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どうぶつの森初心者が博物館を建てるまで

「何していいかわからない」

こでの生活は自由だ~と言われてキャンプファイアーをした翌朝、途方に暮れていた。

近年のゲームはたいてい、左上に「●●へ向かえ」だの「●●に話しかける」だの、目的が表示されているが、このゲームはそうではない。

とりあえず、偉そうな狸がいるテントに入ってDIYしてみる。
釣り竿と虫あみを作れるが、そんなもの微塵も興味がないので、他にできることはないのかと、ウロウロしてみる。
バーバラとハム吉に無駄に話しかけてみたり、海沿いを走り回ったり、雑草をひたすら取ったりしてるが、おもんねえ。

そもそも、このゲームの魚釣り、虫採りは初代モンスターハンターの時代から何も進化していない。無駄に集中力だけ使わされて、見返りは少ない。虫を採って何がおもろい。
ゲーム業界の魚釣り虫採りは時が止まってる。

「進行する」というものがないとこんなにゲームってつまらないのかと思う。
コンテンツが山程あって、自分で目標を設定するタイプのゲーム、主にMMOがそうだが、このゲームはそういうわけでもない。

だから、気まぐれで(たまたま)採ったバッタを偉そうな狸に見せたら、見返りにレシピが貰えた時に得た、「これだ...!」感はとても気持ちが良かった。

ここで気づく、魚釣り虫採りだけにフォーカスした俺が馬鹿だった。このゲームはそんなのただの取っ掛かりに過ぎない。
なにかを採って、誰かに見せて、褒められる(見返りを貰う)この一連の動作こそ本質ということに。俺が馬鹿だった。むしろここで魚釣り虫採りに大きなゲーム性を与えていたらこのゲームは成立しないんだ。

味を占めたように、魚を釣ったり、虫が見えれば全速力で採取したりして、ついにフータという人物のテントの場所を決める所まできた。
フータ氏はどんな人なんだろうか、この島の生態系に興味をもって引っ越してくる程なら、白い髭が特徴的な偏屈者だったりして、とか考えながら、自宅のそばにフータ氏のテントの位置を決定した。

そして翌日、フータ氏が島にやってきた。
フータ氏は、なんかぼーっとしたフクロウだった。知性を感じないがまぁ、見た目じゃない。と言い聞かせる。
実際交流を重ねると、採取した虫や魚について解説してくれる。良いヤツだった。
でもコイツ、虫が苦手だそうで、虫の話をするときに気持ち悪いとか言いやがる。仕事中はそういうの控えてくれ。虫専門のアシスタントを雇うべきだろう。

いくつかの新種を見つけてくれば、博物館の建造許可が降りるらしい。どっからかは知らん。また、フータが島に来て、大きく追加されたものがある。
「化石」だ。
早速化石を掘り、(例によってこれも、シャベルで怪しい地面を掘るだけで、動作自体はつまらないが、化石という魔法にかけられた俺は、それすら楽しくワクワクしていたことを記しておく。)フータ氏に鑑定を依頼すると、なんとアンキロサウルスの尻尾であることが判明する。これはすごい。
また同時に、パキケファロサウルスとスミロドンの頭も発掘した。

パキケファロサウルスは私のお気に入りのの恐竜のひとつで、まさかまた、パキケファロサウルスでワクワクするという体験をこの年齢(24)になってすることになるとは思わなかった。
だが今回見つけたのは頭だけなので、早く他の部位も見つけ出したい。

ここで、気付いたらマイルが5000貯まっていたので、渡航費諸々を返済。
すると、例の偉そうな狸から、マイホーム建造の話を持ちかけられた。何故いつも借金の渦に巻き込もうとするのか。

まぁバカなのでそのまま契約。
明日には我が家が立っているらしい。
楽しみすぎる~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そして翌日、特にイベント等はなく、当たり前のように家が建っていて拍子抜けしたが、念願のまともな壁が手に入った。どこで手に入れたかも忘れてしまった世界地図は、テントの壁に貼ることはできなかったのだ。

費用について、偉そう狸に話しかけると、98000ベルのローンを組むことになった。前回はマイルで支払えたが、あれはあくまで「特別な」キャンペーンであったと念を押されてしまった。今回は現金での支払が必要らしい。
「今回からは ちゃんとおかねを 払ってね」だとよ。なんだこの狸。

また、事前通告もなしに、ハッピーホームアカデミーとやらへ強制入会させられた。
FF14だったら大炎上だぞ。ハウジングなめんなよ。やったことねえけど。

そして同時に、博物館営業許可の申請に必要な生物の数も揃った。
開館にはしばらくかかるらしい。
楽しみ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そして2人経った今日、遂に博物館が開館した。
ワクワクしながら入ってみると、中はスッカスカ。いっぱい部屋があるけど、どこもスッカスカ。あんだけワクワクしながら採った生物達も化石も、どこか寂しそう。こんなのあんまりだ。自分の部屋に置いておいたほうがまだマシだ。今あるものだけでどうにかするという心を持てよ。フータ、最初に会ったときから苦手だったんだよな。

よく考えなくてもわかるけど、俺が捕まえた生物は、全体の極々一部で、おそらく1%にも満たない。
という現実に直面して萎えた。なんか偉そうな狸の手下に木材もってこいとか言われたけどもうシラネ。
ここで「まだ見ぬ生物や化石にワクワク!」という気持ちに心の底からなれない自分に、少しだけ情けなくなった。

でもきっと明日には、クソおもんねーと言いながら木に向かって斧を振るってる。
こんな感じで、小さな幸せが詰まっているこのゲームを想像の数倍楽しんでいる。
今後も進捗があったら書いて生きたいと思うので、Twitterやブログの購読をお願いしたい。


筆者:岡野


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