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軍人・軍属全戦没者の約6割140万人を餓死させた日本軍の大罪

軍人・軍属全戦没者の約6割140万人を餓死させた日本軍の大罪

はじめに個人的な話で恐縮だが私の父親は戦時中、スラウェシ(セレベス)島で連隊本部の通信兵をしていた。

父親から色々と戦争の話を聞かされていたせいか子ども時代から戦争には関心があり、ヒモトタロウの貸本戦記漫画やジュニア向けの戦記ものなどをよく読んでいた。勝っても負けても日本軍が連合国軍と真正面から勇ましく戦う話ばかりだったので、当然戦死者は激戦の中で「名誉の戦死」を遂げたものとばかり思っていた。

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神風特別攻撃隊① 古関裕而の最高傑作  軍歌『鳴呼神風特別攻撃隊』

神風特別攻撃隊① 古関裕而の最高傑作  軍歌『鳴呼神風特別攻撃隊』

古関裕而の数ある軍歌の中で私がベスト・ワンだと思うのが、『鳴呼神風特別攻撃隊』。

初めてラジオから流されたのがもう戦争末期の1944年11月ということもあって、有名な『露営の歌』『暁に祈る』『若鷲の歌』ほどの知名度はありませんが、それらを凌ぐ傑作だと思っています。

最初に聴いたのは、三鷹 淳が戦後になってカバーしたこちらのバージョン。

これはこれでなかなかよく出来てはいますが、軍歌ベスト5に

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ドラマ『マンゴーの樹の下で ~ルソン島、戦火の約束~』と日本の加害責任

ドラマ『マンゴーの樹の下で ~ルソン島、戦火の約束~』と日本の加害責任


もう何度目になるのか、明日8月11日20時15分からNHKBSプレミアムで終戦関連ドラマ「マンゴーの樹の下で ~ルソン島、戦火の約束~」(2019)が再放送される。何度も再放送されているという事は、NHKがこのドラマの出来栄えに相当の自信をもっている事が伺える。

確かに安倍晋三が政権復帰後に築いた腐敗・不正・無能の「2012年体制」の下、政府の広報プロパガンダ放送局と化しているNHK地上波でこ

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人命より鋼材節約や工期短縮を最優先にした欠陥輸送船「戦時標準船」~
            「海上護衛戦」シリーズ⑤

人命より鋼材節約や工期短縮を最優先にした欠陥輸送船「戦時標準船」~ 「海上護衛戦」シリーズ⑤

本シリーズの「総論」はこちらに書いています。

太平洋戦争前に策定された日本の「第1次戦時標準船」計画は、戦後の使用も考慮していたので平時の貨物船の設計規格とあまり変わらず、優秀船ではあったが工期短縮もごく僅かで戦時急増には不向きだった。

また、「標準」とは言うものの、貨物船だけでも総トン数650トン~10000トンまで10種類もの型があった。その上、各型にもいくつもの細かなバリエーションがあり

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「集団戦争ヒステリー」状態の日本~ウクライナショック・ドクトリン~

「集団戦争ヒステリー」状態の日本~ウクライナショック・ドクトリン~

「軍備拡大・国防意識高揚大キャンペーン」
ロシアのウクライナ侵攻が始まってから、それに便乗した自民党国防族や維新、国民民主、安部元総理を中心とした極右界隈などによるマスコミを総動員した「軍備拡大・国防意識高揚大キャンペーン」が繰り広げられている。

その軍拡大キャンペーンに全力で協力しているのが、他でもないNHK。ロシアによるウクライナ侵攻開始直後から、連日、ニュース番組枠の半分以上をウクライナ戦

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「無資源大国日本」は、そもそも戦争が出来る国なのか?~よみがえる「海上封鎖」の悪夢~「海上護衛戦」シリーズ④

「無資源大国日本」は、そもそも戦争が出来る国なのか?~よみがえる「海上封鎖」の悪夢~「海上護衛戦」シリーズ④

これまで、                                                                                                        ①「日本海軍が『海上護衛戦』で米潜水艦に完敗した理由」                           ②「『軍=お国』のために国民(民間人)が犠牲になるのが当たり前だった時代~

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「軍=お国」のために国民(民間人)が犠牲になるのが当たり前だった時代~「船乗りたちの戦争」~
「海上護衛戦」シリーズ③

「軍=お国」のために国民(民間人)が犠牲になるのが当たり前だった時代~「船乗りたちの戦争」~ 「海上護衛戦」シリーズ③

『船乗りたちの戦争 ~海に消えた6万人の命~』というドキュメンタリーが2018年のNHK終戦特集で放送されています。

攻撃一本鎗の日本海軍が「日本の生命線」ともいうべき輸送船団護衛を軽視したため、大戦中、次々に撃沈されて行った民間徴用輸送船乗組員の悲劇を取り上げた作品です。敗戦までの民間徴用乗組員の犠牲者数は、陸軍徴傭船:27,092名、海軍徴傭船:17,363名、陸軍配当船・海軍指定船:15,

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日本海軍が「海上護衛戦」で米潜水艦に完敗した理由 ~「海上護衛戦」シリーズ②

