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#3 「サスティナブルな創造」(前編)

日本酒の枠を超え、色とりどりの分野で活躍する「ニホンジン」を訪ね、
日本の輪を広げて行きます。それはまさに「和の輪」。
第3回のゲストは一般社団法人the Organic代表理事・小原壮太郎さんです。

小原壮太郎さん(左)と薄井一樹(右)

小原壮太郎さんは、2013年に「the Organic」を設立し代表理事として、また全国有機農業推進協議会の理事兼事務局長、日本オーガニック会議の発起から執行部としてオーガニックの普及拡大に向けた政策提言や啓発活動、生産者や企業・ 団体へのコンサルティング等に取り組んでいます。
仙禽も酒造りにおいて、米が主原料であり、農業とは切ってもきれない環境にあります。
そこで、今回は小原さんの六本木のオフィスを訪ね、オーガニックを軸とし、サスティナブルな社会創造に向けて、どんな取り組みをされているのか、様々な角度からお話を伺いました。

薄井 the Organicって、僕なんかはもう付き合いがある程度あるからわかるんだけど、ちょっと改めて、どういうことを普段されている組織で、壮太郎さんの立場も具体的に聞かせてほしくて・・・
 
小原 もう名前通り、オーガニックを広げる、普及拡大に向けて様々な啓発・推進活動に取り組んでいる団体ですね。僕と副代表の四角大輔という親友で立ち上げた団体です。四角大輔はベストセラー作家でもあるのでご存じの方も多いかと思いますが、元々音楽業界でCHEMISTRY、綾香やsuperfly等をプロデュースして、トータルでミリオンセラー10回、CD 2000万枚みたいな記録を持っている男なんですけど。
 
薄井 すごい人ですね。
 
小原 そうなんですよ。実は僕も広告会社でバリバリやって来た人間で。
 
薄井 今と全然違うお仕事だったって言ってましたもんね。
  
小原 四角も僕も20代はバリバリ働いて、体壊しまくってみたいなのがあるあるで・・・でも、その頃は収入も良くて、いい病院行って、いい治療してもらったりとかで、自分のバランス保ってたんだけど、あるときオーガニックな野菜とか玄米とかに出会って、顔中からもう透明な液体がだくだくにでるっていうデトックス体験をしたんです。しかも3回も!
 
薄井 それでオーガニックに目覚めた?
 
小原 体は食べ物でできてるんだってことは改めて実感したし、本当に肌が荒れまくってブツブツ、ボロボロだったのが、僕今年、50歳なんですけど、今の方が、20代30代の時より肌が綺麗なんですよね。
 
薄井 確かに、肌が若い!
 
小原 結局、食を正すことが内臓の腸内環境とかも整えて、美容的なパフォーマンスも高めて、日々、精神も肉体も健やかで気分も良い状態を維持できる。四角と僕がそれを自己体験で実感できたので、このオーガニックな農産物を、食であったり、コスメとかいろんな形で体に取り入れることによってウェルビーイングが上がってくってことを世の中の人には少しでも広めたい、逆に広めることが僕ら世代の義務だと考えて「一般社団法人the Organic」を立ち上げたんです。
 
薄井 なるほどね、医療とか美容の前にやるべきものがあるという、そういうことですよね。
 
小原 そうですね。人間の体を本質的に根っこからヘルシーにして健康でハッピーにしてくれるのはやっぱり食べ物だよねと。けれど、食べ物を「早く・大量に・安く作ろう」って経済的にブーストしようとしたことによって農薬とか化学肥料、除草剤とかを生み出して使ってきて、その恩恵に預かっている訳ですが、一方でそれを人間が複合的にい取り込むことによってネガティブな問題も発生してきたわけです。やっぱりそうじゃない本当に本質的な食を摂取することによって得られる人間の本質的な健康、それを広げるっていうのが第一の目的というか、根本的な動機になりますね。
 
薄井 便利とか楽の裏側にはね、そういうことがあるということですよね。

薄井 the Organicってどういう活動を普段されているんですか?
 
小原 そうですね。元々はじゃあオーガニックをどう広げようかって話をした時に、四角が音楽でミリオンセラーを10回出したっていう経験のなかから、「最初にどのツボを押すかが大事なんだよ」って言われたんですよ。
 
薄井 ツボというと?
 
小原 ミリオンセラーを出す時に、「本当に最初にどういう人にどういう伝え方をしたらこのアーティストの魂が伝わるんだ」って考え抜いて、「何歳ぐらいのどういうファッションが好きでどういう嗜好の子にどう刺すか」みたいなのを考えた結果、やっぱそこでもう最初の熱狂が起きるか起きないかでミリオンセラー行くか行かないか決まるって言うんですよね。

薄井 具体的には?

小原
 で、これからうちらのオーガニックを広げるのに、どのツボを押せばいいかっていうのが最も重要な戦略なんですが、四角は「だから、そこを壮ちゃん考えてくれ!」って僕に託してくれたんです。。
  
薄井 結局、壮太郎さんが考えた!
 
小原 そう、その時僕が考えたのは、オーガニック系の農業団体って当時大きく3つに分かれてて、そこがあんまり関係良くなくなかったんですよね。それをこうじゃあ1チームにする。当時はまだ有機農業0.2%弱みたいな、時代だったんですけど。
 
薄井 そんな低かったんですね。
 
小原 はい。いまでこそ0.6%ですけど、それでも0.6%ですからね。じゃあその有機農業界をワンチームにすること。もう一つはやっぱりこう若い子たちがオーガニックを僕とか四角みたいに食べて実体験して「これめっちゃうまいやん!」ってところから、まあ僕みたいにデトックスみたいに実体験すればさらに強烈ですけれども、やっぱりその実体験すること、そういう場をつくろうっていう風に考えたんです。
 
薄井 分かれている農業団体を一つにするのはなかなか容易じゃなかったでしょう?
 
小原 でも、体験の場を作るっていうのはもしかしたら音楽業界にいた四角や広告業界にいた僕らの得意分野だよねっていうことで。2014年に、埼玉県の小川町で「OGAWA ORGANIC FES」っていうフェスを有機農業界の中心的存在でいらした金子美登さんご夫妻と事務方を務めていらした高橋優子さんという方々と立ち上げたんです。
 
薄井 確かにフェスなら得意分野でしょうね。
 
小原 フェスはエンターテイメントの世界にいた四角にとってはもう大得意ですからね。それに、僕も広告会社に10年いた後もアントニオ猪木さんのプロレス団体の代表取締役なども経験させていただいたりしていたので、エンタメの世界はもう勝手知ったる部分ではありました。
 
薄井 フェスは具体的にはどんな内容だったんですか?
 
小原 僕らのターゲットとしては都会の若い、特に女性に里山に来てもらって、オーガニックを五感で体験してもらってという・・・
 
薄井 女性をターゲットにしたのは?
 
小原 女性って結婚したり、子育てを経験することもあるので。僕の周りでも、それまでもうジャンクなもの食べてた女子でさえ、妊娠した瞬間に「ヤバい!この子のために何を食べたらいいんだろう?」って真剣に考え出すみたいな話を聞いてたから。本当に若い女性たちが五感で食べ物の大切さ、原点に気づいてもらうきっかけを提供するっていうのが大事だろうっていうことで。
 
薄井 なるほど、そこがツボだったわけんですね。
  
後編に続く


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