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学校の裏側

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教員から見た学校のあれこれをまとめています。学校のいいところ、悪いところ、先生たちの裏の顔も。
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記事一覧

公立と私立のギャップ②

公立と私立のギャップ②

公立高校から私立中高へ転職してはや1ヶ月。

まだ1ヶ月ともいえますが、この間いろいろなことが見えてきたので、可能な限り記録を残しておこうと思います。

前回↓

6.生徒募集の観点

全国で少子化が加速するなか、公立・私立に関わらず、生徒が集まらないことに頭を抱えている学校、地区も多いことでしょう。

しかし、(あくまで自分は、ですが、)一教員としての感覚はだいぶ異なります。

公立にいた頃は、

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公立と私立のギャップ①入職にあたって

公立と私立のギャップ①入職にあたって

辞令伝達を目前に、何度か採用先の私立校に足を運んで感じた、公立校とのギャップ。
現時点で印象的なものから順に記録していきます。

1.DX化が進んでいる

PCやモニター、iPadなどのハード、そして個別のアカウント、クラウドなどが貸与されます。

さらに、校内でのやりとりはすべてオンライン(Slackなど)で行われ、会議の資料もすべてデータで共有されます。

公立校でも、PCとアカウントはもらえ

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ギリギリアウトだった同僚の話②

ギリギリアウトだった同僚の話②

同僚で、処分にはならなかったけど、ギリギリアウトだった人の話パート2です。

パート1はこちら↓

ある年の秋。
ひとりの高校三年生が、同僚Bのもとにやってきました。

「先生、大学入試の小論文対策をお願いしたいです」

彼女は真面目な生徒だったので、Bは快く引き受けました。
彼女は毎回きちんと小論文を書き、定期的にBに添削指導をしてもらっていました。

ところが、受験のプレッシャーもあってか、彼

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ギリギリアウトだった同僚の話①

ギリギリアウトだった同僚の話①

同僚で、処分にはならなかったけど、
ギリギリアウトだった人の話です(ギリギリとは何かは置いておいて)。

ある年の、進路に関する面談中の、担任と生徒の会話。
生徒からは自分の意思がまるで感じられず、担任はイライラしています。

これ、実は以前の記事でも紹介したエピソードではあるのですが……↓

この会話には続きがあるのです。

生徒「この大学受けます」

担任「(ちょっと高望みだな……)どうしてこ

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先生は勉強しないって本当ですか?

先生は勉強しないって本当ですか?

はい、本当です。(語弊ありすぎ)

学校の先生は、大人の中では比較的本を読む方だと思います。
しかし、読書しているからといって、勉強しているとは限りません。
勉強というのは、辞書によれば「学問や技芸を学ぶこと」。
そういう意味で、学校の先生は読書はするけれど、あまり勉強はしません。

教員の勉強

教員にとっての勉強とは、たとえば
・学習指導
・学級経営
・部活動指導
・その他教育に関する全般

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教材の共有について思うこと

教材の共有について思うこと

学校の先生は、それぞれ教材について勉強し、それぞれ授業を作ります。

学年で進度を合わせたり、テストが共通の場合は内容の擦り合わせをしたりするときはありますが、
僕の知る限り、少なくとも高校では、
教材研究はソロプレーです。

僕は、常々思うのです。

共有したらいいのに、と。

これ、一見簡単なことに見えますが、
現実はものすごく難しいのです。

僕が共有したいと思うのは、

①各教材に対する考

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学校の怪談〜管理職候補から聞いた怖い話〜

学校の怪談〜管理職候補から聞いた怖い話〜

ある冬、県の人と一緒に仕事をしたときの話です。

県から派遣されてきたその男性の先生は、年齢を尋ねたわけではありませんが、まだ30代に見えました。
当時20代半ばだった僕の目には、ちょっと上の頼れるお兄さんという風に映りました。

