SENKIN/仙禽/せんきん

「古くて新しいものづくり」をモットーに、超自然派日本酒を創造する『せんきん』の11代目…

SENKIN/仙禽/せんきん

「古くて新しいものづくり」をモットーに、超自然派日本酒を創造する『せんきん』の11代目蔵元・薄井一樹が、色とりどりの『ニホンジン』と談笑していきます。 更新は毎月、初旬と中旬の二回を予定しています。

記事一覧

#7「EDO STYLE」~本当の健康食とは~(後編)

EDOは完全サスティナブル薄井 永山さんとお話してきて、江戸って実にサスティナブルだなあ、と改めて思います。 永山 江戸時代は完全にサステナブルです。今、地球が…

#7「EDO STYLE」~本当の健康食とは~(中編)

江戸グルメは長寿食薄井 ここからは、江戸時代の文化文政の頃、酒造りが盛んになったというお話を。仙禽も文化3年(1806年)に創業した酒蔵です。 永山 そうでしたか。…

#7「EDO STYLE」~本当の健康食とは~(前編)

永山さんは昭和9年生まれ。古代から明治時代までの食の特徴を研究し、食事復元研究の第一人者として知られています。『和食の起源』『日本人は何を食べてきたのか』(青春…

#6「自然の循環の中で、米づくり、酒づくり」(後編)

リセット、そして脱ケミカル 薄井 歴史を見ていくと、日本が敗戦国になってしまったのが致し方ないのかもしれませんけれど、GHQが介入して、アメリカの傘下、アメリカの…

#6「自然の循環の中で、米づくり、酒づくり」(中編)

身勝手な人間には、いつか自然のしっぺ返しがくる 薄井 前回された、無駄なものがないという自然の循環の話をもっと伺いたいのですが・・・ 杉山 人間が、自分たちの…

#6「自然の循環の中で、米づくり、酒づくり」(前編)

杉山さんは、江戸時代から続く農家を継いで、有機栽培に取り組んでいます。 “癒やしの大地から癒しのお米を作る”とは、たんぼにいる生き物たちの命が健康であれば、健康…

#5「わざわざ人の手が時間をかけて作ったものを発信したい」(後編)

薄井 そもそも陶芸家になったきっかけは? 鈴木 実は叔母が東京芸大の油絵科を出て、美術教師をしていましたが、ずっと陶芸を趣味でやっていたので。一緒に暮らしてた…

#5「わざわざ人の手が時間をかけて作ったものを発信したい」(前編)

鈴木麻起子さんは茨城県笠間に拠点をおいて活動している陶芸家。 2003年に独学で制作活動をはじめ、2006年に自身のブランド〈Pot Blue〉を設立。 2009年より〈La Maison de…

#4 「人生を変える原料からこだわるものづくり」(後編)

薄井 化粧品の成分開示についてこだわる、そのきっかけは何だったんですか? 吉田 私自身が幼少期の頃からすごく肌が弱く、26歳まで家族以外には誰にも素顔を見せられ…

#4 「人生を変える原料からこだわるものづくり」(前編)

吉田栞さんは、子どもの頃から酷い肌荒れによる自身へのコンプレックスに苦しんだ経験から、「人生を変える化粧品をつくりたい」と化粧品業界に。 商品企画・開発に従事し…

#3 「サスティナブルな創造」(鼎談編)

山本乃々佳さんは、栃木の高校3年生、将来は政治家になりたいという希望を抱き、日本の明るい未来を切り開く若きインフルエンサーとして活躍しています。 「高校生プレゼン…

#3 「サスティナブルな創造」(後編)

薄井 最初、都会の若い女性をターゲットに里山に来てもらって、オーガニックな農産物を五感で体験してもらうフェスの立ち上げから始まって、オーガニックを軸としたサステ…

#3 「サスティナブルな創造」(前編)

小原壮太郎さんは、2013年に「the Organic」を設立し代表理事として、また全国有機農業推進協議会の理事兼事務局長、日本オーガニック会議の発起から執行部としてオーガニ…

#2 「1+1が未知数なアッサンブラージュ」(後編)

薄井 僕らもお酒の設計を他人に任せたことがなかった。初めての試みだから、他社のしかも異業種とのコラボは。もちろん、自分もテイスティングしてイケると思っているんだ…

#2 「1+1が未知数なアッサンブラージュ」(前編)

鈴木貴至さんは、ファッション販売に酒類販売をコラボさせた新しいビジネス展開で話題になった人。 2021年8月、ユナイテッドアローズ 原宿本店でUNITED ARROWS BOTTLE SHOP…

#1 「幸せの分母のつくりかた」(後編)

薄井 まあ絶好調だと思いますけど。去年からね。 鳥羽 そうですね。大変なコロナという状況続いていますけど。緊急事態宣言が出る前日かな、わざわざ寄ってくれたんです…

#7「EDO STYLE」~本当の健康食とは~(後編)

