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思想家の休日

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#過去

翻弄

翻弄

歴史的な夜に融解する不滅の私、背広を着た狼に囲まれて、立場がなんだのと、うるさく付きまとうから、のさばる欲望をハイジャックして、鮮明な過去に流動する自意識が孕んだ、悪趣味なラストシーンにシリアスな演技を、のうのうと続ける乖離した自分との対話を終え、自己犠牲や欺瞞や不満足を切り刻まむ料理人が作るシチューを食べて、旋律を登り、ずっと前から操作されているだけの、見すぼらしい自己を諧謔で染め上げては、君は

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清算

清算

迎合されるための、言葉が飛び交う原始的な集まり、倫理観なんてものを掲げては、良い気になっているような奴らの感覚により、麻痺した大脳から現れた宇宙的なまやかし、加速する原理に擦り寄る価値観なんてものが、今を生きにくくさせているだけなのだ、と憎しみに縋るだけの、過ちばかりの君たちが噛み付く、際限ない苦しみの波形や、経過するほどに、すれ違い、摩耗し、痩せ細っていくだけに至るような、街並みで氾濫するエモー

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真実

真実

寸胴で、ふくよかな女神や、地球のアイロニーを聞くシャーマンや、実体すらあやふやになる光の屈折や、くたばるだけの毎日を癒す独善的なベッドの上、束縛されるための結婚生活を終え、ヒステリックな街並みにそぐう価値などは、所詮は、君たちの物差しのままに、ままならぬ価値を押し付け合いながら、何が正しいや、正しくないなどを、絶えずぶつけ合うことだけに専念したり、今との訣別を繰り返し、識別すべき意味も、今に屈折し

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統合

統合

夜は長い、君たちが思うよりも、ずっと長い、と語りかけるフクロウ、澱んだ過去を商売に変える女の子や、痩せた母たちの背中、嬲るような夜風や、全ての予感を透過させる原理的な雨、色あせるだけの瞬間や、統計学的な恋の汚穢、ビジネスライクな笑顔や、走馬灯に絡みつく蔓、擬似的長い体系や、快活な動機を食べ尽くすカバの大きな口、国家的に飼い慣らされた超巨大なカバに与えられている、ケミカルな餌を片付ける仕事に従事して

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軋む

軋む

死の外側を旅して、散漫な感性を駆逐して、凄艶な記録の中を泳ぐ魚たち、暗澹とした春を食む虫たち、邪な気持ちが横行する主観や、痩せ細った感情を浄化させるための呪詛や、常用する真理が食い込み、出来事の隙間を食い荒らす原理や、下賎な取り組みやら、ケミカルな跡形、集約される恋の末路や、マクロなファシズムにより、駆逐されてしまうLEGOの兵士たち、修繕され続ける過去の過ちや失敗を、脳内で加工し続けるだけの、反

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混同

混同

過去と未来が集約された幼い部屋、思いの残留物を漁るハイエナ、悠遠に響く排気音や、分裂していく市場、混乱を打ち出す戦争から乖離して、分散されていく苦悩と、高濃度汚染や、変化を恐れるがばかりに、アナクロニズムに陥り、場違いな今にとどまり続ける、過去からの虚栄や虚飾を立体化させただけの、この箱庭での必然性により、すべては、定められたままに、理のままに、ままならぬ今を絶えず繰り返し体感し、渇する意味に服従

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粗暴

粗暴

相互する意識の羽、精神的な壁を打ち砕くための、ハンマーを持つ精神科医たる私、情報を錠剤に詰め込んで飲んでしまえば、もう何も、忘れる必要は無いのだと語りかける、悠長な君の策略や、理念なんかも消え去り、慟哭を繰り返すだけの、君の涅槃を旅しては、境目なんかに蹲る過程や、定期的な憂鬱により、発色する水母や、正解を仕る幼稚なギミックや、偶像崇拝を続けるだけの、惰性な正義が謳う秩序や、その場に溢れる退屈な生活