その日、ある行事のために、学校にはそういった方が数人来ていて、警備や案内の仕事を一緒にしていました。

僕は外の担当で、その若い先生と校門のあたりで2人して震えながら割

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定時で帰れない先生の実態

定時で帰れない先生の実態

悲しいことに、教員がブラックだということは今更言う必要もないほど知れ渡っています。
過酷な長時間労働で、心身を病んでしまう人も少なくありません。
小・中学校がよく注目されますが、高校だってそれなりにひどいものです。
今回は、長時間労働について、定時で帰れない(もしくは帰らない)先生の実態を、僕の経験に照らして考察してみました。

定時で帰れない先生①忙しすぎる

マジで忙しい人は各学校に必ずいます

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同僚が亡くなった話

同僚が亡くなった話

学校では、朝の職員会議でたまに伝えられるものがあります。

それは、訃報。

どこかで先生が亡くなると、それが仲間に伝えられるのです。

とはいえ、そういった話は大体が高齢の方の話。
僕はまだ若手(気持ちだけは)、実際には中堅(むり)と呼ばれる年齢なので、あまり知り合いも多くないし、ほとんど他人事です。

ところが一度だけ、衝撃で言葉を失ったことがありました。

その方は、50代。
管理職試験も通

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「教員の給料は低い方がいい」という闇理論

「教員の給料は低い方がいい」という闇理論

教員は、それなりに給料をもらっています。
自治体や公立私立によって多少異なりますが、少なくとも、ひとりで生活する分には困らないだけの収入は得られます。
30代でだいたい年収600万円くらい。
(※ネットで「教員 平均年収」で検索するといろいろ出てきます。)

しかし、いくら給料をもらおうが、それが割に合っているかどうかはまた別の問題。
僕の知り合いで2,000万円近くもらっている某コンサル企業のマ

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学校に潜む特級呪霊

学校に潜む特級呪霊

どの学校にも必ずいる呪霊。
それは。

プライドです。

手強すぎます。
なぜ学校の先生ってあんなに頑なな人が多いの。

絶対に自分の採点ミスを認めない。
効率のいいやり方も断固として取り入れない、慣れたやり方至上主義。
「教えて」と「ごめんね」が言えない。
生徒には授業を押しつけていくのに同僚には誰にも見せない。
意見は聞いても変わるつもりがない。

誰も彼も、自分で培ったノウハウで固めた城に住

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保護者からの電話で立ちすくんだ朝のこと

保護者からの電話で立ちすくんだ朝のこと

2年生の担任をしていたときの話です。
ある朝、ホームルームで無断欠席の生徒がいました。その生徒は、それまで皆勤で、成績優秀な生徒だったので、余計に不審に思いました。家庭に連絡しようと考えていたところ、まさにその生徒の父親から学校に連絡が入りました。

ひとまず連絡があってよかったと思い、事務から内線を受け取り、朗らかに挨拶をしました。
挨拶を返す、相手の声が寒そうに震えていました。

ーーいや、寒

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学校の先生と友達になってわかったこと

学校の先生と友達になってわかったこと

自分が生徒側にいたとき、先生というのは不思議な存在でした。
表現が難しいのですが、彼らは決して自分と同じ「人間」ではなく、あくまで「先生」という別の生き物でした。

「先生」は学校という世界の住人で、こちらの都合で利用できる、いわばゲームのNPCみたいな存在。
何か聞いたら答えてくれるし、頼めばやってくれる。
いつもそこにいて、杓子定規のような授業を繰り返す。

レストランやホテルのスタッフに近い

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読書量の謎

教員は、それなりによく本を読む生き物だと思います。もちろん、全然本を読まない先生もいます。それでも教員をやるには特に問題はありません。

本を読むかどうか、ひいては学び続ける姿勢があるかどうかは、もう人それぞれなのでなんとも言えませんが、
ただ、これが教科とはあまり関係ないところが少し面白いです。

体育の先生で、いつも本を読んでいる先生もいます。
国語の先生で、漫画ばかり読んでいる先生もいます。

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