まっている子どもたちを、今からさらってしまうぞ!」

手に持ったソフトクリームを舐めるのも忘れて、息子は息を呑み、恐怖のあまり強張った表情でステージを見つめている。
すると、進行役のお姉さんが
「さあ、みんな、大きな声

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それでも私が小説を書く理由

それでも私が小説を書く理由

私は小説家に向いていない。

そもそも小説家に向いている人ってどんな人だろう。
文章を書くのが上手い人?
小説が大好きで何万冊も読んでいる人?
創作のアイデアが次から次へと浮かんでくる人?
オリジナリティ溢れる表現ができる人?
人を楽しませるのが好きな人?

そんなのよくわからないけど、
終わりまで書く、それができない人は向いていない。
というのは、間違いないだろうな。

そういう意味で言っても、

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チャンバラなら真剣で

チャンバラなら真剣で

音楽を聴きながら書いたので
流しながらお読み頂ければ幸いです。

Xは描いた絵を
投稿するだけの媒体というか
正直マウス画をはじめて
追いつかなくなって
ただ絵をあげたら

見知ったアカウントが
コメントしてきた

愛猫と一緒にくらしている
そのおじさんは俺よりは1回り以上年上で
時々半透明になっていることを
教えてあげるけど

本人は既に亡くなっていることに
未だに気づかずに現世を漂っている

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黄昏のあんぱんまん

黄昏のあんぱんまん

自分で言うのもアレだけれど、私はとても小賢しい中学生だった。嫌味な、と言い換えても過言ではない。
わかりやすい不良などではなく、授業態度も悪くなかったけれど、どこか教師を軽蔑していて物事を斜めから見ているような生徒だった。

だから夏休みの宿題で、読書感想文を書くにあたって私は、課題図書では飽き足らず変化球として、絵本の『あんぱんまん』を選んだのだった。

『あんぱんまん』とひらがな表記の、ごく初

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ただ、純粋に創作したい

ただ、純粋に創作したい

実際のところ
実生活にかける時間がより増えて
たまにnoteへ入ると、妙な倦怠感がくる

以前は罪悪感があった、スキ制限にかかると
今は、開放感がある(←窓を開けた感じ)

今のわたしは、文章に手ぐせが出て
直そうにも、直しようがなく
全ては読み手がどう思うか、なので
わたしが個人攻撃をしていると思うなら
自由にわたしを磔にしなさいと、諦めた

様々な思いを巡らせながら
他の素晴らしい創作を拝見す

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春霖が穴をくだってゆく

春霖が穴をくだってゆく

春の長雨を「春霖(しゅんりん)」と呼ぶ

関東が強風続きの日
広島は雨が降りしきった

特に理由がないのだが、春霖になると
無性に聴きたい曲があり
透明な線が降りてくるのを、冬との別れに感じる

季節の変わり目は、雨がカーテンをひく

心胆へは敏感に重さを得てゆく
寂しさや悲しさが重力になる
これといった憂鬱がないのに
表と裏のあいだには、底が見えない穴が開いて

埋めようとせず、春霖が穴を降って

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はたらくってなんだろう。

はたらくってなんだろう。

昨年の春、夫は40年勤めた会社を、私は12年勤めた最後の職場を退職した。
今、私は、日々「人生最高の日」を更新し続けている。
生きるって素晴らしい、そして、ありがたい、と心から思っている。

そんなある日、note のお題に「はたらくってなんだろう?」を見つけた。
何かが引っ掛かった。
ざわざわした。
私の内に隠れている「それ」を見つけなければと思った。

3日間、溢れ出した言葉と考えをシャーペン

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有料記事は書かない信念なので

有料記事は書かない信念なので

ネットに書いてない、境界性人格障害について

診断されたときは、暫く誰にも言えなかった
「人格障害」って、人間失格の烙印に思えた

まずは幼なじみに話し、それから母ヘ話した
去年、noteで告白したときは
半分、noteを辞めてしまって良いと考えていた

境界性人格障害の前触れは、加害恐怖症だった
外へ出るのも、生きているのも申し訳なく
肘の裏にある、大きな血管を刃で切りつけた
今でもケロイドにな

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ピリカよ、自分を超えてゆけ

ピリカよ、自分を超えてゆけ

moteの街に住んで、3年目となった。
この文章は自戒のためのものである。

過去の記事がフォロワーさんのおすすめに出るのか、ずいぶん初期の頃の記事にスキをつけていただいてたりする。

そして、「ん?こんな記事書いたかな」と何気に過去記事を読んで、衝撃を受けた。
まだスキの数が2桁いかない頃だ。

そこには毎日毎日、自分の引き出しを片っ端から空けて一生懸命記事を書き続ける私がいた。

私に気づいて

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真実を知る、いのちを繋いで

真実を知る、いのちを繋いで

本を手に取る
自分好みの作家やタイトルを棚から抜き出し
副題や帯で、どんな話なのか期待を膨らませる

もし、副題より濃い真実が隠されていたなら
いま、自分が見ていた“真実”が変わるかもしれない

noteで活躍中の琥珀ベイビーさんの著書
『リキ~9つの命を繋いだ運命の犬~』が発売され
わたし達の中では、ちょっとした話題になっている

著書の上巻・下巻には
琥珀ベイビーさんのお子さま(愛犬)・リキく

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