SakunationFirst

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記事一覧

「カプコンがMODをチート扱いしている」という言葉が独り歩きしてしまった件について―タイトルだけで拡散される哀しみ

メディアとは罪深い。記事のタイトルだけで印象を操作することができ、場合によってはおろかな人間を煽りたててしまうことすらある。 本稿では、上記の記事について、いち…

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6か月前
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UNISON SQUARE GARDEN -TOUR 2023 "Ninth Peel"感想

UNISON初参戦の感想です。 音がでかくて良かった!!!!! MC無くて(90分ずっとデカい音に浸れて)よかった!!! 「歌え」とか「飛べ」とかなくて(勝手にこっちが楽し…

SakunationFirst
10か月前

ゲームメディアで“ニュース”を書くことに限界を感じた

ニュースを書くことに限界を感じた。 そもそも、ゲームメディアで発信すべきニュースってなんだろう。「モンハンの新作が発表された」とか「ゼルダのDLCが開発中」みたい…

SakunationFirst
11か月前
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「すずめの戸締まり」に思う、3月11日をエンタメにすることの意味。

新海誠作品ファンというわけでもないし、特に東北の人というわけでもない。 ただちょっぴり東北に思い入れがある東京の人が「すずめの戸締まり」を見てそのクオリティに感…

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CD1枚のために茨城県まで行った話

俺、東京に住んでる髭男ファンなんすよ。 あるCDの1曲が聞きたくて、茨城県まで行った話。 【なんのCDを借りに行ったの?】「FM802×TSUTAYA ACCESS! SPECIAL EDITION 201…

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【批評】モンスターハンターは死んだ

はじめに長らく、モンスターハンターワールドに対する評価を下しかねていた。 一旦は、時代についていけず、「私は懐古主義者だったんだ」というネガティブな自己嫌悪に陥…

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セトリで振り返るヒゲダンフェス

2020年8月10日 TBS「CDTVライブライブ」で前代未聞の「ヒゲダンフェス」が開催されました。4時間の特番で1時間を髭男に割いてくれるの、ファンとしては嬉しすぎるでしょ。 …

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アクションゲーマーが見た対馬の大地:Ghost of Tsushimaレビュー

「刀」と「地」。 私はこのゲームに「アクション」を求めてプレイした。 時代劇ゲームだとか言われているが、時代劇に興味はないし、黒澤明監督の作品も一本しか観たこと…

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もしPart3があっても、私が手に取ることはないだろう。

※この記事には「The Last of us Part2」のネタバレを含みます 肉を抉り、脂を侵す刃の音、血が滲む水辺、吐瀉物か、血液か、何かしらの液体が古びた床に叩きつけられる音…

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どうぶつの森初心者が博物館を建てるまで

「何していいかわからない」 こでの生活は自由だ~と言われてキャンプファイアーをした翌朝、途方に暮れていた。 近年のゲームはたいてい、左上に「●●へ向かえ」だの「…

FF7Rレビュー:アクションはダメだが、体験としては素晴らしい

35時間程度でクリアした直後のこと、オフゲーとして数年ぶりに「隅々まで味わいたい」と思うことができた。やりこみを初めて合計60時間を経た今でも、その気持ちは変わらな…

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「カプコンがMODをチート扱いしている」という言葉が独り歩きしてしまった件について―タイトルだけで拡散される哀しみ

「カプコンがMODをチート扱いしている」という言葉が独り歩きしてしまった件について―タイトルだけで拡散される哀しみ

メディアとは罪深い。記事のタイトルだけで印象を操作することができ、場合によってはおろかな人間を煽りたててしまうことすらある。

本稿では、上記の記事について、いちゲームライターである私の思ったことを記しておきたい。

例の記事は、カプコンが技術者向けに公開したチート・海賊版対策の動画の一部を切り抜いて発信したものである。この動画の本筋は、カプコンがチート・海賊版対策を内製化し、外部ソフトと組み合わ

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UNISON SQUARE GARDEN -TOUR 2023 "Ninth Peel"感想

UNISON SQUARE GARDEN -TOUR 2023 "Ninth Peel"感想

UNISON初参戦の感想です。

音がでかくて良かった!!!!!
MC無くて(90分ずっとデカい音に浸れて)よかった!!!
「歌え」とか「飛べ」とかなくて(勝手にこっちが楽しんでる感が)良かった!!!!

知ってた曲
・シュガーソングとビターステップ
・Phantom Joke
・徹頭徹尾夜な夜なドライブ
・カオスが極まる

知らんけどすげえ良かったやつ
・他全部

以上!

