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水木三甫
2024年5月25日 08:35
自分を守るために嘘をついて嘘をつくのが当たり前になって嘘をついたことを悔やんで苦しむなんて私はなんて無駄なことをしてきたのだろうもしも世の中が嘘だけだったなら嘘をついても苦しまないで済んだのに本当の言葉がいつも私の邪魔をする
2024年4月8日 08:30
人生って、ずっと戦いだと思ってた。まわりは敵ばかりで、自分の中にも敵がいた。だからいつも疲れ果てていた。もちろん、一人で世間と戦ったって勝てるわけないっていう諦めもあるにはあった。だけど自分だけは敵にしちゃいけないよ。世の中で味方になってくれるのは自分しかいないんだから。だから、自分を大切にしなきゃいけない。人生で一番大事のはそれだけって言っても過言じゃない。この歳になって、やっとそれに気
2024年3月27日 07:55
世界のことを心配して日本のことを心配して会社のことを心配して家族のことを心配していろいろなことを心配して病気になってやっと自分のことを心配するようになった
2024年2月21日 07:59
鏡の自分に向かって「ニセモノ」と呟く鏡に映る私がニセモノなのか鏡を見る私がニセモノなのか私にはそれがわからないそれが辛くてそれが悲しくて私はたまらず目を閉じるそして私は祈る目を開けたときホンモノの私がそこにいますようにと
2024年1月11日 09:03
綺羅びやかな照明のない一人舞台でスポットライトの作る影の存在感にひるみながらも台本のない人生を僕は演じている幕が開くことも知らされずただ舞台に投げ出され僕は倒れた体を持ち上げる客席は隙間だらけで数少ないお客すらも入れ替わり立ち替わりを繰り返す僕は必死に自分を演じる自分のことをもっと知ってもらいたいそれだけが僕の存在意義なのだ最後は舞台の上で倒れる幕が閉まるがアンコ
2024年1月5日 07:20
国のない国に生まれ家のない家に育ち夢のない夢を見て夜のない夜を過ごし生命のない生命を生き終わりのない終わりを迎え自分のない自分を演じ終える
2023年12月31日 09:05
体中がムズムズすると思ったら突然細胞分裂が始まった僕の体の一部が二つに割れてもう一人の僕が組み立てられていく一瞬頭が真っ白になり気がつくと僕は僕の隣に立っていたクローン人間を作るのは倫理的にいけないことになっていたはずだが自分の意志とは関係なくもう一人の僕が出来てしまったのだから僕が責任を負わなくてはならないとしたらそれは道徳的に問題のはずだとにかく僕が二人存在してはいけな
2023年10月19日 11:12
知らない橋を渡ると知らない町が現れて知らない人の群れたちが知らない言葉で話してる知らない川を見てみると知らない魚が泳いでて知らない空を見上げると知らない鳥が飛んでいく知らない道のその先に知らない家が建っていて知らないドアを開けたなら知らない部屋が並んでて知らないベッドが置いてあり知らない私はそこで眠りにつく
2023年10月14日 08:18
金持ちと比べてみても明日から金持ちになれるわけでもない美男美女と比べてみても鏡を覗けばいつもの自分しかいないオリンピック選手と比べてみても足が急に早くなるわけがない比べてみてもしょうがないのに比べてしまうのはなぜ?人にはそれぞれ良い悪いがあり自分にも良い悪いがあるなりたい自分が他人の生き写しなんてつまらないじゃないか自分にしかなれない自分を目指してみればきっと人と
2023年9月26日 09:15
私には自分を表現できるものが言葉しかないでも語彙力が足りないから自分をすべて表現できていない今は自分のすべてを言葉で表現するなんてできないと思っているたぶん私は自分を表現する言葉を探し続けたまま人生を閉じるのだろう
2023年7月13日 08:45
僕は死ぬために生まれたしかし、いつ死ぬのかはわからない僕は元々運命論を信じていたがここに宣言する 「脱運命論」を台本どおりの人生は歩まないアドリブだらけの人生を生きるそれが「脱運命論」だ死ぬ時期については台本どおりになるかもしれないが人生の過程は自分で決めるそれが「脱運命論」だ運命に対して抵抗する運命のせいにしない人生を生きるそれが「脱運命論」だ自分の人生は自分
2023年7月10日 08:29
正義見え透いた正義に振り回されて、僕が僕から遠ざけられていく。間違っているのはすべて僕のほうで、世の中のすべてが僕を追い詰めていく。世の中を変えられないのなら自分が変わるしかない。それはわかっているけれど、本当の自分を捨てて、偽物の自分を作り上げるのか。偽物の世の中に溶けて、自らの正義を捨て去るのか。時代の中で迷子になって、居場所のない世界を彷徨っている。向かっているのは出口
2023年1月29日 10:19
自分の影のへばりついた道を歩き僕はどこへ向かっているのだろう自分の影のへばりついた壁の前に立ち僕は何を躊躇っているのだろう影のない人はいないよって君は慰めてくれるけど僕はどうしても自分の影が好きになれない僕の影はあまりにも僕に似ているからきっと僕は自分の影から逃げたいのだろう自分の影から逃れて僕はどこへ向かうつもりなのだろう影から逃げることはできないよって君は諌めて
2022年12月16日 09:57
赤い水玉模様の三角帽子と、パジャマのような衣装を身につけ、手と足にはそれぞれ黄色の手袋と靴を履き、顔には赤鼻を付け、まゆ毛は山のように丸く、口紅も口の両端をやや持ち上げて、笑顔を作る。鏡で見ても完璧なピエロ。ただ、舞台には私だけ。観客も誰一人いない。笑ってくれる人は誰もいない。私は孤独なピエロ。楽屋に戻り、もう一度鏡を見る。笑っている自分が見えた。でも、これは作り笑い。