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水木三甫の心葉♡♧詩集

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心葉♡♧詩集では、心に感じたままを言葉に置き換えて表現した詩を掲載します。 まだまだ表現力不足で、うまく伝えられない未熟な僕ですが、進化していく姿を追いかけていただき、感想などを… もっと読む
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2022年12月の記事一覧

人材(詩)

人材(詩)

誰でもが人材になれる時代って、
誰にでも代えられる人材ばかりいる時代ってことだよね?
辞められても困らない人材ばかりいる時代ってことだよね?

優秀な人のことを人材って呼ぶ時代は、とうの昔に終わったんだろね?

今じゃ誰もが人材だから、逆に生き残れない時代なんだろね?
会社に都合がいい人ばかりが人材なんだろね?

だから、人材に個性なんていらないんだよ
ただ、会社の命令に従って、上司の命令に従って

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個性派気取り(詩)

個性派気取り(詩)

流行の服で身を固めているだけで、個性派を気取っている人たちよ
流行の服を作るのが個性であり、流行の服を着るのは個性でもなんでもない
同一の個性の集まる街で、同一の個性を持つ人々がこれ見よがしに闊歩する

流行の追っかけ
単細胞の再分裂
寄生ウィルスの拡大
人類の進歩

なあんだ、どれも同じことじゃないか
みんな個性派を気取っている

時間の集合と分解(詩)

時間の集合と分解(詩)

一日
一日
一日
一日
一日
一日
一日

そして一週間が過ぎ去る

悩み事を二つ解決したのに、新しい悩み事が四つ増えた。

一日一日一日一日一日一日一日
一週間は繋がっているようで、途切れ途切れに分断される

一週間
一週間
一週間
一週間
そして一か月が過ぎ去る

悩み事は足し算引き算では解決できなくなり、掛け算や割り算も必要になる
それでも計算ならばコンピューターがすべて答を出してくれる

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ピエロ(詩)

ピエロ(詩)

赤い水玉模様の三角帽子と、パジャマのような衣装を身につけ、
手と足にはそれぞれ黄色の手袋と靴を履き、
顔には赤鼻を付け、まゆ毛は山のように丸く、口紅も口の両端をやや持ち上げて、笑顔を作る。

鏡で見ても完璧なピエロ。

ただ、舞台には私だけ。
観客も誰一人いない。
笑ってくれる人は誰もいない。
私は孤独なピエロ。

楽屋に戻り、もう一度鏡を見る。
笑っている自分が見えた。
でも、これは作り笑い。

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待ち人が来るとき(詩)

待ち人が来るとき(詩)

待ち人来たらず。今日もまた。
昨日もおとといもその前の日も、待ち人来たらず。

いったい私は誰を待っているの?
待ち人すらわからずに、もう半月が過ぎ去った。
誰も私に声をかけてくれない。
まわりにはたくさんの人たちがいるのに、なぜ?

もしかしたら待ち人はもう来たのかもしれない。
私自身が待ち人を知らないから、あきれて帰ってしまったに違いない。
待ち人に謝りたいけど、待ち人が誰かわからない。
手が

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坂道(詩)

坂道(詩)

坂を登っている。

坂の頂上に何があるのかはわからないが、坂の頂上を目指して、足を一歩一歩前に持ち上げている。

広い坂道を何人もの人々が登っている。知っている顔もあれば、まったくの他人もいる。
誰もが挨拶することもなく、必死に坂を登っている。

道端には赤子の屍体が幾人も転がっている。きっと坂を登りきることができなかったのだろう。

坂道はどこまでも果てしなく続いているように見える。
うしろを振

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うつな一日(詩)

うつな一日(詩)

心が壊れそうなのに
誰も助けてくれる人はいない
自分を助けられるのは自分だけなのに
そんな気力がまったくわかない
胸の上に大きな岩が乗っかっているみたいに
胸が痛くて苦しい
これじゃあ、生き地獄だよ
死んでしまえば楽になれる
そんな考えがもう何十回と頭を巡る
でも、死ぬ気力さえない
ベッドに寝て、布団を頭からかぶり、寝ようと努力する
睡眠薬はとっくに飲んだのに、眠りが訪れない
脱力感と倦怠感
今、

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簡単なこと(詩)

簡単なこと(詩)

小学生の頃、朝顔の花がいつ咲くのかを見たくて、朝まで起きていようとしたことがあったっけ

でも途中でいつも眠ってしまい、起きたときには朝顔は花開いていた

悔しくて何度も挑戦したけれど、どうしても眠気に勝てず、結局朝顔が花開くところは見たことがない

そんなことをふと思い出したとき、
あれ、これってもしかしたら人生と同じじゃないかって考えた

人も眠っているあいだに成長を続け、ある朝起きてみたら花

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心の仕組み(詩)

心の仕組み(詩)

心は柔らかで傷つきやすい。

精神は鋭利な刃物でギンギンに切りまくりたい。
その餌食は心で、
心は切り裂かれ、血だらけになって、傷つき、
体に助けを求める。

体は仲介役となり、精神を諭すが、
精神は自分が一番偉いと思っているので、
体も切り刻もうとする。

心も体も傷ついて、身動きできなくなったとき、
精神は一人では何もできないことに初めて気づく。心と体が丈夫だから、精神は強くなれたことに、やっ

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