【63】3分連続ドラマ脚本「タイムエフェクト(第32話)

3分の脚本です。
ぜひ、演技の稽古などに使ってください!
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▼あらすじ

足立春樹(20)は、智也、雅、菜月と共に10年前に埋めたタイムカプセルを同級生で掘る。
するとそこには『さやかを殺した犯人はこの中にいる』という手紙が…。
さらに菜月には「彩香を殺した犯人は雅」と書かれた手紙が届く。
10年前に死んだ彩香の事件が、蒸し返される…。

▼これまでのお話

▼31話の台本

▼登場人物

足立春樹(20)…大学生
山原智也(20)…フリーター
上野雅(20)…大学生
奥村菜月(20) …大学生
川瀬彩香(10)…10歳で亡くなった
山原浩二(43)…智也の父・刑事
花沢沙織(24)…昔の担任の先生
川瀬雛乃(8)(18)…彩香の妹
雅の母
彩香の母
教頭先生
春樹の母

▼本文

〇カフェ前・外(夜)
浩二が振り返ると智也が居る。
浩二「…!」
智也「何してんだよ」
浩二「…仕事だよ」
智也「なんでおやじが花沢と会ってんだよ」
浩二「…だから言ってるだろ、仕事だ」
智也「それって彩香のことかよ。あの事件のことなんじゃねーの」
浩二「…」
智也「頼む」
浩二「?」
智也「そうなら教えてくれ。何か知ってるなら…今みんな辛そうなんだよ」
浩二「父さんは刑事だ。守秘義務がある。ただ…お前はもうこの件には関わるな」
智也「…おやじ」

去っていく浩二。
その背中を見つめる智也。

〇公園(夜)
春樹、菜月、雛乃、雅がいる。

春樹「俺らはひなが何か知ってるなら教えて欲しいんだ」
雛乃「なんかって何?」
春樹「彩香の事故。あれ、もしかしたら事故かもしれないんだ」
雅「ちょっと春樹…!」
春樹「ちゃんと話すしかないだろ、ひなは彩香の妹なんだから」
雛乃「…」
春樹「最近俺らにいろいろあって。もしかしたら彩香は事故じゃなくて事件だったのかもって思ってるんだ」
菜月「説明アバウトすぎない?」
雛乃「さっきの手紙ってこと」
春樹「そう。それには『俺らの中に犯人がいる』とかそういうのが書かれてて。最近変なことがどんどん起きて、もしかしたら花沢先生が何か知ってるかもって思ってる」
雛乃「それって花沢先生がお姉ちゃんを殺した犯人かもしれないってこと?」
春樹「え?…まぁ、そうかもって感じ」
雛乃「何でそう思うの?」
春樹「花沢先生は第一発見者なんだ」
雛乃「…なるほどね」
菜月「ひな、冷静だね」
雛乃「そりゃあね。お姉ちゃんの事故のことは散々調べたし」
春樹「そうだったのか…」
雛乃「お姉ちゃんあの日、お母さんに内緒でみんなと星見に行くって出てったんだ。春樹くんと待ち合わせしてるって嬉しそうだった」
春樹「…」
雛乃「でも帰って来なかった」
一同「…」
雛乃「何であの日、みんなで星見に行こうなんて言ったの?」

(33話につづく)

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