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今年の振り返りと来年の展望
お久しぶりです。ロシア帰りの元風俗店員です。
時間がたつのは早いもので、もう2022年も終わろうとしております。思い返せば去年の今頃は、モスクワ留学への期待、広がる自信の将来の夢、そしてウクライナ・ロシア間の情勢への不安がないまぜになりながら風俗店で受け付けをしておりました。
そして今年に入り、私はモスクワへと飛び立ち、未知の世界、新しい環境に翻弄されていたわけでした。その後の顛末は今さら語るべ
仕事辞めてロシア留学したら戦争始まって計画パーになった話~モスクワ留学・日本と隔離と戦争と~
・2022年2月25日金曜日 帰国前日チケットが発券されていないのです
カタールのドーハ空港にて成田空港行きの飛行機を待っていた私は、日本行きのチケットが手元にないことに気が付いた。一瞬の焦りと「なぜ?」と言う疑問が頭をよぎった。私は記憶の糸を手繰り寄せ、カタールに到着してからを遡って思い出し始める。
飛行機に乗る前、モスクワで一体何をしたのだっただろうか。
ビールを飲んだその前は?
出
仕事辞めてロシア留学したら戦争始まって計画パーになった話~モスクワ留学・帰国への道~
・2022年2月24日木曜日 モスクワ留学第二十七日目(開戦の日)帰る手段がなくなった
開戦の報を知り、私はしばらくテレビの前で呆然としていた。ホストファミリーのNさんが部屋に入ってきて番組を見る。
「政治の番組なんてまっぴらだわ」
とチャンネルを変えた。Nさんは番組を変えるだけ変えて部屋を出ていってしまった。富裕層として、或いは西側を知るロシア人として心情は一体如何ほどなのだろうか。しか
仕事辞めてロシア留学したら戦争始まって計画パーになった話~モスクワ留学・運命の開戦~
・2022年2月18日金曜日夜半 モスクワ留学第二十一日目(開戦まであと6日)
クビンカの博物館から帰ったのもつかの間、21時には再び家を出てウラジミール君と待ち合わせ予定の駅へと向かった。待ち合わせ場所はチェルキゾフスカヤ駅で、モスクワ北東のやや離れた場所に位置する大きな駅だった。彼と無事に合流し旅程の確認をすると、どうやらサンクトペテルブルクに着く前にボロゴエ駅と言うところで途中下車をする
仕事辞めてロシア留学したら戦争始まって計画パーになった話~モスクワ留学・博物館周遊編~
・2022年2月14日月曜日 モスクワ留学第十七日目
隔離期間の7日目のこの日、朝一番の時間にPCR検査を行った。結果は無事に陰性であった。モスクワ市の指針に従えば、この日から自由に外出をしても良い状態になったのである(日本ではダメ)。
私は意気揚々と大学に向かった。久しぶりの授業参加となり、教室に入った私をクラスメートの皆が温かく迎えてくれたのは嬉しい限りであった。私が欠席していた間、どう
仕事辞めてロシア留学したら戦争始まって計画パーになった話~モスクワ留学・コロナ陽性隔離編~
・2022年2月4日金曜日 モスクワ留学第七日目
朝、強烈なのどの痛みで目が覚めた。つばを飲み込むたびに喉に激痛が走った。重たい頭とはっきりとしない意識の中で、高熱が下がっていることに私は気が付いた。ホストファミリーと接触しないように、ゆっくり抜き足で洗面所に向かう。顔を洗うべく鏡を見ると、無精ひげとぼさぼさの髪が映っていた。ひどい顔だった。
私は改めて保険会社と連絡し、現地の病院の手配を依
仕事辞めてロシア留学したら戦争始まって計画パーになった話~モスクワ留学・コロナ発症編~
・2022年1月29日土曜日 モスクワ留学第一日目
電話をかけてから4時間後、ガイドが笑いながら空港にやってきた。留学はまだ始まったばかりであった。
結局ホームステイ先のホストファミリーの家に到着したのは夜7時を回った頃となったのだが、ウラジミール君は甲斐甲斐しくもホームステイ先まで一緒についてきてくれて、私の荷物を運んでくれたのであった。
ステイ先に到着し私を迎えてくれたのは、2人の女
仕事辞めてロシア留学したら戦争始まって計画パーになった話~風俗店勤務・留学開始編~
地元と営業と私 転職は大成功であった。扱う商材も、業務内容も、待遇も、全てが文句なしであった。以前と比較して余力のある所得は、貯蓄してなお趣味の幅を増やしてくれた。昼前まで寝てもなお余裕のある余暇時間の増大は、趣味の深度を深めてくれた。そして深まった趣味は、営業トークの「弾数」を増やしてくれた。ますます営業は捗り、仕事と私生活が相互に利益をもたらす好循環で回り始めたのだった。そんな仕事で私は地元を
もっとみる仕事辞めてロシア留学したら戦争始まって計画パーになった話~転職・ロシア語との邂逅編〜
きっかけはメイド喫茶
電話帳のような厚さの書類にまみれ、faxとパソコンを使って20世紀と21世紀を反復横跳びしていた私は、仕事に嫌気がさしてメイド喫茶に足しげく通う日々を送っていた。ある日、顔見知りとなった他の客と仕事の話になった時に、たまたま転職の話になったことがあった。
「いい仕事先中々見つからなくて、困ってるんですよ~」
と私が何の気なしに言ったところ
「へ~。じゃぁうちの会社来