Pino
たまにぼんやりと書いているエッセイまとめ
詩のまとめ
写真作品のまとめ
年末年始の、ちょっと慌ただしくてふわっとした幸福感が好きだ。 毎年、もう12月?もうクリスマス?もう大晦日!!!!!?なんてやってしまう。 そして、進まない大掃除…
映画が始まって最初の数秒、或いは数分、場合によっては数十分かも。 美しい空、お菓子や食事、街や人の流れ、主人公の生活風景。 そんなものが、代わる代わる画面いっぱ…
生きているだけじゃ だめかなと 君が言った 生きているだけじゃ 努力にならないかなと 君が言った あの時 どうして何も 言えなかったのだろう 生きているだけは まるで、…
夏期休暇はあの子の故郷 水面は静かな音楽を奏で 白い衣は陽射しに溶ける 翠と手をつないだ逃避行 あの日見た青い蝶たちは 僕らの胸の中で輝く宝石 瞳に刻まれた想い出は愛…
空と窓が特別だったあの頃 確かに私の背中には翼があって 何処にだって飛び立てた 生まれながらの 原始的な美しさを信じ ただそこに立っていられる 無条件の安心と偽物み…
胸に大きな裂け目があって 何度か繕ってはみたものの いつかはほころびが出来て 血潮に染まった糸が垂れる 針の通る様は痛々しいのに どこかでそれを望んでいて 裁縫道具は…
なんとなく、『架空のものにしか興味が無い』という時期がある。 本当に美しいものとか本当に素晴らしいものとか、どうしようもなく自分とは正反対に思えて全部が嫌になる…
神様が命を掌で掬った時に 指の間から取り零した命が 私だったとしたら悔しいか 誰かに尋ねられたとしても 私は私で良かったなと思う たくさんの中から零れた命 それでも私…
愛ってなに? それは『幸せってなに?』という質問と、良く似ている。 誰かを愛して、誰かに愛されて。 家族をつくり、子孫を残す。 ひとりではなくて、誰かのそばにいて…
本を読み終わる時、寂しくて泣いてしまいそうになる。 手の中に、大好きな世界があって。 私はその物語を追いかけて駆け回り、思い切り息を吸い込んで、そこに居るから。 …
季節ごとに違う香りがする、夜の香りが好きだ。 春は花たちの。 夏は緑たちの。 秋は果実たちの。 冬は枯れ木たちの。 夜は人も草木も、何もかもが眠っていて。 季節の香…
眠れない夜。 午前4時過ぎ。 窓からうっすらと差し込む朝日。 夜が逝ってしまったと気付いて、絶望する。 その絶望を知って初めて、夜の優しさを知った。 特に、真夏の…
2024年1月17日 16:12
年末年始の、ちょっと慌ただしくてふわっとした幸福感が好きだ。毎年、もう12月?もうクリスマス?もう大晦日!!!!!?なんてやってしまう。そして、進まない大掃除と束の間の冬休みがやってくる。年越しそばを食べて、紅白を流し見して、23時30分くらいに外出の準備をする。我が家は徒歩圏内に小さな神社があるので、年明けと共に初詣へ行くのが恒例だ。今年は、いつもよりずいぶん暖かい気候だった。手袋
2023年10月20日 15:10
映画が始まって最初の数秒、或いは数分、場合によっては数十分かも。美しい空、お菓子や食事、街や人の流れ、主人公の生活風景。そんなものが、代わる代わる画面いっぱいに広がる。それをただ、見ている自分。私は、あの時間が好きだ。それは物語の気配が、香り始める時間。映画館では、まるで一瞬。家で見ていると、ちょっと長く感じて。ふわふわとした、カーテンを捲るような高揚感。期待と緊張が、溢
2021年6月27日 17:24
2021年6月23日 17:38
生きているだけじゃだめかなと君が言った生きているだけじゃ努力にならないかなと君が言ったあの時どうして何も言えなかったのだろう生きているだけはまるで、悪?君は確かに此処にいて呼吸をするそれって素敵だねさっき風がそう言った
2021年6月7日 19:04
2021年6月6日 21:12
