【94】3分連続ドラマ脚本「タイムエフェクト(第63話)

3分の脚本です。
ぜひ、演技の稽古などに使ってください!
映像化したい場合はお問合せください。

▼あらすじ

足立春樹(20)は、智也、雅、菜月と共に10年前に埋めたタイムカプセルを同級生で掘る。
するとそこには『さやかを殺した犯人はこの中にいる』という手紙が…。
さらに菜月には「彩香を殺した犯人は雅」と書かれた手紙が届く。
10年前に死んだ彩香の事件が、蒸し返される…。

▼これまでのお話

▼63話の台本

▼登場人物


足立春樹(20)…大学生
山原智也(20)…フリーター
上野雅(20)…大学生
奥村菜月(20) …大学生
川瀬彩香(10)…10歳で亡くなった
山原浩二(43)…智也の父・刑事
花沢沙織(24)…昔の担任の先生
川瀬雛乃(8)(18)…彩香の妹
雅の母
彩香の母
教頭先生
春樹の母
浩二の同僚1

▼本文


〇公園
雅がいる。ぼーっとしている。
菜月がやってくる。
雅の隣に座る菜月。  
戸惑う雅。
菜月「私、雅のこと嫌いだった」
雅「えっ?」
菜月「春樹のこと好きな気持ち隠せないくせに、彩香のこと応援したりしてバカみたいって思ってたの。
でも、それは自分にだった。私が雅みたいになってたかもしれない」
雅「…」
菜月「でも彩香は親友だったから。雅の事許せない。
でも、許したいって思う」
雅「菜月…」
菜月「何で彩香のお墓にピン置きに行っ
たの?」
雅「……ずっと返してなかったから。片思い、辛かったし。
でもひなのことまで考えてなくてああなっちゃった」
菜月「そう」
雅「…」
菜月「彩香みたいになりたかった?」
雅「……」
菜月「私はさ、雅みたいになりたいっていつも思ってたよ」
雅「…!」
ゆっくりと立ち、去っていく菜月。
 
〇智也のアパート前
ウロウロしている浩二。
眉間にシワを寄せ、決心をして玄関まで行く。
 
〇智也のアパート・玄関・外
ノックをする浩二。
浩二「智也。ゼリー置いとくから食べてな。ここに置いとくからな」
ドアノブにコンビニ袋をかけて去る浩二。

〇同・中
ベッドにこもっている智也。
神妙な顔をしている。
インターホンが鳴る。
智也「…」
もう一度インターホンが鳴り、ムッとする智也。
何回かインターホンが鳴り、怒ったまま玄関を出る智也。
菜月が立っている。
智也「!」
菜月「…」

〇春樹のアパート

春樹が帰ってくる。
部屋の中にある、彩香の手紙を手に持ち、やさしく見つめる。

(つづく)

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