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yellow afternoon
〝近くまで来たからさ、ちょっと寄っちゃった。
休みの午後だもんね、のんびりしてたでしょ?
あれ、模様替えした?〟
〝別にいいけど、出張は?〟
〝いやぁ、実はまたやらかしちゃって、他の人が
行くことになって。色々あってさぁ、今日は急な
休みってわけ!あ、でも用事あるからすぐ帰るよ〟
〝なるほどね。お茶くらいしていけるでしょ?〟
〝うん、ありがと〟
職場の同僚、真希が私の家に突然やってきた。
年も近
赤いバラに試される、真実の愛
〝アンタ口固そうだから言うわ。アタシ、ゲイなの。
…何よ、驚かないわね?〟
ポカンとして店長を見ている。ゲイなのは全く問題ない。
初対面の私に、口が固そうって急にカミングアウトされても!
駅前の花屋でバイトすることにした。初めに希望した駅からは3駅離れたけど、
まぁ、良しとして、今日からバイト開始だった。
で、開口一番言われたのがまさかのカミングアウトとは…!
なかなかない、スタートだと
さくらいろの淡い記憶
〝ねーねーねー!知ってるー?
桜の下で好きな人を思い浮かべて、両手をぱっと広げたときにね、花びらが1枚手のひらに落ちてきたら両思いなんだって!〟
通学路の途中にある大きな桜の木の下に連れてこられた。
〝やってみようよ!…思い浮かべた?いくよ?せーのっ!!〟
友達と同時に手のひらを出した。
〝あっ〟反射的に左手を握る。
ゆっくり開くと、桜の花びらが1枚あった。
〝あーーー!すごいじゃ