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#インテリア
隣の芝生は青い、とは限らない
「例えばだよ、東京に二十年住んでいて、一度も外に出たことがない人がこの景観を眺めたらどう感じるんだろうね」
橋を渡っていた時、スウェーデン人男性の声が明瞭に響いて来た。中高年の二人組の一人の声であった。
私は一瞬歩きを止めた。通常、赤の他人の会話には注意を払わないが、やはり自国に関する名称は聴覚を過敏にする。
日本人である私の姿が彼らの視界に入り込んだのか、おそらく違う。
この場所
心の中で描いていた童話の里を訪れてみると
その里のことは以前から時おり耳に挟んでいた。
「長くつ下のピッピ」の著者、アストリッド・リンドグレン女史の「やかまし村の子供たち」などを読んだあと、この里のイメージが自分の中で勝手に先行してしまったのかもしれない。
この里には、小さな平坦な村に小さな古い木造の家が点在しており、その中の数軒が飴屋さんになっている。そのようなイメージであった。
こちらでは先週末が「キリストの昇天日」に因
ある商人の選択 森の奥の晩餐館
「是非、案内したいところがあるの。きっと趣向に合うと思う」、と陽子さんは言う。
彼女は運動靴で深緑の森の中をグングンと歩いて行き、私はハイヒールで彼女の後ろを追った。
季節は夏の真っ盛り、足元は砂利真っ盛り。
途中、美しい庭園カフェを通り過ぎた。咲き乱れる花の中でシャンパン・グラスを傾けている人々のシルエットが眩しかった。
陽子さんは赤い煉瓦の建物の前で立ち止まった。
ストッ
海岸通り 注文の少ない料理店
どの賑やかな町にでも、どんな商売を始めても繁盛しない地所というものがある。
私の住む地区にもそれが一か所ある。
海岸通りの美しいこの地区に引っ越して来てから三年が経った。
何かしらのお祝いをしようと、友人を誘って韓国焼肉、飲茶食べ放題レストラン(添付写真)にて、飲茶ならず無茶食いをすることに決めた。
最近ではレストランにて食事をする頻度は多くはないが、節目節目ごとに何かしらの記憶