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ワタシマチメソッド~自治会単位の地域包括ケアシステムを作る~

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20年前から構想している「地域での福祉システム」=地域包括ケアシステムについて、実践しながら見えてきた課題等を見ながら、自治会の中でいかに町で支えあえる仕組みを作れるかを検証して… もっと読む
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まちづくりに必要なタイプ~人材はいるんです。それをサポートする人が大事なんです。

まちづくりに必要なタイプ~人材はいるんです。それをサポートする人が大事なんです。

まちづくりアドバイザーをしています

宮崎市のまちづくりアドバイザーをさせて頂いています。

私自身は、自らNPOなどを立ち上げたり、市民活動センターの運営をしたりするなかで、まちづくりのコーディネートなどを行う事も多く、自ずと「市民活動×まちづくり」は同時進行で進める感覚です。最近は、介護施設を運営している事もあり、まちづくりや介護予防などを含めた地域福祉の相談は多く、アドバイスや講演活動をして

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俗にいう、「まちづくり」講座からリアルまちづくりへ繋がる際の違和感と壁

俗にいう、「まちづくり」講座からリアルまちづくりへ繋がる際の違和感と壁

今、自分がせっせと「ワタシマチメソッド」について書き綴っているのだけど、ふと周囲を見てみると、

結構同じような活動をしている人や講座って多いんだな。

例えば、若者たちがまちづくりに参画するNPOがあったりするし、大学の教授によるまちづくり講座なるもののあちこちで開催されている。

確かに、私自身も中間支援組織をしているときに、まちづくりの勉強会や講演会を企画していたし、エンパワメントを育てる研

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まちづくりについて_毒吐きメモ

まちづくりについて_毒吐きメモ

おりこうさんな講演会では伝えきれなかったことを書いてみます

「みやこやさんのところでやっている取り組みを、うちで講演して欲しい」
私の行っている取り組みは、県内外を越えて関心が高く、各地で呼ばれて講演会をする事も多い。

しかしながら、講演が終わると、大概、お決まりのパターンがある。

まず、呼ばれるシチュエーションというのがあって、

まちづくりに熱心な方が、私の事を知り講演依頼をする。

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「ワタシマチメソッド」完全マニュアル

「ワタシマチメソッド」完全マニュアル

「ワタシマチメソッド」完全マニュアルへようこそ!地域で生活を続けるためには、どうしたらいいんだろう。
そういう思いからスタートした構想も約20年。そして、思い切って自分の住んでいた町にデイサービスを作ってから3年経ちましたが、ようやく自分のイメージするような町づくりが動き始めました。
町づくりや共生社会づくりといっても、今、町の人が悩んでいるのはもっと奥深い根深い問題だったりします。

助け合いた

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第3章 「みやこや」をスタートさせてみた<機能訓練>

みやこやでは、栄養士である特色を活かし、「食事」「調理実習」に特化した機能訓練を行っています。

現在、みやこやでは、

1、デイサービス時の調理実習
2、短期集中型(C型)栄養指導
3、宅配弁当
4、子ども食堂

を行っていますが、1、2は機能訓練になります。

「調理」という動作を中心に書いてみます。

調理というのは、とても奥が深いです。

1)献立を順序だてて理解できるか
2)材料を購入で

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第3章 「みやこや」をスタートさせてみた<地域密着型デイ>

第3章 「みやこや」をスタートさせてみた<地域密着型デイ>

本日より、第3章です。
第2章までは、みやこやを作るに至った経緯などを書いてきましたが、今日より「みやこや」の実践を書いてみたいと思います。

地域密着型デイサービスというテーマで話すとすると、理想論の話よりもまず運営のお話をする方が現実的かと思いますので、この辺りを中心に書いてみたいと思います。

まず、地域密着型デイサービスについての課題を書くとすれば、どうしても社会全体が「入居」ありきでデイ

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第2章 なぜみやこやをつくったのか_さけられない貧困問題は、そのうち「じぶんごと」となる

ワタシマチメソッドに向けて、第2章「なぜみやこやを作ったのか」最後のテーマです。

第2章は、みやこやを作るに至るまでという内容で、社会背景や私自身の生い立ち、今の思いなどを書き綴ってきたのですが、最後にこの「貧困問題」は外せない問題です。

私は元々地域包括ケアシステムという言葉を使わず「地域福祉」という名称で20歳の頃から色々な事に取り組んできました。その中でぶつかる「壁」というものがあります

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第2章 なぜみやこやをつくったのか_町づくり・自治会の問題

