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旅して感じた、島根県の13の「ここがすごい」

数十年ぶりに島根に旅したら「すごい」と思うことが一杯でした。山陰の美味と温泉を巡る旅、旅の振り返りとともに魅力をご紹介します。島根県で訪れたのは、温泉津(ゆのつ)温泉、松江、出雲、玉造(たまつくり)温泉でした。島根に行ってみたいと思ってもらえるといいなと思って、私が感じた13の「ここがすごい」をお届けします。では早速見てみましょう!

ここがすごい①(温泉津/ゆのつ温泉) 島根独特の赤い瓦のノスタルジックな温泉津の町並

島根に入るとぐっと増えるのが、石州瓦と呼ばれる赤い瓦の家。島根に来たね~、という気持ちが高まります。温泉津(ゆのつ)温泉も赤瓦の建物が並ぶ、歴史ある温泉場です。共同浴場【薬師湯】の3階にあるテラスから見た赤瓦の町並です。

お散歩がてらふらりと寄ってみたお寺も「あと3年で500年」だったり。町の歴史を感じます。

古くは石見銀山で採掘された銀の積み出し港だった、島根県の温泉津。国の重要伝統的建築物群(重伝建:町並み保存)に指定された、歴史ある温泉街です。

ここがすごい②(温泉津温泉)もはやアート作品。共同浴場【薬師湯】の憧れの別館貸切風呂

この旅で最大の楽しみだったのがこのお風呂。長年の源泉かけ流しで、浴槽から溢れ出た温泉成分が堆積して作り上げた、飴色のアート作品のようでした。溶岩のような、はたまた砂漠の風紋が波打つような析出物をなでなでしながら、至福のお風呂タイムでした。

ここは、共同浴場【薬師湯】の「別館の」貸切風呂。薬師湯は大浴場の他に貸切風呂が2つ。別館の貸切風呂は大浴場に比べてお湯の温度が低めなので、リラックスして入ることができました。貸切風呂は電話で予約することができるので、出発前に予約をおすすめします。大浴場も人数制限をしていて、休日で人が多かったので受付で名前を書いて、呼ばれるのを数十分待ちました。時間に余裕を持って行きましょう。大浴場も、浴槽から流れ出る温泉が作った析出物のアートが見事でした。

薬師湯2階のレトロな待合スペース。3階では無料のコーヒーのふるまいも。コーヒーを持ってテラスに出て一休みしましょう。

ここがすごい③(温泉津温泉) 泉質も「オール5」の最高評価

現在は行われていませんが、過去の日本温泉協会の天然温泉審査で最高評価となる「オール5」の評価を受けた温泉津温泉の共同浴場【薬師湯】。日本全国の温泉の中でも、ごくわずかな存在です。

ここがすごい④(温泉津温泉) さらにツウ好みの温泉があると聞きつけ【温泉津温泉元湯 泉薬湯】

温泉津のメインストリートにはもう一つ、元湯と呼ばれる共同浴場があります。宿の人に、温泉マニアにはこちらが人気のようですと言われ、気になって行ってみることに。温泉分析書を見たら、ものすごく成分の濃い温泉ってことが分かりました。すごいな温泉津。

中には3つの浴槽があり、熱い湯、ぬるい湯、ビギナー向け(さらにぬるい)に分かれています。中間のぬるい湯でも十分に熱かったです。
一つだけ色が違う、くろぐろとしたお湯をたたえた「熱い湯」、水温計を見るとこの日は46度近くをさしていました。全身浸かるのは無理で、膝くらいまで入るのが精一杯でした(びりびり痛い)。この浴槽の表面だけ、油膜のような膜が張っているのが分かりました(なにやら効きそうだわ)。
朝からガツンと、打ちのめされたような気分になりました。このお湯に入って、今まで感じなかった肩こりが急に「ココが凝ってます」って分かって驚きました(悪い所があぶり出された感!)。

ここがすごい⑤(温泉津温泉) 大正時代の温泉だったレトロなカフェ【震湯カフェ 内蔵丞】

温泉津には素敵なカフェもありました。共同浴場【薬師湯】の大正時代に建てられた旧館をリノベしたカフェです。写真を撮らずにいられない外観。

店内に入ると、見事な木組みの天井を思わず見上げてしまいます。かつての脱衣場だったスペースだそうです。

温泉マークのついた温泉カプチーノと美肌スムージー。

店内の重厚なインテリアや、オーナーがヨーロッパで買い集めたデミタスカップのコレクションなど、見どころがあちこちに。

ここがすごい⑥(温泉津温泉) 築145年の伝統家屋に泊まれる【湯るり】

古民家リノベの宿やカフェが大好きです。温泉津でも見つけてしまいました。それが【湯るり】。メインストリートにあって、2つの共同浴場からも体がポカポカのまま部屋に帰れる近さです。もともとは芸姑さんの髪結いのお店だったと聞きました。ここも島根伝統の赤瓦。

チェックインはこんな味わいのあるスペースで。

2階の二間続きの「雲」のお部屋に泊まりました。

トイレ、洗面所、お風呂は共用です。お風呂は是非、歩いてすぐの共同浴場に。
共用のキッチンがあります。この宿でやりたかったことが「新鮮な島根の魚を仕入れて来て、宿で自炊」。途中の道の駅に寄って、夕食の食材を仕入れて来ました(ここがすごい⑫をご覧ください)。調理器具や食器も一通りあります。火はカセットコンロが1台。買って持っていって良かったね、というアイテムはオリーブオイルやお醤油でした。
この日の食材。【道の駅 ごいせ仁摩】で仕入れた新鮮な魚です。安くて新鮮!

