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ミドルエイジのキャリア継続のためのtips

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30代・40代のキャリアとライフイベントとの関係、キャリアストレッチ、転職、キャリアビジョン再構築などのヒントについてご紹介しています。
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#キャリア相談

未来志向の功罪

未来志向の功罪

キャリア自律ワークショップや、個人の方のキャリア相談では、将来の生き方や働き方について考えてもらうことが良くあります。
特に、希望して参加されている方は「中長期的な視点で人生や仕事を考えたい」と前向きです。

けれども、未来志向で考える時には注意点も必要です。
未来の計画を立てることに熱が入り、計画を立てただけで行動が進まないことはないでしょうか?
また、「現実」と向き合うことから逃げる手段として

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聴く力と場を創る力、コミュニケーション力の内訳

聴く力と場を創る力、コミュニケーション力の内訳

先日、担当した研修の中で話題となった本が「LISTEN」です。
「相手が自分でもわかっていないことを聞けるのが、優れた聞き手」等、心に残る言葉が綴られています。

一方で、普段の生活の中ではそこまで「聴く力」に注目が当たることは少ないのではないでしょうか?それは私たちが、「コミュニケーション」という言葉を聞いたときにイメージする内容が「話す力」に関わるものが多いためです。

私達は、「コミュニケー

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派遣社員の2018年問題と、キャリア自律

派遣社員の2018年問題と、キャリア自律

派遣社員を受け入れる企業や、働く人たちにとって2018年は大きな転機となりました。法律の改正等で、労働者が有期契約から無期契約への転換の機会を得ることとなり、また、26業務と言われる職種も3年満了が適用されることとなり、契約を見直す時期となったからです。当時、キャリア相談で多くの派遣社員の方に接していた経験から、エッセンスをお伝えします。

職種の市場価値が大きく変化事務用機器操作、取引文書作成な

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パフォーマンスの質を見直す、ディスカッションパートナー活用法

パフォーマンスの質を見直す、ディスカッションパートナー活用法

仕事でモヤモヤしてきた時には、問題を分解してそれぞれの対処法を考えると解決しやすい、というお話を複数の方からお聞きさしました。

つまり、自分に関わる全ての課題を、「仕事内容」だけに結びつけないということです。

例えば、以前よりもパフォーマンスが出しにくくなってきたと感じたとき、

プライベートで問題が影響して集中できにくい場合は、プライベートの悩みの解決法を考える。

体調があまりよくなくて、

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他者の力を借りて、強みを言語化する

他者の力を借りて、強みを言語化する

自己効力感の高め方ある行動ができると考える信念、自信のことを言う「自己効力感」。提唱者のBanduraは、自己効力感を高める情報源として以下の4つを示しています。

①達成経験:成功体験を通して自分にはできる、という信念を持つ

②代理経験:モデルとなる他者の観察し習得方法を取り入れ、自分にもできる、という信念を持つ

③説得・励まし:信頼できる人からの説得・励ましを受け、自分にはその能力があると

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棚卸から未来志向に変える。大人のレジュメ添削。

棚卸から未来志向に変える。大人のレジュメ添削。

社会人経験が長くなってくると、経歴を棚卸するだけでもかなりのボリュームです。実績も増えてきますね。けれども、それらをただ書き記して、転職やフリーランスの際の仕事獲得に活用しても、なかなか次に進めません。組織内での異動希望の交渉時も、同様です。

これからやりたいことや、企業のニーズとの関連性がわからないからです。

大人世代こそ、レジュメはご自身のキャリア戦略に沿ったアップデートが重要ですね。

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リーダーシップと、人間的な魅力の関係

リーダーシップと、人間的な魅力の関係

リーダーになりたくない、というご相談は数年前まで多かったように感じます。リーダーというと、メンバー全員を引っ張っていく人、指導者、部下の責任も負って残業をいとわない人、大勢を管理する管理職、といようなイメージを持つ方も多かったのではないでしょうか。