ゲームメディアで“ニュース”を書くことに限界を感じた

ニュースを書くことに限界を感じた。

そもそも、ゲームメディアで発信すべきニュースってなんだろう。「モンハンの新作が発表された」とか「ゼルダのDLCが開発中」みたいな、普段ゲーム情報を熱心に追っていない人でも興味がありそうなものは書くべきだと思う。

だけど、ゲーム会社自身から情報を発信できる時代だ。企業のTwitterをフォローしていればわかるようなことをコピペしたって意味はない。

じゃ、ゲー

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「すずめの戸締まり」に思う、3月11日をエンタメにすることの意味。

新海誠作品ファンというわけでもないし、特に東北の人というわけでもない。
ただちょっぴり東北に思い入れがある東京の人が「すずめの戸締まり」を見てそのクオリティに感動したという話をしていきたいと思う。あ、ネタバレがあるので注意です。あと、あんまり推敲してない。本業ライターなのに。

閉じ師に思う、旅情まず、本作が震災をひとつのモチーフにしているということだ。震災をエンタメ作品として取り上げた例はそこま

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CD1枚のために茨城県まで行った話

CD1枚のために茨城県まで行った話

俺、東京に住んでる髭男ファンなんすよ。
あるCDの1曲が聞きたくて、茨城県まで行った話。

【なんのCDを借りに行ったの?】「FM802×TSUTAYA ACCESS! SPECIAL EDITION 2019」
https://www.barks.jp/news/?id=1000166493
というCD。詳しくはリンク先を見てほしい。
その中の「メロンソーダ」という曲が死ぬほど聞きたかった。

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【批評】モンスターハンターは死んだ

【批評】モンスターハンターは死んだ

はじめに長らく、モンスターハンターワールドに対する評価を下しかねていた。
一旦は、時代についていけず、「私は懐古主義者だったんだ」というネガティブな自己嫌悪に陥ったりもしたが、アイスボーンの発売を経て、合計約500時間に渡ってプレイした今、もう一度、このゲームに決着をつけたいと想い、筆を執った。至って冷静に、時間をかけて考え抜いた、モンスターハンターワールドと私の決着を付ける、大切な文章だ。
ひと

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セトリで振り返るヒゲダンフェス

セトリで振り返るヒゲダンフェス

2020年8月10日
TBS「CDTVライブライブ」で前代未聞の「ヒゲダンフェス」が開催されました。4時間の特番で1時間を髭男に割いてくれるの、ファンとしては嬉しすぎるでしょ。

というわけで今回は、セットリストと共に見どころを振り返っていこうと思います。

1.HELLOこの放送の数週間前のMステでも披露された「HELLO」めざましテレビのタイアップ曲です。
2Bメロの「人生に迷うたびに~」の「

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アクションゲーマーが見た対馬の大地:Ghost of Tsushimaレビュー

アクションゲーマーが見た対馬の大地:Ghost of Tsushimaレビュー

「刀」と「地」。

私はこのゲームに「アクション」を求めてプレイした。
時代劇ゲームだとか言われているが、時代劇に興味はないし、黒澤明監督の作品も一本しか観たことがない。日本語のはずなのに耳馴染みのない言葉回しは私の興味を削ぐし、剣戟も血が飛ばないし、あまり魅力を感じなかったからだ。

刀を用いたアクションゲーム自体は、そこまで珍しくはない。GOTYに輝いたSEKIROも記憶に新しく、Ghostr

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もしPart3があっても、私が手に取ることはないだろう。

もしPart3があっても、私が手に取ることはないだろう。

※この記事には「The Last of us Part2」のネタバレを含みます

肉を抉り、脂を侵す刃の音、血が滲む水辺、吐瀉物か、血液か、何かしらの液体が古びた床に叩きつけられる音。耳鳴りを誘う銃声、この情報の濁流を、地獄と呼ばず何と呼ぶ。

ゲームに対して求めるものは人それぞれあるだろう。私の場合は「人生の糧」だ。
「やってよかった」と思える体験を、ゲームに求めている。

苦痛に顔を歪めながら

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どうぶつの森初心者が博物館を建てるまで

どうぶつの森初心者が博物館を建てるまで

「何していいかわからない」

こでの生活は自由だ~と言われてキャンプファイアーをした翌朝、途方に暮れていた。

近年のゲームはたいてい、左上に「●●へ向かえ」だの「●●に話しかける」だの、目的が表示されているが、このゲームはそうではない。

とりあえず、偉そうな狸がいるテントに入ってDIYしてみる。
釣り竿と虫あみを作れるが、そんなもの微塵も興味がないので、他にできることはないのかと、ウロウロして

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FF7Rレビュー:アクションはダメだが、体験としては素晴らしい

FF7Rレビュー:アクションはダメだが、体験としては素晴らしい

35時間程度でクリアした直後のこと、オフゲーとして数年ぶりに「隅々まで味わいたい」と思うことができた。やりこみを初めて合計60時間を経た今でも、その気持ちは変わらない。「分作だから」という理由だけでこのゲームをスキップするのはあまりにも勿体ない。

発売前、FF7Rに大きな期待を寄せていた。
何故なら、RPGであると共に、アクションの要素も兼ね備えているからだ。
私の好きなゲームは、モンスターハン

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