学生や新人デザイナー向け【 現役デザイナーがコーチング 】本物のデザイナーとは?
本物のデザイナーとは?
以前クライアントが時間短縮のためコンペの合同説明会を開いた際に、何社かのデザイン会社の中でクライアントが「先生」と呼んでいるご年配の方がいらっしゃいました。
先生と呼ばれるご年配の方は終始ふんぞり返って「うむ」なんて返事をし、大物ぶっていました。
(名前なんて聞いたこともない地方の勘違いデザイナーでしたが...)
大物ぶった年配デザイナーは終始「昭和」なトンチンカン発言をして、クライアントが困っていた矢先、
勘違い大物ぶったご年配に、小麦脱平が言い放ったある言葉、その言葉とは?そして結末は?詳しくは下記の書籍に記載しております。
コンペ結果だけ言いますと、私が勝ちました!
自分が大物と勘違いしている人は、本物にはなれないのです!
昔おぼっちゃまくんというギャグ漫画でこんな一面がありました。
では、どうしたら本物のデザイナーになれるのか?
デザイン画を制作するだけでなく、設計や生産、流通などの各工程にも関わり、技術者や販売、営業などのスタッフと連携して、製品の企画から完成に関わっていくこと。優秀なデザイナーは、設計や生産、流通段階のことまでを考えたデザインを考える力があります。
デザイナーはコンダクター(指揮者)であれ!
上記の言葉は本気でデザインをやりたい子に毎回私が言っている言葉です。
指揮者というのはただタクトをふっている人、ではありません!指揮者はオーケストラの楽器全てをひと通り演奏出来るスペシャリストです!
デザイナーもコンダクターのように、さまざまなスキルを身につけなければなりません。
デザインだけではなく
プロジェクトの進行管理
現場での施工
運送
営業活動
請求書の管理
幅広いスキルが求められます。そのため、デザイナーは単なるクリエイターとしてだけでなく、プロジェクト全体を統括するリーダーシップを発揮する必要があります。
要は「他の部署の仕事も体験しなさい」ってこと、パソコンカタカタしているだけではなく、見て、触れて、体験すること。
プロダクトデザイナーであれば、実際にものづくりしている場所(工場)へ行き材料を見て触れて(触らせてくれるかはわからないが…)みること。
インテリアデザイナーであれば、実際の現場へ行き、どうやって壁が建てられているか?クロスは?照明は?カーテンは?どうやって取り付けているか?見て、触れて。実際に取り付けてみる。
すると
あなたたちが普段提案していることが、現場ではどうなっているのか?どういった問題が起きているのか?知ることができます。
壁のクロスにカッティングシートと図面に書いただけで、実際現場ではどんなことになっているのか?
「ボコボコ凹凸があるクロスにカッティングシートを貼る?シートを貼ったら下地が出てしまってシートがボコボコになってしまうじゃん!まったくどんなデザイナーだよ!物を知らんな!」と現場では不満が漏れているかもしれません。
以下は本当にあった怖い無知な話です。
■現場での施工
デザイン会社「このモニュメント宙に浮かせたいんですよね〜」
施工会社「なるほど、ちなみにどうやって浮かせるんですか?」
デザイン会社「それは御社が考えることであって〜」
違います!デザイン会社、いや、デザイナーが考えることです。
作り方まで指示できるのが本物のデザイナーなのです。
■流通・運搬にも関わる
デザイン会社「このメインの造形物12mあるんですが、繋ぎではなく12m一本で製作してください」
いや、トラックに乗らんがな...10トントラックでもギリギリ12mあるかないか…
施工会社「そんな大きなものが乗るトラック手配できるんですか?」
デザイン会社「いや、知らないですよ、なんで僕らが知ってるんですかwww」
知ってなきゃいけないんです!
本物のデザイナーは、トラックに乗る大きさまで考慮してデザインしています。
もっとすごいデザイナーは施工会社のトラックのサイズはいくつでこれくらいのデザインならトラック一台で収まる。
というところまでデザインしているデザイナーもいます!σ(o・∀・o)it's me!
■営業との同行
営業と同行してきたデザイン会社のデザイナーさん、言葉を交わしたのは名刺交換の時のみ、あとは終始だんまり….この人は聞き上手なのかなぁ?と思いきや全く話も聞いていないし、打ち合わせで話したことがひとつもわかっていなかった。
本物のデザイナーは営業との同行でも違いを見せます。ただ同席するだけではなく、優れたデザイナーは顧客の潜在的なニーズを掘り起こし、その場で具体的な提案を行うことができます。
本物のデザイナーは打ち合わせの際に積極的に提案を出し、顧客から具体的なフィードバックを得ることができます。この姿勢は、単にデザインを提供するだけでなく、顧客との協力関係を築くために非常に重要です。
打ち合わせの際に積極的に提案を行い、顧客から具体的な答えを引き出すスキルを持ち合わせた者が、本物のデザイナーなのです。
積極的に提案するためには「スケッチ」は最重要!
スケッチのためのペン、シャープペンは
上記の記事のシャープペンシルをデザイナーさんは選びましょう!
仕上げに上記の記事にあるサインペンで描くと顧客により伝わりますよ。
◾️請求書の管理
デザイナーがプロジェクトの予算を把握せずにプロジェクトを推進してしまうとオーバーデザインな提案をしてしまい、当初の見積もりを大幅に超えるコストが発生してしまうケースが発生してしまうという事例は多々あります。
オーバーデザインを引き起こさないためにもデザイナーは見積や請求書の管理にも携わるといいでしょう!
本物のデザイナーは、プロジェクトの進行に伴い、明確な料金設定をすることで、クライアントとの信頼関係を築き、プロジェクトを円滑に進めることができます。
請求書の管理ができるデザイナーは、単にクリエイティブなスキルを持つだけでなく、ビジネスの運営にも精通しています。これにより、プロジェクトの成功を確実にし、顧客との信頼関係を強化することができます。
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プロジェクトの進行管理
現場での施工
運送
営業活動
請求書の管理
上記全てをこなせ!とは言いませんが、ひと通り精通しているとワンランク上のデザイナー、何度も申し上げている「本物のデザイナー」に近づけるというわけです。特に「現場での施工」は熟知していた方がいいですよ。
反対にひとつも精通していない、ひとつも関わったことがない、なんて人はデザイナーになれるわけがない!というか、なっちゃいけなません!
「プロジェクトの進行管理」「現場での施工」「運送」「営業活動」「請求書の管理」に関わりたくないという人はデザイナーになろうとしないでください!
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いかがでしたでしょうか?
今すぐ!にはなれなくてもいつかは「本物のデザイナー」になれるための心得的な記事を書かせていただきました。
学生さんや新人デザイナーのみなさん!できないというのはカンタンです。ですが、少しでも興味を持って少しでも動いてみてはいかがでしょうか?
これからの時代もっと本物が増えてくることを願ってこの記事を終わりたいと思います。
みなさんよきデザインライフを。
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■まとめ
本物のデザイナーになるためには、設計だけではなく「生産」「流通」はては営業、請求書の管理まで精通すること
本物のデザイナーはいわばコンダクター(指揮者)であること、コンダクターは全ての楽器に精通しておりひと通り演奏することができる。
デザイナーも同じこと、設計したものの全てに精通していなければならない。
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■この記事で紹介したもの
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