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2020年8月の記事一覧
ある日、空から降ってきて
ファフロツキーズ(fafrotskies)という現象を知っているだろうか。
オーパーツ(OOPARTS)の命名者である超常現象研究家アイヴァン・サンダーソンが「falls from the skies」(空からの落下物)を略して作った造語である。
簡単にいうと「空から有り得ないものが降ってくる」という現象なのだが、
意外とこれが良くある話で、古今東西事例に事欠かかない。
何故か水棲生物の類い
青い空まで飛んでいけ
あの日見上げた夏の空は、本当に広くて、とても遠かったのを覚えている。
だけどその頃は、なぜかそこにも簡単に手が届く気がしていたんだ。
「準備はいい?……それじゃ、3、2、1、発射!」
彼女の合図とともに僕がスイッチを押し込むと、ペットボトルのロケットは勢いよく水を噴出しながら空高く宙を舞っていった。
キラキラと日差しに煌く涼し気な軌道を描き、どこまでも広がる青い空に果敢に挑んでいく。
河川敷
口は目よりも物を言う
人々が定常的にマスクを身に着けるようになってずいぶん経つ。
最初の頃こそ皆一様に無地のマスクを身に着けていたが、人は飽きるもの。
だんだんと柄物のマスクを着ける人が増えていった。やはり最初はファッションに敏感な女性たちが率先して柄物のマスクを身に着ける傾向にあった。
人と違うもので個性を表現しようとするのは自然の流れ。それはだんだんと先鋭化していき、あるところでこれに着目した企業があった。
理不尽にもほどがある
「クラリネットの歌は理不尽だと思うの」
「は?」
また変な事を言い出したぞ、と思いながらも私はマリコの方を見る。
モデルをやっているマリコはソファに腰かけてゆったりとしたショートパンツの裾から長い足を投げ出しながら憤慨したようにつぶやいている。
なんとなくつけっぱなしにしていたテレビからは「みんなのうた」が流れていた。ライターの私は現在パソコンに向かって絶賛仕事中なのだけど、よくBGMとして