#7「EDO STYLE」~本当の健康食とは~(後編)


EDOは完全サスティナブル薄井 永山さんとお話してきて、江戸って実にサスティナブルだなあ、と改めて思います。

永山 江戸時代は完全にサステナブルです。今、地球が目指そうとする方向性を江戸の人たちは持っていたんです。サステナブルじゃないと地球はもちません。気候は沸騰するだろうし、もう冬なんか来なくなっちゃうかもしれない。ツンドラみたいなところで仮死状態にあったウイルスが覚醒するんですよ。で、新

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#7「EDO STYLE」~本当の健康食とは~(中編)

#7「EDO STYLE」~本当の健康食とは~(中編)


江戸グルメは長寿食薄井 ここからは、江戸時代の文化文政の頃、酒造りが盛んになったというお話を。仙禽も文化3年(1806年)に創業した酒蔵です。

永山 そうでしたか。なぜ、文化文政の頃、非常に酒造りが盛んになったかというとグルメ時代が到来したから!・・・という話からですね。

永山 将軍でいうと、第11代の徳川家斉の時代で、身分が高い者から江戸の町民に至るまで、みんな口が肥えてくるんですよ。も

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#7「EDO STYLE」~本当の健康食とは~(前編)

#7「EDO STYLE」~本当の健康食とは~(前編)

永山さんは昭和9年生まれ。古代から明治時代までの食の特徴を研究し、食事復元研究の第一人者として知られています。『和食の起源』『日本人は何を食べてきたのか』(青春出版社)、『万葉びとの長寿食』(講談社)、『日本古代食事典』(東洋書林)など著書も多く、古代食や長寿食をテーマに、新聞連載、テレビ、ラジオにレギュラー出演、講演などで今も元気に大活躍です。

有機農業がおいしい理由薄井 永山さんに、お会いす

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#6「自然の循環の中で、米づくり、酒づくり」(後編)

#6「自然の循環の中で、米づくり、酒づくり」(後編)


リセット、そして脱ケミカル

薄井 歴史を見ていくと、日本が敗戦国になってしまったのが致し方ないのかもしれませんけれど、GHQが介入して、アメリカの傘下、アメリカの言いなりになって、高度経済成長を築き、今がある。けれども、やはり豊かさ・便利さの裏にある、極めて危険な大量にものを作るっていう・・・それの反動が来ますね。いま、小麦大国じゃないですか日本って。

杉山 そうですね。大量の化学窒素を畑

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#6「自然の循環の中で、米づくり、酒づくり」(中編)

#6「自然の循環の中で、米づくり、酒づくり」(中編)


身勝手な人間には、いつか自然のしっぺ返しがくる

薄井 前回された、無駄なものがないという自然の循環の話をもっと伺いたいのですが・・・

杉山 人間が、自分たちの都合で農薬や化学肥料を使うので自然の循環が崩れてしまっているのが現代です。温暖化にも拍車をかける。すると却って必要のない虫が大量に発生したりとか、そういうことが今起きてると思うんです。

薄井 それをどう受け止めてますか?

杉山 田ん

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#6「自然の循環の中で、米づくり、酒づくり」(前編)

#6「自然の循環の中で、米づくり、酒づくり」(前編)

杉山さんは、江戸時代から続く農家を継いで、有機栽培に取り組んでいます。 “癒やしの大地から癒しのお米を作る”とは、たんぼにいる生き物たちの命が健康であれば、健康な命たちがたくさん集まっていっしょに作物作りを行い、出来上がった作物たちも健康に育って、きっと人間にも健康な命を分けてくれるのではないかと考える、健康な命の循環・・・それが、有機農業の第一人者と呼ぶにふさわしい杉山さんの農法の基本。
仙禽も

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#5「わざわざ人の手が時間をかけて作ったものを発信したい」(後編)

#5「わざわざ人の手が時間をかけて作ったものを発信したい」(後編)

薄井 そもそも陶芸家になったきっかけは?

鈴木 実は叔母が東京芸大の油絵科を出て、美術教師をしていましたが、ずっと陶芸を趣味でやっていたので。一緒に暮らしてたこともあって、小さい頃から叔母の手作りの器で育った影響もあるんです。叔母は、定年退職後は陶芸教室をしていたので、「手伝って」って言われてろくろを回したりしてました。

薄井 えー! もうそこで自分の進むべき道が決まったんだ。

鈴木 

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#5「わざわざ人の手が時間をかけて作ったものを発信したい」(前編)

#5「わざわざ人の手が時間をかけて作ったものを発信したい」(前編)

鈴木麻起子さんは茨城県笠間に拠点をおいて活動している陶芸家。
2003年に独学で制作活動をはじめ、2006年に自身のブランド〈Pot Blue〉を設立。
2009年より〈La Maison de Vent(風の家)〉にブランド名を改名。
仙禽とは、鈴木さんのテーマカラーでもあるターコイズブルーとコラボした熟成酒「Turkish」(限定品)が生まれて以来のお付き合いで、すっかり意気投合。
今回は、鈴

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#4 「人生を変える原料からこだわるものづくり」(後編)

#4 「人生を変える原料からこだわるものづくり」(後編)

薄井 化粧品の成分開示についてこだわる、そのきっかけは何だったんですか?