簡単に炒めるだけでも極上のおいしさに。

島根の味、宍道湖のしじみもお吸い物にしました。

できあがった夕食を部屋で。
食べてみたい、と思うものだけを買い集めて夕食に食べるの、とっても楽しかったです。どの魚も野菜も、力強い味で驚きました。宿のキッチンの冷蔵庫にある地ビール各種もどれにしようか迷いました。

ここがすごい⑦(松江) 松江の街は見どころいっぱい

古都松江で午後の数時間を過ごす予定にしていたものの、時間が足りなかったです。それくらい、立ち寄りたいスポットがいっぱいの松江です。

江戸時代の城が現存するのはとてもレア【松江城】

だから国宝です。お正月の門松も巨大でゴージャス!

旧 日銀松江支店【カラコロ工房】

昔の銀行の建物って重厚で荘厳なのが多くて好きです。登録有形文化財に指定された、昔の日銀の建物を使った【カラコロ工房】。体験ができる工房やショップが入っています。

内部の、かつての窓口カウンターだった部分。

地下には金庫室が。扉の厚さがすごい!

【ごうぎんカラコロ美術館】

日銀の隣のブロックにある、大正時代に建てられた山陰合同銀行旧北支店だった建物を利用した美術館。入館無料です。こちらも登録有形文化財。

石畳のハートを探しに行く【ハートの石畳(紺屋小路)】

2か所にハートがあると聞いて、目を皿のようにして探しました。
あった! 1つ目。

2つ目は難易度が高かったです。是非チャレンジを!

伝統の和菓子【一力堂 京店本店】

松江は京都、金沢と並ぶ和菓子どころです。7 代藩主・松平治郷 (不昧公)の影響で茶道をたしなむ人が多い土地柄です。詳しくはこちらを。
一力堂】は250年続く老舗の和菓子店です。その昔、お城にお菓子を納めていた時に使った箱(御用達箱と呼ぶそう)も店内に展示されていました。

伝統の「若草」と「姫小袖」をおやつに。モチモチのぎゅうひの入った、緑の若草が気に入りました。

こたつでぬくぬく【堀川遊覧船】

こちらは時間が足りずトライできずでしたが、こんな舟でのんびりお堀めぐりも良さそうです【堀川遊覧船】。冬は豆炭のこたつでぬくぬくしながらクルーズができるそうです。

ここがすごい⑧(松江) 明治の洋館でお茶できるカフェ【亀田山喫茶室】

歴史が息づく松江の街で、絶対ここでお茶したい! と決めていたお店です。松江城の天守閣にも近い、明治時代に建てられた洋館の中でお茶ができる【亀田山喫茶室】に向かいました。

お堀端の駐輪場から、松江城の天守閣に向かってお城の石垣の間を上ります。

洋館【興雲閣】登場! 立派です。

ここ興雲閣の1階にある【亀田山喫茶室】。高い天井、縦長の窓、古い木の柱が明治時代を感じさせてノスタルジック。

お茶した後は建物のあちこちを見て回りました。古い建物って素敵です。

この部屋だけ畳敷きの和洋ミックスで興味深く見ました。この建物は大正天皇の松江行幸の時の迎賓館として使われ、ここは寝室だったからだそうです。

ここがすごい⑨(出雲) 出雲大社のしめ縄は、やっぱり巨大だった。

旅は出雲へ。良いご縁に恵まれるように祈願しに来ました。

出雲大社に来るのは初めてでした。

出雲大社と言えば、大きなしめ縄。近くで見ると巨大さに驚きます。しばし見上げてしまいました。

ここがすごい⑩(出雲) 出雲の蕎麦に、舞茸に大満足【奥出雲そば処一 福 出雲駅前店】 

出雲大社に行ったら、出雲名物の割子そば(わりごそば)を食べたいと思っていました。
駅でもらった蕎麦店マップを参考に、どのお店を狙うか熟考。
蕎麦はどこもハイレベルに違いない、ならば、プラスアルファのウリのあるお店にしようとたどり着いたのが「舞茸への自信」をひしひしと感じた【奥出雲そば処一 福 出雲駅前店】。
初心者なので食べ方指南を予習します。上の段に入れた麺つゆをリユースする仕組みです。

オーダーしたのは舞茸天ぷら割子と、大田産の穴子天ぷら割子、それに舞茸の炊き込みご飯。楽しみです!