夏期休暇はあの子の故郷水面は静かな音楽を奏で白い衣は陽射しに溶ける翠と手をつないだ逃避行あの日見た青い蝶たちは僕らの胸の中で輝く宝石瞳に刻まれた想い出は愛この永遠を忘れないため吐息で磨き続ける夢の名其は過ぎ去りし白日の夏撮影:大澤 瞳さん被写体:ゆうがさん&Pino
2021年5月31日 02:36
空と窓が特別だったあの頃確かに私の背中には翼があって何処にだって飛び立てた生まれながらの原始的な美しさを信じただそこに立っていられる無条件の安心と偽物みたいな幸福あの頃を宝物と呼ぶには記憶がやわらかすぎてこれから先に期待をするには自分があまりに薄っぺらい空と窓が特別だったあの頃確かに私の背中には翼があって強い風さえも味方のようで空と窓が特別だったあの頃今はも
2021年5月31日 02:25
胸に大きな裂け目があって何度か繕ってはみたもののいつかはほころびが出来て血潮に染まった糸が垂れる針の通る様は痛々しいのにどこかでそれを望んでいて裁縫道具は優しい色のまま指ぬきには鈴蘭が彫られて真っ白な絹糸は束ねた姿でまだ何も知らない夜のなか
2021年5月19日 16:39
なんとなく、『架空のものにしか興味が無い』という時期がある。本当に美しいものとか本当に素晴らしいものとか、どうしようもなく自分とは正反対に思えて全部が嫌になる。それはたぶん、嫉妬や焦燥で。でも、格好をつけて知らんぷりをしたい。そんな、時期。『架空のもの』は、本当のものよりも少しだけ優しい。架空の唄をうたって架空の声を聞き架空の色を見て架空の映画を作り架空の自分が笑って
2021年5月13日 02:32
神様が命を掌で掬った時に指の間から取り零した命が私だったとしたら悔しいか誰かに尋ねられたとしても私は私で良かったなと思うたくさんの中から零れた命それでも私のちょっと歪な透明な愛や中途半端な心も弱くて優しい振りもぜんぶ全然悪くないと思えるから一匙の葛藤は良質な香辛料生きる上では必要な味付けそれ位の事だと思っている
2021年5月3日 15:25
2021年5月2日 15:32
愛ってなに?それは『幸せってなに?』という質問と、良く似ている。誰かを愛して、誰かに愛されて。家族をつくり、子孫を残す。ひとりではなくて、誰かのそばにいて。そうやって過ごす。そうじゃないと、幸せじゃないみたいな。世の中のそんな雰囲気が、ただひたすらに苦しい。 溢れる人間の中から、たった1人を選ぶ。そして、特別な愛を交わす。そんな事、別にやりたくない。私はそういう人
2021年5月1日 15:03
本を読み終わる時、寂しくて泣いてしまいそうになる。手の中に、大好きな世界があって。私はその物語を追いかけて駆け回り、思い切り息を吸い込んで、そこに居るから。それが、終わってしまう。ずっとこのままでいたい。そんな風に思う事が、何度もある。恋人との、別れ際のような。テーマパークから、帰る時のような。素晴らしい夢から、醒めてしまうような。その寂しさが、たまらなく嫌いで。その寂
2021年4月25日 01:17
季節ごとに違う香りがする、夜の香りが好きだ。春は花たちの。夏は緑たちの。秋は果実たちの。冬は枯れ木たちの。夜は人も草木も、何もかもが眠っていて。季節の香りが、一等強い。私が孤独でも、私が役立たずでも、誰も気にしない、夜。暗闇がぜんぶ包んでくれる。だから、夜は優しい。だから、夜は好きだ。いつか夜の香りを纏ってみたい。私は、夜が香る人でありたい。
2021年4月16日 16:27
眠れない夜。午前4時過ぎ。窓からうっすらと差し込む朝日。夜が逝ってしまったと気付いて、絶望する。その絶望を知って初めて、夜の優しさを知った。特に、真夏の夜。昼の暑さを和らげて、草木の匂いが強く薫る。早々に輝き出す太陽は、希望のような色で私を照らすから。隠してくれる宵闇が、たまらなく好き。あの明るさに絶望した人間は哀しい優しさを知っていて、朝と夜の隙間に絶望がある事を一生忘れ
2021年4月16日 13:42