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セレンディピティ ・ ひらめきってどう見つけるの

セレンディピティ ・ ひらめきってどう見つけるの

セレンディピティ…… 本人が意図していない場面や状況で、偶然に何か新しいことや意外な発見に出会うこと

このセレンディピティやアイディア・ひらめきに巡り合うのは、単に運が良いのでなく、行動して、行き詰まったり、悩んだり、考えたりしているからです。考えて行動した結果、思いがけないときに目にしたことからヒントを得て、それが幸運に繋がるのです。

例 : ドラえもんの誕生エピソード

来月号に新たな連載

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一般人は論破することに意味がない

一般人は論破することに意味がない

論破という行為は、意見の言い合いの際に重要視され、いかに相手の反論を封じて自分の意見を主張する手段として捉えられることがありますが、それは単に相手を言い返せなくしただけに過ぎません。意見の言い合いの目的は論破して言い返せなくするのでも、勝ち負けでもなく、自分の意見と相手の意見を交換し、新しい洞察を得るための手段として捉えるべきです。
この意見のやり取りの過程で、自分の知識の不足や誤りを認識し、相手

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これってぇ……円山応挙の傑作じゃないですか? 《写生帖 乙帖》 @東京国立博物館

これってぇ……円山応挙の傑作じゃないですか? 《写生帖 乙帖》 @東京国立博物館

リニューアルオープンしたばかりの近所の銭湯へ行ってきました。昨今のトレンドを取り入れて、サウナルームが広いし、最新かつおそらく高価な設備が導入されています。おそらく……というのは、わたしがサウナに詳しいわけではないからです。ちなみに女湯にはサウナはないようです。さらに、わたしは別料金を払うほどのサウナーではないため、近所の人限定で行なわれたプレオープン日にサウナ室に一度だけ入っただけで、今日は入っ

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賽は投げられた

賽は投げられた

聞耳である。今日紹介するのはアメリカの現代詩を代表するチャールズ・ブコウスキー (Charles Bukowski 1920-1994) である。ドラッグ、酒、マリファナ、女。アメリカ高度経済成長期の陰で苦難を強いられた労働者階級の、ありのままの言葉を気取らずに紡いだ彼の詩は、未だ多くのファンを獲得している。一方で行間から匂い立つ汗臭いダンディズムが、現代アメリカの若者にはうんざりといった感想もち

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ぼくの友達レイモンド

ぼくの友達レイモンド

大学で待ち合わせをする。
いろんな国の学生たち。
見たことのない装い。
嗅いだことのない匂い。
行き交う人々をすり抜けて
レイモンドがやってくる。
やあ元気?と満面の笑顔のレイモンド。
元気だよ、と笑顔で答えるぼく。

司書員のレイモンドは踊るのが大好き。
バレエやヒップホップやワッキング。
舞台でも踊るし、オーディションにも挑戦している。
練習のしすぎで右ひざを痛めてしまったらしい。
少しは休ん

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旅

聞耳である。今日は朝から珍しく青空が広がり、以前から行ってみたかったロンドン漱石博物館 (http://soseki.intlcafe.info/) を訪れた。夏目漱石はロンドンに1900年から約2年間滞在し、大学の授業や個人講義を受けながら執筆活動を続けた。絶えず続く金銭不足、孤独感、重責などから帰国の三ヶ月ほど前になると強度の神経衰弱に陥り、漱石の異常さに気づいた友人が文部省へ「夏目狂セリ」と

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『学問のすすめ』要点要約

『学問のすすめ』要点要約

世の中の人には、収入の差や知識の差などあらゆる差が生じている。
その違いは ただその人が学んでいるか学んでいないかだけである。

金持ちの人に何故金持ちになったのか聞いても、その人が学問をして才能を伸ばしたというだけで、何もせず金持ちになれたのではない

人がすすんでやるべき学問は
・人間にとって必要なこと
・メジャーな習い事
・生活の役に立つもの である

仕事を覚えたり、部活動をやったり、習い

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江戸時代に殿様が描いて作った虫の図譜……蟲を愛した増山雪斎さんの《蟲豸帖(ちゅうちじょう)》

江戸時代に殿様が描いて作った虫の図譜……蟲を愛した増山雪斎さんの《蟲豸帖(ちゅうちじょう)》

もともと図鑑など、なにかのコレクションっぽいものが好きなうえに、それを江戸時代の殿様が作ったものということで、以前から増山雪斎さんの《虫豸帖(ちゅうちじょう)》は、見てみたいなぁ……いつ見られるかなぁ……と思っていました。それが今季、東京国立博物館(トーハク)で展示されていると聞いて、さっそく見に行ってきました。現在は《虫豸帖(ちゅうちじょう)》の春と冬の帖が、それぞれ2ページ分づつ展示されていま

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「文豪の居留守」

お久し振りです、木ノ下です。

少々以上に長いお休みを頂いておりました。

「完全復活」…などとは、烏滸がましくてとても申せませんが、
その内に、今回の「お休み」の背景事情も含め、何らかの形でお話しできると良い、…と存じ居ります。

さて、…今回のお題、「文豪の居留守」。

先日、「表現者にとって、『(表現上の意味での)変態』とは、最大級の賛辞」という言葉を目にしまして。

そう言えば、「実生活で

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「芥川龍之介『おぎん』を読んでの考察と感想」・其の一

(これはあくまで、少なくとも、この文章を発表する段階では、
未だ「少々、文章作家の経験のある者の、ごく個人的な感想と意見」、
極端に言えば「独断と偏見」に留まるものであり、

日本文学研究の成果でも何でもないことをお断りしておきます)

物語を一編読み通すことができた。今日は佳き日であった…。(←北原尚彦氏「風」の詠嘆)

『青空文庫』にて…で恐縮ですが、芥川龍之介の『おぎん』を読みました。

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♡今日のひと言♡ハンス・クリスチャン・アンデルセン

♡今日のひと言♡ハンス・クリスチャン・アンデルセン

人生を楽しもう
死後の時間は
あまりに永く退屈なのだから

Enjoy life.
There's plenty of time
to be dead.

ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(1805- 1875~デンマーク・童話作家、詩人)日本でも「人魚姫」(1837)「マッチ売りの少女」(1843)「みにくいアヒルの子」(1845)などで知られ、子どもから大人まで人気が高い。民俗説話から

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 【前編】 日本語デザインを変えた技術 発明100年に1から知りたい「写植」の話

【前編】 日本語デザインを変えた技術 発明100年に1から知りたい「写植」の話

Font College Open Campus(以下:FCOC)は、モリサワが不定期開催している無料のオンライン講座。文字やフォントに限らず、デザインやブランディングなど、様々なテーマでお届けしていますが、今回のテーマは少し角度を変えて「写植」のお話です。

セミナーレポートの前編では、写真植字とは何か?それがどうデザインに影響を与えたのか、後編では、写植の時代の書体についてが語られます。

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【後編】 日本語デザインを変えた技術 発明100年に1から知りたい「写植」の話

【後編】 日本語デザインを変えた技術 発明100年に1から知りたい「写植」の話

【前編の記事はこちら】

写植書体、何がそんなに面白い?さて後半では、OpenTypeフォントとしてリリースされる文字の中から、阿部氏が特にお勧めする注目フォントとその味わい方をご紹介いただきました。

まず写研書体を語る上で、石井文字シリーズは外せません。石井文字とは、写研の創業者である石井茂吉氏が自ら設計した書体群を指します。石井氏は、写植機の開発を進めながらも、自ら写植のための書体を作ってい

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