舞茸の香りがこんなに強いの、初めてでした。穴子もふっくら肉厚で、これ頼んで良かったと大満足で食事を終えました。この旅で一番お腹いっぱいだったかも。

ここがすごい⑪(玉造温泉) 玉造温泉は「湯船すべてがまるで化粧水」のスーパー美肌の湯だった

山陰の有名な温泉地で温泉に入るのも今回の旅の目的でした。玉造(たまつくり)温泉で日帰り入浴をしたのは、旅館【松の湯】。

大浴場の入り口で、こんな予告を目にしました。「湯船すべてがまるで化粧水」、化粧水に全身浸かっているような、美肌の湯であることを分かりやすく一言で。期待が高まります。

大きな内湯と、気持ち良い露天があり温まりました。湯口についた純白の析出物(温泉成分が固まったもの)が、見とれる美しさでした。

玉造温泉は、あちこちで勾玉(まがだま)のモチーフを目にします。メノウの産地だったそうで、かつてはメノウの勾玉を作っていたから「玉造」と呼ばれるようになったという説もあります。
温泉街の真ん中を貫く川の中の勾玉形の島にある【しあわせ青めのう】、触れると幸運が訪れると聞いて触りにいくことに。

水没確率51%とかなりの高確率。さてこの日はどうでしょうか。

水没を免れました(わーい!)。
勾玉の形の「島」に渡り、幸せを願って青メノウの原石を触りました。

ここがすごい⑫(大田) 品揃え豊富な道の駅【ごいせ仁摩】鮮魚も野菜も奥出雲ワイナリーもスイーツも。

ここがすごい⑥でご紹介した温泉津(ゆのつ)温泉で「共用キッチン付の宿に泊まって、山陰の魚で自炊しよう」というのが今回の旅の楽しみでした。温泉津温泉に向かう途中、食材の仕入れのために行った道の駅2つを紹介します。

【道の駅 ごいせ仁摩】

停まっている車の台数も多く、人気の道の駅【道の駅 ごいせ仁摩】。すばらしかったのが地元の大田産の鮮魚です。「一日漁」という言葉の通り、とってきた魚をその日のうちに売る、鮮度抜群の魚が並んでいました。RVパークもあるので、キャンピングカーでここに宿泊というのも楽しそうです。

大田は穴子が有名なので、生穴子の開きは外せません。塩焼にしました。

真イカも甘くておいしかった。心からおすすめします。

奥出雲ワイナリーのワインも。

地元の日本酒も。

他、新鮮な野菜、地元のスイーツ(プリンおいしかった!)など目移りするような品揃えでした。
購入した食材で、自作の夕食はこうなりました!

【道の駅 ロード銀山】

我が家の人気アイテムとなった「さばの塩辛」を発見した【道の駅 ロード銀山】。
「さばの塩辛」はこちら。珍味っぽくて気になる存在だったので試しに購入。もう1つ買ってくれば良かったと思っています。日本酒のアテによし、調味料としてお料理の味付けに使ってよしな存在です。お鍋のベースにすると良い出汁がでそう。

宍道湖のしじみも、この量なら使いやすいので購入。手軽で良いですね。

ここがすごい⑬(島根&鳥取県境) 渡りに行きたい、通称「ベタ踏み坂」【江島大橋】

CMで有名なスポットになりました。下に船が通れるように、坂(というか橋)の中央がものすごく高くなっている構造です。島根県と鳥取県の県境になっています。島根県側から橋を渡ると、渡った先は鳥取県の境港です。
渡る前に、道路が空に向かって伸びている様子を是非手前から眺めてみてください。

よく写真で見るのは、上の写真の島根県側から撮影したものです。実際は、運転しても全然ベタ踏みの必要は無いそうです。

だからおすすめ、島根の旅。

県内のさまざまな場所に魅力的な温泉があり、温泉津温泉や玉造温泉の他にも行きたかった温泉が数多くありました。
おいしいものも豊富でした。食材の力強さを感じるものばかりで、いずれも海や畑で「取ってすぐ」お皿の上に並べられているのが分かりました。
温泉に入って元気になり、おいしいものを食べて元気になり、神々の集う出雲大社でパワーをチャージ。自分をフル充電に持っていける島根の旅、あなたも計画してみませんか?

旅の日程(鳥取&島根の旅でした)

今回は太字の島根県の「ここがすごい」のご紹介でした。
鳥取県の「ここがすごい」のまとめも、是非ご覧ください→こちらからどうぞ。
1日目:夜 羽田→鳥取(鳥取泊)
2日目:鳥取→三朝(みささ)温泉→松江→米子(米子泊)
3日目:米子→境港→温泉津(ゆのつ)温泉(温泉津温泉泊)
4日目:温泉津温泉出雲大社玉造(たまつくり)温泉→境港(境港泊)
5日目:朝 米子→羽田
初日と最終日は飛行機で移動だけという感じ。実質2~4日目の2泊3日で可能な行程です。2~4日目はレンタカーで移動しました。旅をしたのは1月初旬です。

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この旅の鳥取版の「ここがすごい」も是非↓からご覧ください。

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