引っ張っていくためには、すべてにおいて、メンバーよりも秀でていなくてはならない、メンバーよりも残業して働き続けなくてはならない、プレッシャーもあった

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キャリコンの活躍と、文化と報酬

キャリコンの活躍と、文化と報酬

先日、国家資格キャリアコンサルタントの5年目更新手続きを行いました。指定のキャリアカウンセラー資格を取得していたため、移行して国家資格取扱いとなってから5年となったという経緯があります。

厚生労働省が指定するキャリアカウンセラー資格の一つ、CDA(キャリアデベロップメントアドバイザー)を取得してからは、16年以上です。当時からの社会情勢の変化と、活躍の場を広げるために大切な視点についてお伝えしま

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45歳が分岐点?やりがいと昇進の関係

45歳が分岐点?やりがいと昇進の関係

タレントマネジメントのイベントでお聞きしたお話では、組織においては「45歳前後で、キャリアの終わりを意識する人が多数派になる」とのこと。

なぜなら、昇進の可能性が判明し、可能性がない場合には「期待が低い」と捉えて、挑戦的な行動を起こしにくくなるからです。

参考:法政大学石山教授「シニア活躍とは 企業の人材施策と自律的なキャリアの方向性」

期待が低いと捉えると、挑戦しにくくなることは、どの組織

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話を聴く経験が不足する理由

「LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる」を読んで印象に残ったこエッセンスと感じたことをご紹介します。

私たちは話を聴くことを学んでおらず、自分の話を聴いてもらう経験も不足してるとのこと。人前でプレゼンをすることや、話をすることが上手かどうかは学んできているというのに、という内容がありました。

日本では、小さい頃から大人の話を聴く機会が多い環境ですが、何を伝えようとしているのかを集中

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学び続けなくちゃ症候群と、リスキング

学び続けなくちゃ症候群と、リスキング

リスキングとは、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必
要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する」です。特に、今不足しているデジタルスキルを習得することの必要性を入れています。

一方でリカレントとは、「働く→学ぶ→働くのサイクルを回し続ける、学び直し」と言われています。一度、職場を離れて学び、再び職場に戻るもしくは再就職するというイメージです。

リスキング

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自走性の高さと、年齢の関係

自走性の高さと、年齢の関係

企業内キャリアコンサルティングや、個人の方向けキャリア相談では市場価値について聞かれることが良くあります。もし、転職や独立するとしたら何が価値となるのか、どの領域を伸ばしてくと将来的に価値が高まるのかということです。業界や職種、労働市場でのニーズの増減によって異なってくるのですが、どの領域においても市場価値を高めてくれるスキルの一つが「自走性」です。

細かい指示がなくても、自主的に動いて業務を推

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枠を外すために、市場価値を伝える

枠を外すために、市場価値を伝える

企業内キャリアコンサルティングや個人の方向けキャリア相談では、市場価値を伝えることを意識しています。転職や独立を進めるということではなく、組織内だけでなく、業界や職種全体で見た場合に、どのような位置にいるのかを考える機会を設定しているということです。

内部労働市場と外部労働市場ある企業の中での労働市場を「内部労働市場」と呼びます。一つの企業で経験を積むことで知識・経験が増え、昇格・昇給していくと

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複数の強みを持つ人。大人のキャリアデザイン。

複数の強みを持つ人。大人のキャリアデザイン。

ミドル層のキャリア相談や、企業内キャリアコンサルティングでは、「もう一つの強みを持つ」というトピックが増えているように感じます。書籍の「ライフシフト」では、複数の強みを持つ人を連続スペシャリストと表現し、今後のニーズを紹介していました。

昔ながらのキャリア形成では、一つの職種を極めることや、同じ業界でスキルアップすることが一般的でした。最近、複数の強みを持つことへのハードルが下がった背景には、定

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