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※時間を置いて読み返したい

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#生きづらさ

あの頃、私は「真面目」に殺された。

あの頃、私は「真面目」に殺された。

先日、母と私の子供の頃の話をしていた。


小学校高学年になる頃、私は母に「わたし、真面目って言われるのが嫌い」とこぼしたそうだ。なんとなく記憶にはある。
母はそのときに、あぁこの子は真面目な子なんだなと思ったらしい。

今振り返ると、何事にも真面目な子だった。

習い事のダンスではセンターを取り、水泳は大会でメダルを取るほど練習に没頭した。ダイエットを始めると、好きな雑誌のモデルのBMIを超え

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日常のふとした瞬間に溢れ出る虚無感は どうしたら埋められるのだろう

日常のふとした瞬間に溢れ出る虚無感は どうしたら埋められるのだろう

小さな幸せに気づけない。

誰とも約束が出来ないというのは人生を放棄しているようだ。
わたしは刺し殺したいほど好きな相手もいないし、刺し殺されるほど人と関わりを持っていない。電話をするほどの相手もいないし、煙草を一緒に吸ってくれる相手もいない。ほとんどの時間わたしはひとりで過ごしている。仕事をしている時は引っ切り無しに人と会話をしているが、どこか壁に向かって話をしているみたいだ。別になんの感情の跳

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太宰治の「人間失格」で笑えなくなった人は、いったん寝るべきだ

太宰治の「人間失格」で笑えなくなった人は、いったん寝るべきだ

太宰治といえば、非常にネガティヴかつ陰鬱な作品ばっかりで、読んでいて暗くなると思われがちだろう。はい。その通りです。一見、死ぬほど暗い。ずーっと、うじうじしている。

しかし人によっては、笑いながら読める人も多い。渋谷のクラブでコロナビールの瓶にレモン沈めてる兄ちゃんが読んだら「いや、こいつ自分好きすぎるっしょ。ウケんだけどやばくね」と笑いながら読むに決まっている。

なかでも「人間失格」という名

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内向的なのに刺激を求める、人口の6%しかいない刺激追求型HSP(HSS型HSP)

内向的なのに刺激を求める、人口の6%しかいない刺激追求型HSP(HSS型HSP)

Couperinさんのnoteを読んでいて、HSS型HSPが改めて気になりだしたのでザッと調べてみたメモ的なものを置いておきます。ちなみに、HSS型HSPは以前ますこちゃんのnoteでその存在をはじめて知ったのですが、「常にブレーキとアクセルの両方を踏んでいるような感覚」が身に覚えがあり過ぎて、そんな特性があるのかと衝撃的でした。

▶HSS型HSPとは?まずは「HSP」について
・Highly

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それは言わないものなのか、言えないものなのか。誰しもが秘密を抱えて生きているとしたら。

それは言わないものなのか、言えないものなのか。誰しもが秘密を抱えて生きているとしたら。

自分自身のことがわからないという、なんとも贅沢な悩みを抱えている。

「真面目な人」になるのが格好悪いと思っていた当時。ひたむきに頑張ることはせずに、どこか破天荒な自分を演じていた。

頭のおかしい人間だと思われたかった。
話が通じない、面白い人間だと思われたかった。簡単に無茶をして、他人の人生を生きているかのような人が羨ましかった。わたしが今も夜に街へひとりで出かけるのも、そういう自分を心のどこ

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"わたしたち"は時々、鬱だった過去の自分を忘れてしまうのです

"わたしたち"は時々、鬱だった過去の自分を忘れてしまうのです

落ちていくみたい。

朝、なんとなく自分だけひとり。
疲れが溜まっているわけでもないのに、道路に突然寝っ転がりたくなってしまう。アスファルトが羽毛布団に見えて、そのまま身体を預けそうになった。

小鳥が肩に止まったと錯覚する。
耳につけているイヤホンを外すと、そこは煩い世の中だった。

風化することのない。
ざらざらした手に触られる。
臓器に生えた、処理しきれない毛が邪魔をする。

「綺麗で強い心

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