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#いま私にできること
緊急事態宣言下、コロナ以外の恐怖に怯えながら帰宅せざるを得ない人がいる。
1回目の緊急事態宣言のとき、わたしは働いていました。
当時の仕事はリモートやテレワークができる仕事でもなく、育休中の同僚が保育所にようやく当選し、4月末に戻ってくる目処がついた矢先、別の同僚が2月から妊娠初期の重病により長期離脱したところでした(結局、そのまま一度も復帰できずに、10月に出産したらしい)。
つまり、わたしは緊急事態宣言中、3~4人分の仕事を一人でやっていました。(ちなみに、4人
100日連続で書いた小説の主人公の名前がアキナなんですが、名前をつける時たまたま芸能ニュースで南明奈さんを取り上げていたからなんです。M1グランプリの決勝にアキナという漫才コンビが出ると知り、勝手に親近感。決勝は今夜!アキナに優勝を‼
https://note.com/shiiramaki/m/m11e9aef34a33
【小説】あと1日で新型コロナウイルスは終わります。
~新型コロナウイルスのワクチン摂取の順番~ 新型コロナウイルスのワクチン開発に世界的な期待が高まる中、2020年11月18日にアメリカ製薬大手ファイザー(Pfizer)が「臨床試験(治験)が完了した」と発表した。同社によると、ワクチンの有効性は95%。深刻な副作用もなく、今後、当局に緊急認可申請を行なっていくという。
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「私たちの知らないところで、政治的な駆け引きが今激しく行われているんで
【小説】あと2日で新型コロナウイルスは終わります。
~医療従事者も傾聴されたり、弱音を吐きたい。絶望に瀕したアキナの前に天使の階段が現れた。~「ありがとう。」アキナがそう言うと、
「ええ⁉」
一緒に話していたスタッフは驚いていた。
「1年前、事件が起きてすぐの頃は、いろんな人が私の悩みを聴いてくれて共感してくれたけれど、いつの頃からか『早く引っ越ししなさい』しか言われなくなって。『わたしは被害者なのに、何で説教されなきゃならないのか』って、悲
【小説】あと3日で新型コロナウイルスは終わります。
~アキナが家に帰れなくなった理由~「アキナさんって、ずっと、ネットカフェかアチャホテルに泊まっているって他の人から聞いたんですけど、あの、もし、差し支えがなかったらなんですけど、理由を聞いてもいいですか。」
比較的最近入ったスタッフが、昼休憩中、アキナに聞いてきた。
「ちょうど1年前なんだけど、いつものように午後9時頃にアパートに着いて外階段を上っていたら、後ろから男の声がして、『スカートはい
【小説】あと4日で新型コロナウイルスは終わります。
~決断、1年振りの帰宅~アキナは、クリニックの休診日にネットカフェに住んでいる田中のおばあちゃんを訪ねた。
守秘義務があるので、⚫⚫さんの件は詳しくは言えなかったのだけど、アキナが感じていたモヤモヤを田中さんに伝えた。
「わたしが何か言うまでもなく、アキナさんの中で答えが出ていそうだけどね。」「えっ⁉」
アキナは驚いた。
(わたしの中で答えが出ている⁉)アキナはネットカフェを出てフラフラ歩
【小説】あと5日で新型コロナウイルスは終わります。
~振り返りと学びと気づき、失敗から見えてきたもの~⚫⚫さんは、B総合病院で搬送されて緊急帝王切開をした日から、つまり、入院したときから、生保(生活保護)受給が決定した。
「B総合病院に電話して、生保担当者の名前を聞きます。」
医療事務スタッフがそう言った。
「それから、その担当者から医療券番号を聞いて、レセプト請求します。」
使用したコロナ感染症セットや消毒液の金額、半日休診した診療分を考
【小説】あと6日で新型コロナウイルスは終わります。
~無戸籍~消毒作業をしながら、電話番として、受付スタッフ、事務スタッフ、看護師が院内の固定電話付近にスタンバイした。
院長と看護師は、正面玄関に簡易のデスクとイスを持ち出して、患者さんの問診にあたった。
緊急避妊ピルを要する患者さんと、会社を午前中のみ休みをとってきた婦人科の患者さんのみ処方し、あとの患者さんは午後にまわした。
午前10時過ぎ、B総合病院から連絡があり、⚫⚫さんが新型コロナウ
【小説】あと7日で新型コロナウイルスは終わります。
~ほんとうの休診理由なんて言えない⁉~ピンポーン♪
看護師と看護助手が院内に泊まっていると、インターフォンが鳴った。
「あっ!院長!」
モニター画面に映った男性を見て、看護師が小さく叫んだ。
「お金……」
「えっ⁉」
看護師が聞き返すと、院長は、
「お金、タクシー運転手に払っておいて。」と力なく言ったので、看護師はすぐに察し、自分のお財布を持ちながら外に出た。
*
「今の人、“
【小説】あと8日で新型コロナウイルスは終わります。
~緊急帝王切開~救急車がB総合病院の夜間救急搬送口に着き、車のドアが開くと、防護服に身を包んだB総合病院の医師と看護師が待ち構えていた。
B総合病院の医師と救急隊員と⚫⚫クリニックの院長が申し送りを行い、すぐに緊急帝王切開が始まった。
「我々は帰りますが、お二人はどうされますか。もし、今お帰りになるなら、我々の救急車で⚫⚫クリニックへ送って行きますが。」
救急隊員の一人が、⚫⚫クリニックの院
【小説】あと9日で新型コロナウイルスは終わります。
~搬送は間に合うのか⁉
医療機関、コロナで赤字の実態~「アプレゾリン(注射20mg)!」
「はい!」
「アプレゾリン(注射20mg)!」
「はい!」
「アプレゾリン(注射20mg)!」
……
院長は、使用した注射の本数がすでに保険適用分を超えているのがわかっていた。
(救急車の中で産ませるわけにはいかない!持ちこたえてくれ!)⚫⚫さんは、帝王切開によるお産でないと母子ともに危険なため
【小説】あと10日で新型コロナウイルスは終わります。
~時間との戦い~⚫⚫さんの呼吸が荒くなってきた。
救急車到着まで、あと10分。
一人の看護師が救急車にのせるための酸素ボンベを取りに行った。清潔ルートを防護服で小走りしながら、
(救急車が出発したら、すぐに他のスタッフたちにも不潔ルートが増えたことを伝えねば)
と思った。別の看護師は、院長の指示した点滴セットを用意していた。
「わたしが救急車に同乗します!」一人の看護師を名乗りを挙げた。
【小説】あと11日で新型コロナウイルスは終わります。
~早く救急搬送したいのに~⚫⚫クリニックでは、大きく分けて、産科用と婦人科用に紹介先一覧表を作ってあった。
さらに、新型コロナウイルスが流行すると、感染対策が徹底されている病院を絞りこみ、紹介先病院にも連絡をいれ、救急の受け入れ体制の関係を万全にしていた。
「A総合病院。」
院長は、一覧表のいちばん上に載っている病院を指定し、紹介状のいちばん上にもその名を書いた。
院長が紹介状に症状を書い
【小説】あと12日で新型コロナウイルスは終わります。
~破水か。それとも、……。~看護師と看護助手と⚫⚫さんの3人はいつでも院内に入れる準備が整い、あとは院内からの指示を待つばかりであった。
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「『破水してるかもしれないから、チェックプロムの用意』だって。」「ええっ⁉」
一部の看護師と事務スタッフの一人は、コロナ感染症セット( 防護服、キャップ、N95マスク、防護マスク、フェイスシールド、シューズキャップ、ディスポ、防護グローブ )を装着しな