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どうすれば自分に素直に生きられるか? 続・スナフキンに学ぶ人生の歩み方

「こんなに自然体で、物事の本質と向き合えたら素敵だなぁ…」

昨日、スナフキンから一人時間の価値と過ごし方について学びました。

このスナフキンというキャラクター、知れば知るほど魅力的です。誰からも染まらない芯の強さと、物事の本質を考えるエッセンシャルな思考と、直感を信じて行動するフットワークの軽さを併せ持つ、素敵なキャラクターです。

そして、先日フィンランド人の幸せに生きる知恵について取り上げましたが、そのメソッドがこのスナフキンにもしっかりと宿っていることに気付きました。

改めて、スナフキンの言葉から、人生を力強く生きていくための歩み方のヒントを探ります。

1.自然と共に生きる

スナフキンと言えば一人旅。つまり、一年の大半を旅して過ごしています。そんなスナフキンは自然に対して独自の視点を持っています。

自然を感じるだろ…?強い風の前に立って自分達に向かって進んでくる雨を感じるのはなんて素晴らしいんだ。
故郷は別にないさ、強いて言えば地球かな

先日、フィンランドに流れる幸せのメソッド「SISU(シス)」を取り上げました。このSISUは自然の中に身を置くということを重要視しています。詳しくはこちらを参考ください。

ムーミンはフィンランドの作家トーベ・ヤンソンさんの作品です。それゆえ、スナフキンのキャラクター像にもそこはかとなくこのSISUというフィンランド魂が宿っているように思います。

スナフキンというキャラクター、実は作者トーベ・ヤンソンさんの昔の恋人がモデルだとも言われています。その方はフィンランドの自然環境をたくましく生きる、タフなメンタリティを持った方だったのかも知れません。

自由と孤独と音楽を愛し、世界中を旅しているスナフキン。その旅では常に自然とともに過ごすことになります。必要最低限の物しか持たず、リュックサック一つで世界中を旅する姿はサバイブする強い精神と、強い体あってこそです。逆境に負けない、折れないしなやかな精神力を持っていると言えます。

天候という抗えないものに対して感謝と畏怖の念を持つことで、自分の存在を過大に評価することなく、ありのままの自分を受け入れる。そんなタフなメンタリティを身に着けられるのではないでしょうか。

我々もスナフキンのフィンランド魂から学び、「自然と共に暮らす」という意識や価値観を取り入れたいものですね。

2.持たずに取り入れる

人間だれしも所有欲という欲求があります。この「所有する」ということに対して、スナフキンは独自のモノの見方をしています。

僕のものではないよ、だけど僕が見ている間は 僕のものなのかもね
自分できれいだと思うものは、 なんでも僕のものさ。その気になれば、 世界中でもね
ありがとう。でも、いまも考えたんだけどもちものを増やすということは、ほんとに恐ろしいことですね
物の持ち過ぎで苦しむのは、自分だぞ

「モノを持つ」ということにスナフキンは非常にシビアです。旅をする前提の生活からか、持たないことがデフォルトの発想を持っています。ゆえに「モノを持つ」にはそれ相応の理由が必要ということです。

そしてモノを持つことは、そのモノに囚われるということを意味しています。結果それは自分を苦しめることになるかもしれない。所有するということはリスクであるとスナフキンは考えます。

さらに、モノを持たなくても、自分の中に記憶として留めておけばそれでいい、という考え方をします。持たないけど、自分の人生には取り込む。こうした柔軟な発想ができれば、所有欲から解放されるのかも知れません。

3.信じられるのは自分の経験だけ

スナフキンは「経験」に非常に重きを置いています。自分の感性や経験の大切さを説く名台詞がこちら。

怖いかどうかはやはりムーミン自身が経験しなけりゃならないんじゃないかな
僕は自分の目で見たものしか信じない。
けど、この目で見たものはどんなに馬鹿げたものでも信じるよ
ぼくたちは本能にしたがって歩くのがいいんだ。ぼくは磁石なんか信用したことがないね。磁石は方角にたいする人間の自然な感覚を、くるわせるだけさ

我々は日々無数の情報に触れ、様々な感情を抱きますが、「本当に自分で経験したこと」というと、とても少ないように思います。ニュースは自分の目の前で起こったことではなく、2次情報、3次情報で、他の誰かが解釈した情報を見聞きするのが大半です。いうなれば疑似体験です。

それに対してスナフキンは「自分で経験する」ことの大切さをムーミンに説きます。1次情報に触れた時に感じたことこそが真実であると。さらに、「自分の感覚」を大切にしなさい、とも言います。

無数の情報の雨にさらされて「分かったふり」をしがちな現代に生きる我々にとって、「自分で経験する」そして「自分で感じる」ことの大切さをスナフキンは教えてくれています。

4.一喜一憂しない

スナフキンは浮き沈みのあることに対して価値を感じません。その象徴的なセリフがこちら。

人間もみんなにこわがられるようになると、あんなにひとりぼっちになってしまうのさ。有名になるなんてつまらないことさ。はじめはきっとおもしろいだろう。でもだんだんなれっこになって、しまいにはいやになるだけだろうね。メリーゴーランドにのるようなものじゃないか

先日、幸せのメカニズムについてまとめました。この中で、「どんな幸せも『あたりまえ』になっていく」というお話をご紹介しました。

この幸せのメカニズムをスナフキンはよく理解しています。良い事があったとしても、それが続くことはない。結局もとに戻る。そこに一喜一憂することに価値はないと説きます。

名声を手にするために無理をして、何かを得たとしても、それは人生の長い目で見るとつまらないものなのかも知れません。

5.本当の友達

一人旅が大好きなスナフキンですが、一方でムーミン谷の仲間達をとても大切にしています。この「友達」という価値観について語ったのがこちら

その奥さん、親戚は多いし知り合いも沢山いたんだ。
でもね、言うまでもなく”知り合いが沢山居たって友達が一人も居ない”って事は有り得るんだよ

知り合いが多いことがその人にとって本当の幸せなのか、ということを問うセリフですね。これはSNS全盛の今の時代には、より心に刺さる言葉です。

フォロワーがたくさんいること、「いいね」をたくさんもらうこと、それを追いかけた先に本当の友達は得られるのか。真に人生を豊かにしてくれる仲間とはどんな存在なのか、改めて考えさせられます。

まとめ

スナフキンというキャラクターは知れば知るほど魅力的で、男性ならみな惚れてしまうような素敵なキャラクターです。そんなスナフキンのキャラクターにはフィンランドをタフに幸せに生き抜くSISUという「フィンランド魂」が流れているように思います。

・自然を愛し自然と共に暮らす。
・モノを持たずに自分の感性を大切にする。
・自分の経験を信じ、一喜一憂せずに穏やかに暮らす。
・本当の心を打ち明けられる仲間を作る。

どれもシンプルですが、軽視しがちな人生のエッセンスです。こうした当たり前なことを大切にし、自分と丁寧に向き合いながら暮らすことで、人生はより豊かに生きられるのかもしれません。

スナフキンに学び、ひいてはフィンランドに脈々と受け継がれる生き方に学び、少しでも我々の暮らしの意味や質が上がるといいなと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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