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俗にいう、「まちづくり」講座からリアルまちづくりへ繋がる際の違和感と壁

今、自分がせっせと「ワタシマチメソッド」について書き綴っているのだけど、ふと周囲を見てみると、

結構同じような活動をしている人や講座って多いんだな。

例えば、若者たちがまちづくりに参画するNPOがあったりするし、大学の教授によるまちづくり講座なるもののあちこちで開催されている。

確かに、私自身も中間支援組織をしているときに、まちづくりの勉強会や講演会を企画していたし、エンパワメントを育てる研修会などにも参加した。

じゃあ、私がわざわざ独自にマニュアルなんて作る必要ないじゃん?って自問自答しながら書き綴っているのだけど、やはりその理由というのはあって、それは、これらの講座や活動では突破できない課題に直面する事が多かったからなんだな。なので、なぜ「ワタシマチメソッド」という名前で書こうと思ったのかを振り返ってることにした。

例えば、まちづくり講座とか、NPO等で色々な活動を通してまちづくりに参画したりして、成功する事例もあるんですが、こういった事を経験した人がいざ自分の住む町で実践しようとするとうまくいかないというパターンは実は多く、それは私自身も嫌と言うほど経験したし、実際にそういう若者やNPO活動者からの相談は多い。

なんで、大学が用意した企画やNPOでやれた実践ではうまくいったのに、自分のまちで同じことができないんだろう。

そういう事は、誰も教えてくれないんですよね。

まちづくりについて、色々な角度で見てみると、一見成功しているように見えるケースは、一部の人が体感しているだけのことも多く、そういう事はそこに住んでいない人は気づきにくい。

他の地域に住んでいる人が、突然ある地域に入ってまちづくりをしたとて、それに協力してくれる人は現地でたまたま理解のある人だったりして、どちらかというとホームの状態で活動を開始することが多かったりする。

リアルなまちづくりになると、共感しようがされなかろうがその町で、やりたい事を進めていくという事になるんだから、それに関する摩擦は当然起きるわけです。

色々な知識を得た人間が、いざ自分の住む町で何かをしようとすると、これはアウェイな場所で孤立奮闘しながら積み上げていくという結構しんどい道を歩くことになります。

最初から一緒にやれる仲間がいて、スタートするのと、

誰も仲間がいないところからスタートするのでは、心理的なハードルも違うし、そもそも「あんた誰よ?」的な空気の中で面白い事を進めるって結構難しい。

じゃあ、地域の自治会とかに入ってそこで仲間を見つけて一緒におもしろい事やろう。って思うでしょ?

最近こういうパパさん多いのよ。あ、最近の自治会の行事参加の傾向はママじゃなくてパパってのも面白い。

私からすると「凄いところに飛び込んできたね」って感じで「ようこそ、自治会へ」って言うんだけど、

初めは「自分の住む地域で何か関りをもっていきたい」と張り切っていたパパさんたちが、次第に町内の洗礼を浴び、若いからと力仕事を押し付けられ、飲み会と言えば酒を注がれるという何とも「飲みにケーション」で全てが解決するというような状況が多々あり、はじめはキラキラした目で自治会に入ってきたパパさんが次第に離脱へと向かうわけだ。

自分の住む地域でも、最初はNPO活動をしていた人たちが進んでまちづくりに参画していたが、それも数年たつと次第にひとり減り、二人減り…という具合に減り始め、

気づくと結局昔からそこで力を持っている人たちしか残っていない。そして、「新しい人が集まらん」と嘆く。

私に言わせれば「当たり前だろう」と吠えたくもなるが、こうなっていく背景を理解していないので、いつまでも夢見がちなまちづくり活動が自分の地域でも可能であると錯覚し、自分の住む町づくりに参画しては夢が破れるという悪循環に陥る。

ここで常に思うのが、

こういう「やりたい思い」とは別の理由で、まちづくりから離脱せざるを得ない人が結果として、自分の住む町の為に何もしないっていう選択を取るのは勿体ないなあと思うのです。

やりたい事をするために、まちの影響力のある人たちの忖度に意識を向ける必要ありますか?

そんなの、勿体ない。

それなら、やっちまおうよ。自分たちで。いいまちづくりを目指そう。できる範囲で。

そういう思いを込めて書き綴っている「ワタシマチメソッド」です。

まちづくり関係者や自治体から講演依頼がありますので、講演をしますが、実は紹介している殆どの事例については町内の取り組みとしてやっているわけではありません。
だからといって、まちづくりとリンクしていないのかというとそうでもなくて、そこは「連携」と言う形で繋がっているんですね。

まずは、やりたい人が繋がりながら小さい応援団を作っていく。

そこからゆるゆるっと大きな輪を作っていく。

こういうまちづくりが、これからは必要になってくると思うのです。

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