吉田 私自身が幼少期の頃からすごく肌が弱く、26歳まで家族以外には誰にも素顔を見せられなかったんです。いろんな化粧品を使っても酷くなるばかりで解決しない中で、ナチュラルなものを使うのがいいのでは、というのが化粧品業界に飛び込んだきっかけです。

薄井 それだけ苦しかった体験があると共感してくれる人は多いでしょう。

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#4 「人生を変える原料からこだわるものづくり」(前編)

#4 「人生を変える原料からこだわるものづくり」(前編)

吉田栞さんは、子どもの頃から酷い肌荒れによる自身へのコンプレックスに苦しんだ経験から、「人生を変える化粧品をつくりたい」と化粧品業界に。 商品企画・開発に従事し、2020年4月に社内ベンチャーとして「unito(ユニト)」を立ち上げ、仙禽とのコラボでも話題に。
お酒と化粧品、一見、遠い世界のような業界ですが、原料からこだわるものづくりにおいてお互い学びあうことが多く、今回、あらためて横浜のオフィス

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#3 「サスティナブルな創造」(鼎談編)

#3 「サスティナブルな創造」(鼎談編)

山本乃々佳さんは、栃木の高校3年生、将来は政治家になりたいという希望を抱き、日本の明るい未来を切り開く若きインフルエンサーとして活躍しています。
「高校生プレゼンテーションコンテスト国際学生賞高校生プレゼンテーションコンテスト国際学生賞」「高校生プレゼンテーションコンテスト最優秀賞」など輝かしい成績を残しながら、さらには「サステナブルコスメアワード」の学生審査員に高校生としてはじめて選出される等、

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#3 「サスティナブルな創造」(後編)

#3 「サスティナブルな創造」(後編)

薄井 最初、都会の若い女性をターゲットに里山に来てもらって、オーガニックな農産物を五感で体験してもらうフェスの立ち上げから始まって、オーガニックを軸としたサスティナブルな社会づくりに向けての活動が始まったんですよね。

小原 当初はフェスを開催するっていうところをメインアクションにしてましたが、2016年に環境省の、後に事務次官を務められた中井徳太郎さんていう方と出逢いまして、国の予算や政策とい

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#3 「サスティナブルな創造」(前編)

#3 「サスティナブルな創造」(前編)

小原壮太郎さんは、2013年に「the Organic」を設立し代表理事として、また全国有機農業推進協議会の理事兼事務局長、日本オーガニック会議の発起から執行部としてオーガニックの普及拡大に向けた政策提言や啓発活動、生産者や企業・ 団体へのコンサルティング等に取り組んでいます。
仙禽も酒造りにおいて、米が主原料であり、農業とは切ってもきれない環境にあります。
そこで、今回は小原さんの六本木のオフィ

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#2 「1+1が未知数なアッサンブラージュ」(後編)

#2 「1+1が未知数なアッサンブラージュ」(後編)

薄井 僕らもお酒の設計を他人に任せたことがなかった。初めての試みだから、他社のしかも異業種とのコラボは。もちろん、自分もテイスティングしてイケると思っているんだけど、それでも初めての試みだから、お客さんの評価は一番気になったよね。

鈴木 うちのチーム内では「アッサンブラージュは神々の遊び」って呼んでるんですけど、あんなに面白いことないんで。でも難しさも実感しました。

薄井 たとえば?

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#2 「1+1が未知数なアッサンブラージュ」(前編)

#2 「1+1が未知数なアッサンブラージュ」(前編)

鈴木貴至さんは、ファッション販売に酒類販売をコラボさせた新しいビジネス展開で話題になった人。
2021年8月、ユナイテッドアローズ 原宿本店でUNITED ARROWS BOTTLE SHOPと名付けたコーナーを設け、国内外からセレクトした日本酒とクラフトビールを中心に酒の販売を開始。酒蔵とコラボしたオリジナル企画の第一弾として仙禽がセレクトされたご縁がありました。
仙禽の「伝統的な技術をベースに

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#1  「幸せの分母のつくりかた」(後編)

#1 「幸せの分母のつくりかた」(後編)

薄井 まあ絶好調だと思いますけど。去年からね。

鳥羽 そうですね。大変なコロナという状況続いていますけど。緊急事態宣言が出る前日かな、わざわざ寄ってくれたんですよ。心配してくれて。で、3分5分くらい話して帰るっていう、本当にそういうところが薄井さんらしいなっていうか。恩着せがましくしないけど、無茶苦茶、愛があるみたいなね。

薄井 超アクセス悪いんだよね。

鳥羽 わざわざ京都から戻る時に途中で

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