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花の都に蠢く陰謀と、残された謎…ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト”フルート、オーボエ、ファゴット、ホルンのための協奏交響曲 変ホ長調K.297b(K.Anh.C14.01)”
メンタルがあれしたときは悠久の時の流れに身を任せようのコーナー。今回は、W.A.モーツァルト(1756-91)23歳の頃の作品と言われる、管楽器の名手を四人も立てたゴージャスな作品です。主役を張れるソリストを複数立ててオールスターしようぜ!という「協奏交響曲(シンフォニア・コンツェルタント)」形式は、当時のパリで大いに流行っていたそうで、その流行に乗って書かれた作品と言えます。今でいうところのヒ
もっとみる怪獣とは信仰である...ベアー・マクリアリー"ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ"
周囲(というかSNS)に映画を語る人が増えまして、そして、それはまず間違いなくこちらのツボにもはまって来るので、軽率に影響されて見に行くことが増えてきました。今回は周囲がゴジラ音頭を踊る人間ばっかりになってしまったので自分も踊って来たという話です。
以前「シン・ゴジラ」でもおしっこちびっちゃったのですが、やはり、ゴジラとは、大きく、恐ろしく、人間の小さな思惑を吹き飛ばしてしまう。啓示めいた何かと
逆に誰が書いたんだよという心地よいオーボエの歌声…フランツ・ヨーゼフ・ハイドンの作ではないと言われる”伝ハイドンのオーボエ協奏曲”
そろそろ梅雨とか言われてるけどまだ涼しいし春だと言い張っていきたい。今回も春めいた温かい曲から。
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)は宮廷音楽家として人生の大半を過ごし、106の交響曲と68の弦楽四重奏曲によって交響曲と弦楽四重奏曲を音楽の一大ジャンルにのし上げた作曲家です。モーツァルトとは親子ほどの年の差がありながらも親友と呼びあう仲であり、そのモーツァルトへの弟子入りをベート
私のためにリンゴの枝が低く垂れている…レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ ”歌曲「リンデの草原に」”
物憂い雨なのでしっとりとした歌曲。例によって(笑)ヴォーンウィリアムズの、ドーセットという地方の民謡から採られた歌曲です。1901年と初期の作品で民謡採集時代ですかね、シンプルな旋律とピアノ伴奏のみとなっていますが、逆にこれだけ素朴だからこそ歌詞がしみてくるところもあります。
詩はウィリアム・バーンズによるもので、ドーセットの方言(ドイツ語っぽい感じなんでしょうか)で書かれていますが、この曲はR