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かわせみ💎読書論考 継続中

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もっとも苦手だった読書。ひたすら読み、修行のごとく解読した。読んだことを忘れ、いまだ振り返り読書をしています。ただ、その読書は二度と忘れない「ボクだけの図書」として、生涯のアーカ…
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#随筆

志賀直哉ゆかり 城崎温泉

志賀直哉ゆかり 城崎温泉

 文豪:谷崎潤一郎氏より、志賀直哉は"小説の神様"と称された。志賀直哉の小僧の神様ともかけている。特に、短編を多く描いた。中でも、この「城崎にて」「清兵衛と瓢箪」「小僧の神様」は、美文として昭和の国語の教科書に載った。
 ボクは大学を卒業し、テレビのない四畳半で「城崎にて」を教材ではなく娯楽として読んだ。まったく病むところのないボクなのに、「城崎にて」を読んで感動した。それは脳みそ筋肉のボクに精神

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読書の秋📚宗教って

読書の秋📚宗教って

 こんな本を読んでます。ボクも、いわゆる宗教音痴だ。しかし、思い切って宗教を知ろう思った。科学偏重の世の中と言えども、世界的にも宗教を信じる方が多い。また、ノーベル賞を受賞する超一流の科学者でも教会に通う。勢い、マザーテレサなどの信仰は世界中に影響を与えている。となれば、これからも多くの方々へ有益な思想と平に思えるようになった。
 現代の資本主義者は、プロテスタントの敬虔な信仰から始まったと20世

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城崎にて、串ネズミ話

城崎にて、串ネズミ話

 今年は、城崎温泉に行く予定だった。そんな年を、何回過ごしたかわからない。二桁はある。ところが、今年9月に行くことになった。姫路城→有馬温泉→城崎温泉→伊根の舟屋→天橋立。ボクにとってはゴールデン・コース。すてに、家内がツーリズムに申し込んでくれた。(8月は、息子が石垣島へ招待してくれている🛳️)

 なんで城崎温泉に行きたいかというと、志賀直哉作「城崎にて」が好きだからです。主人公は交通事故の

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携帯電話📱考えた。

携帯電話📱考えた。

 ついに、我々のコミュケーション手段第一位はケータイ電話(アプリメール)となったようだ。時代の流れであろうし、これに変わる物はないかもしれない。
 携帯電話を知ったのはバブルの頃だ。高級自動車にアンテナ、そして非常用懐中電灯くらいの子機だった。不動産、建築などに関わる方が多く利用していた。意外に、サラリーマンの世界にはなかったようだ。当時、自営業だったボクも使ったが、あまり使い勝手が良くなかった。

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よし、これから🎓

よし、これから🎓

 まずは、修士課程の学びをできることになった。今日、仕事から帰ると進展との郵便が届いていた。それは、夢に見た修士号への第一歩となる修士課程への参加の知らせだ。
 明日は休み。やることは二つ。入学料と授業料を払いに行く。楽しいワクワクさ、比類ない。総額は数万円だ。40年以上も前に描いた夢は、案外と低額で済みそうだ。そして、もう一つは、学習計画を立てる。これも、とても楽しみだ。
 かつてであれば、通信

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2)◯◯新人賞に一作を応募する予定を...、

2)◯◯新人賞に一作を応募する予定を...、

「2)◯◯新人賞に一作を応募する予定を...」とは
 下記の引用の「新たなる視点な思考を模索するために学ぶことにした。」これです。つまり、noteに費やしていた8割の時間の使い方が固まった。それは、大学院修士課程で学ぶことにした。かつて、学部三年の時に大学院を目指した。止めた理由は3つ。
①第二外国語(ドイツ語)が身につかない
②研究生として2年間が必要(学力アップ)
③家内と早く結婚したかった。

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"風の時代"に吹かれて

"風の時代"に吹かれて

 風の時代とは、西洋占星術に火・水・風・地の四エレメントのひとつのことらしい。そして今、風のエレメントが支配の時代となるらしい。風のエレメントは、知性やコミュニケーション、自由や革新などを表すようだ。

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余録と諏訪正人先生

余録と諏訪正人先生

 余録は毎日新聞朝刊1面の看板コラムです。▲で段落を区切り、日々の出来事・ニュースを多彩に評論する記事です。

 ボクは1980年頃から読み始めました。朝日新聞の天声人語にあたいする記事だ。予備校のとき、さんざテキストとなった天声人語と別れをつげた。また朝日新聞や読売新聞が世相の中心であったのにことへの若干の反発から毎日新聞に変えた。

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約束の冬👍

約束の冬👍

 現代小説の頂点を極めた作品である、と思う。
著者には三つの顔がある。一つ目は「泥の川」「優駿」「錦繍」等を描く硬質の純文学作家である。二つ目は世相のストリーテラーである。三つ目はエッセイストである。私は一番目の宮本輝先生が好きでした。しかし、この著作を読むことで、著者への思いが変わりました。同時に現代小説のあり方に対し、新しい視点を示唆して戴きました。

 この著作を、私は次のように捉えておりま

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「いのち」の姿を描く

「いのち」の姿を描く


 「死」と「生」を一直線で結び、「いのち」のあり方を示した「城崎にて」は、絶品でした。

 命拾いをした主人公が静養した城崎で。あまりに普段の生活に、そして素朴な出来事に出会う。
 蜂の死、串鼠、さらにイモリの死に様。平生であれば気にも止まらない出来事が、フェーテルの世界で彼にリアルさを眼覚させる。私は串鼠の描写に心を打たれた。小動物の動きを通じ、いきおい人間の「生の尊さ」を、問いかけられた。

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人間力の総和による五重塔

人間力の総和による五重塔

 ご存知、文豪露伴の代表作。風采のあがらない主人公:のっそりの生涯の唯一の傑作:五重塔完成までのお話である。

 作中、のっそりの執念、棟梁のあり方、奥様の役割、また詳細に現れない腕自慢の職人達が生き生きと描かれ、「。」が三ページに一個くらいしかない読みにくい文体も気にならず、一気に読み終わりました。
 中でも、カリスマの如く君臨する大僧正のあり方には感動した。終盤、天災に打ち勝ったのは、まさに彼

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短すぎた愛のお話

短すぎた愛のお話

「武器よさらば」は、恋愛小説です。
 ヘンリーとキャサリンとの清く、そして短すぎた愛のお話です。さらに、身ごもった新しい命まで失う。

 後半、スイスに向かう湖上での二人の件には共鳴しました。なれないオールを必死に漕ぐ姿は、所帯を持ちたての自分の心境に、相似していた。まさに、「おれが、こいつを幸せにする。」という決意にほかならない。 
 また、健気なキャサリンの存在は、私の細君の存在にダブる。ちょ

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note投稿とKindle出版

note投稿とKindle出版

 2021年2月に、Kindleで青春小説を出版した。題名は、「青春の絆」だ。無料キャンペーンも含め、数百冊が世に出た。また、縦書きから横書きへ、改行を見直し、9月に「青春の絆 リニューアル版」を出版した。価格は298円から198円に。
 そもそも、ボクは小説を出版することが大きな夢だった。退職金の一部でその費用を工面する予定だった。最低出版数でも、50万円ぐらいかかると思っていた。作品は、ほぼ出

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