日本海軍が「海上護衛戦」で米潜水艦に完敗した理由 ~「海上護衛戦」シリーズ②

本文を読む前に、この件に関する「総論」であるこちらの記事を読まれることをお勧めします。本文は、「総論」の続編的位置づけです。

なお、「各論」にあたる関連記事は、こちらです。

海軍上層部では攻撃一本鎗の猪突猛進派が幅を利かせ、それに比べると地味な防御戦や海上護衛戦、ロジスティクスなどに対する関心が薄かった(これは陸軍も全く同じ)。

防御戦闘に戦力を割くよりも全力で攻撃して敵艦隊を撃滅し、その根

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なぜ、日本海軍は「生命線」であるシーレーンを守る事が出来ず、「海上護衛戦」に惨敗したのか~「海上護衛戦」シリーズ①

なぜ、日本海軍は「生命線」であるシーレーンを守る事が出来ず、「海上護衛戦」に惨敗したのか~「海上護衛戦」シリーズ①

「ドキュメント太平洋戦争」
1992年から1993年にかけてNHKから「ドキュメント太平洋戦争」というドキュメンタリー・シリーズが放送された。

全6回に渡った「ドキュメント太平洋戦争」は、多角的な視点から日本軍という組織の体質にメスを入れた傑作ドキュメンタリーで、この番組が指摘した日本軍の組織的な欠陥や様々な問題点は今見ても全く色褪せていない。

今回は、主に太平洋戦争中の日本の「戦争経済」を「

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映画ノート⑯ 『コリーニ事件』
            ~自国の戦争加害責任と戦後処理の闇を鋭く告発した反戦映画

映画ノート⑯ 『コリーニ事件』 ~自国の戦争加害責任と戦後処理の闇を鋭く告発した反戦映画

『コリーニ事件』は、昨年観た外国映画ベストワン。

全く予備知識なしで期待せずに観たドイツ映画。

弁護士兼作家のフェルディナント・フォン・シーラッハの同名小説が原作(邦訳あり)で、2011年に出版されて大反響を呼びベストセラーになったこと。それだけではなくこの小説の内容が、ある法律の改正を促すほどの衝撃をドイツ政界と法曹界に及ぼしたことなどは映画の鑑賞後に知った。

ドイツの高級ホテルで年老いた

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日本の軍国主義を鋭く批判した朝ドラ『エール・戦時下編』~戦時下の国民生活

日本の軍国主義を鋭く批判した朝ドラ『エール・戦時下編』~戦時下の国民生活

作曲家古関裕而をモデルにした昨年の朝ドラ『エール・戦時下編』は、朝ドラとしては画期的な内容が盛り込まれた作品として大反響を呼びました。

私が画期的と思うのは、以下のような点です。

1 ファシズム体制下での息苦しい国民生活を多方面から描くことで、急速に右傾化しつつある現在のNHKでは、許されるであろう限界まで踏み込んだ軍国主義批判を行なったこと。                    2 軍歌(

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「731部隊」の亡霊と新型コロナ

「731部隊」の亡霊と新型コロナ

「731部隊」について「第731部隊」(正式名称「関東軍防疫給水部本部」別名石井部隊)は、1932年に設置された日本陸軍の実験・実戦機関。細菌兵器・毒ガス兵器の開発、細菌戦・毒ガス戦の実戦研究などを行っていた。

そのために、旧満州で多数の中国人等の捕虜や囚人に対して生体解剖実験、チフス、コレラ、赤痢、ペスト、炭疽、天然痘、梅毒等の強制細菌感染実験、細菌爆弾の効果実証実験、凍傷実験その他の各種人体

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映画ノート⑫ 日本の戦争犯罪と向き合った映画『スパイの妻』

映画ノート⑫ 日本の戦争犯罪と向き合った映画『スパイの妻』

初めに
『スパイの妻』は日中戦争真っ只中の1940年、軍国主義一色という抑圧された暗い時代に抗い、己の信ずる「正義」を貫こうとした一組の夫婦の「愛」の物語。

もともとNHKのBS8Kドラマとして放映された作品。劇場公開に至った経緯はよく分かりませんが、作品の出来が非常によいと評価されたので、劇場公開したのだろうと思われます。

この映画の主題に関わる重要な要素になっているのが、「関東軍第731部

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日本軍という欠陥組織の犠牲者~NHKスペシャル『激闘ガダルカナル 悲劇の指揮官』

日本軍という欠陥組織の犠牲者~NHKスペシャル『激闘ガダルカナル 悲劇の指揮官』

太平洋戦争の分水嶺~「ガダルカナル島の戦い」
NHKはこれまで毎年夏恒例の終戦関連番組の中で、『戦慄の記録 インパール 』、『ノモンハン 責任なき戦い』などの力作ドキュメンタリーを放映してきましたが、2019年の『激闘ガダルカナル 悲劇の指揮官』 で「餓島」と呼ばれた「ガダルカナル島の戦い」を取り上げました。

昭和17年8月、ソロモン諸島ガダルカナル島に日本軍が飛行場を建設中である事を知ったアメ

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