【93】3分連続ドラマ脚本「タイムエフェクト(第62話)
3分の脚本です。
ぜひ、演技の稽古などに使ってください！
映像化したい場合はお問合せください。
▼あらすじ
足立春樹(２０)は、智也、雅、菜月と共に10年前に埋めたタイムカプセルを同級生で掘る。
するとそこには『さやかを殺した犯人はこの中にいる』という手紙が…。
さらに菜月には「彩香を殺した犯人は雅」と書かれた手紙が届く。
10年前に死んだ彩香の事件が、蒸し返される…。
▼これまでのお話
▼62話の台本
▼登場人物
足立春樹(２０)…大学生
山原智也(２０)…フリーター
上野雅(２０)…大学生
奥村菜月(２０) …大学生
川瀬彩香(１０)…１０歳で亡くなった
山原浩二(４３)…智也の父・刑事
花沢沙織(２４)…昔の担任の先生
川瀬雛乃(８)(１８)…彩香の妹
雅の母
彩香の母
教頭先生
春樹の母
浩二の同僚１
▼本文
〇道
歩いている雅。
誰かが雅のことを付けている足影。
足影がどんどん雅に近付いている。気付かない雅。
階段を降りようとする雅。
何者かに背中を押され、雅は階段から落ちる。
〇階段・外
落ちそうになった雅を抱きかかえるように助ける、春樹。
春樹「大丈夫か？」
雅「？！…うん…」
階段の上には雛乃がいる。
雛乃「…なんで邪魔するの」
春樹「……ごめんひな」
雛乃「ごめんって何。春樹くんはわかってくれると思ってたのに…」
春樹「…わかるよ。でも、雅は…智也の好きな奴だから…だから雅のことは…許す」
雛乃「…！」
春樹「彩香の手紙。彩香の一番の願いは俺らが仲良くいることなんだよ。
俺だって雅のことは許せない。でも智也の友達として俺は同じ思いは絶対させない」
雛乃「……っ」
去ろうとする雛乃。
春樹「ひな！」
雛乃「…」
春樹「ありがとな。手紙届けてくれて。
俺、彩香の代わりにひなのお兄ちゃんになる」
雛乃「……は？バッカじゃないの？」
春樹「そう、俺バカなんだ」
雛乃「…」
去っていく雛乃。
春樹「…じゃ俺行くわ」
雅「…春樹」
去っていく春樹。
春樹の後ろ姿を見つめる雅。
〇道
春樹が少し歩くと、菜月がいる。
春樹「おう…」
菜月「それが春樹の答えか。春樹らしい」
春樹「聞いてたのかよ」
菜月「たまたま」
春樹「俺ら、友達だし」
菜月「俺ら？」
春樹「雅になんかあったら智也が悲しむだろ。
で、智也が悲しんだら菜月もすぐヘコむから」
菜月「別にヘコまないから。私のことなんだと思ってるの？」
小さく笑う菜月と春樹。
春樹「行くんだろ？智也んとこ」
菜月「うん…。でもその前に…。雅と話してくる」
（つづく）
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