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浮遊

浮遊

物事との同調や総和の後、切れ端を集める、機械的なファシズム、昔話の中で、根絶やしにされた記憶から、枢要な憎悪を、ロジカルに点滅させる電気信号、想念を噛み砕いて、あらゆる悲劇を損傷させ、囁く道理が、蔓延る悪意を漁り、新たな契約を結び、同じようなサイクルの中で、際限あるものを生み出して、あらゆる悲劇を加速させ、供物として運ばれていく君たちの定めや、最たる意味も砕けてしまい、並行世界を破滅に至らせるよう

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降雪

降雪

排斥される理由や、解析される過去、ロジカルなネットワークに住む、タオイズムに揺らぐ旋律、損得勘定に移ろう観念が、被写体を探してうごめく、網膜の中で、カタルシスに至るまでの距離や、信念の跡、壮年に跪く影や形、争うほどに、食い込む値が、後々の平和を駆逐するころ、言葉が災いになったり、損傷し続ける彗星や、虐げられる日々の中で、緩慢になる精神が、簡単に誰かに奪われてしまうころ、拘束されてしまうだけの、毎日

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成熟

成熟

形式的なものに遮られ、モノアミンが加速して、脳内で重複する信号が囀り、能動的な恋に応じる余暇の隙間、紊乱な焦熱や、底なしの欲望や、衰退や睡魔が折り重なり、絶えずオーガズムに至らせるための、道具たる自己を掲げては、殲滅するだけの帰り道、ろくでもない衝動を重ね、対比されるだけの日常の強度や、そこかしこで同化し、道化として生きるだけの意識を蛇行する、壊れた車たる君の予感なんかや、加算される思い出が詰まり

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強襲

強襲

歪な終末論が、今を傷つける頃、独裁的な主観が、若い命を、食い物にして、独白される物事の、耽美な結末や、観念に注がれる、永劫回帰や、殲滅した過去に生い茂る、豊かな瞬間や、そこかしこで、循環していく忌々しい欠如や、切除されていく意味合いの不潔さや、整合性もなく、そこで、くたばるだけに至るまでの、軌跡を絡めとる櫛や,性善説や、性悪説が、うるさく付きまとい、打算的な彼や彼女たちの、結婚のノイズにより、宇宙

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斉唱

斉唱

交差点で笑う君が咲かせる花、歯痒く募る論理のガイダンスには、従わないで、でたらめに切り刻まれた憂鬱の脱色を眺め、赤裸々に語る人々の過去の虚栄や、空腹を埋める為に、吐き出された疾しい心を映し出す鏡や、承認欲求のために、蹴落とす他者や、互い違いになる意識の波形や、残された日々に、司る過ち、あらがうほどに、食い込む値や、アンチテーゼに絡まる月、怠惰な熱情により、孕んだ夜、歪んだ孤独を加工するカタストロフ

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老獪

老獪

カスタムされた世論を、愛撫する時代的な猶予、固執することだけに専念する、意識を捻転させ、世代的な互換性や、諦めてばかりの日々、作られた朝に響く大合唱、うだうだと語りかける君たちの普遍性より、涅槃寂静に行きたいのだ、とトランス状態の私は、星座を食べて、焦熱する大地にめり込む精神に及ぼす苦しみを踏み躙り、憎しみを放出する最たる意味から、加速していく爽快感により、季節は、同じ位置で、同じ過ちを、枝分かれ

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奇跡

奇跡

機関銃よりも、奇跡的な愛を解放し、崩壊するだけの世界の中で、保つべきものなど、ほとんどなくて、程なく、補填される過ちの中で、真実なんてものは、あやふやなものばかりであるし、あらゆるところで、偏りばかりを示すサインや言葉や、加算されるだけの、誰かの理想や理論や、束縛され、そこかしこに現れる過信や、閑散とした原理に住まう、君たちの思想などに、騙されたくもないし、ただ、くたばるだけだ、と促す、機械的なも

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