数年前、私は中間支援組織である市民活動センター(宮崎市指定管理委託事業)のセンター長をしていたのですが、宮崎市は「地域コミュニティ活動交付金」というものがあり、その調査・分析、コーディネートをする事業がありました。

町づくりのど真ん中の事業になります。市内を区分けし、各エリアで町づくりに関する事業をするんです。予算が半端ない!エリアの世帯数に応じて予算が出るのですが、エリアによっては500万円前

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第2章 なぜみやこやをつくったのか_ボランティア体質でいいのか③

第2章 なぜみやこやをつくったのか_ボランティア体質でいいのか③

町づくりをボランティアに委ねるのはいいことなのか。
今回は人口の問題と絡めて書いてみます。

人口の増減について「自然増減(出生、死亡)」「社会増減(転入、転出)」というのがあります。

地域創生という言葉を知っていますか?
「地方創生HP」
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/

地方創生(ちほうそうせい)とは、第2次安倍政権で掲げられた、東京一極集

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第2章 なぜみやこやをつくったのか_ボランティア体質でいいのか②

前回、支援やサービスにおいて、ボランティアを活用することに対しての危険性や疑問について書きましたが、今回はボランティア依存体質でいくことの限界について書いて見ます。

前回も書きましたが、私は、町づくりや様々な支援をボランティアに委ねることに対しては、昔から疑問を持っています。

理由は、

1.支援は労働。本人の意識付けと身を守るためにも、然るべき「対価」「保障」をつけなければならない
2.ボラ

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第2章
なぜみやこやをつくったのか_ボランティア体質でいいのか①

第2章 なぜみやこやをつくったのか_ボランティア体質でいいのか①

町づくりや様々な支援をボランティアに委ねることに対しては、私は昔から疑問を持っています。

理由は、

1.支援は労働。本人の意識付けと身を守るためにも、然るべき「対価」「保障」をつけなければならない
2.ボランティア人口の減少。ボランティア活動の内容の変化。

中間支援を行っていたとき、ある介護施設についてクレームが来ました。

「傾聴ボランティアで行ったはずなのに、庭の剪定や片付け、利用者の介

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第2章 なぜみやこやをつくったのか_・地域包括、在宅支援という考え方そして課題③

第2章 なぜみやこやをつくったのか_・地域包括、在宅支援という考え方そして課題③

民間の施設の栄養士・指導員を経た後、事業団へ転職。
事業団・・・向陽の里(知的障がい者総合施設)、青島学園(児童養護施設)にて総務を経験。この時期に「事業団解体」「社会福祉基礎構造改革」「会計基準の転換」「介護保険」が一気になだれのようにやってきます。

さて、私は子どもを出産した後青島学園へ配属となりました。青島学園は児童養護施設になります。児童虐待他社会的な支援が必要となる子達の施設になります

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第2章 なぜみやこやをつくったのか_・地域包括、在宅支援という考え方そして課題②

第2章 なぜみやこやをつくったのか_・地域包括、在宅支援という考え方そして課題②

私は高校時代から「高齢者に関する仕組を作りたい」とずっと思い続けていました。

施設支援ではなくて、在宅支援の仕組が作りたかったんですね。そして、その思いは福祉施設に勤務をしたことにより更に強くなります。

まず、一番最初に勤務したのは重度身体障害者授産施設(就労型)。ここで学んだことが今の私の礎になっています。

さて、こちらでは週末は酒OK、夜の町に遊びに行くのもOK。当時の施設ではありえない

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第2章
なぜみやこやをつくったのか_地域包括、在宅支援という考え方そして課題①

第2章 なぜみやこやをつくったのか_地域包括、在宅支援という考え方そして課題①

今回は、「地域包括ケアシステム」というど真ん中のお話をしてみます。

今、ワタシマチメソッドでは「地域包括ケアシステム」の勉強会を行っています。なぜ勉強会をしているのかというと、地域包括ケアシステムについてあまりにも幅が広すぎるため、立場立場で発信する事が違っており、知らない人は益々混乱をするという状況になっているからです。

地域包括ケアと絡めて使われるキーワードってたくさんあります。

共生社

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