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火花のベストマガジンです。
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記事一覧

答えよりも問いを

答えよりも問いを

凶悪な殺人事件の犯人の生い立ちや家庭環境の詳細がテレビで報道されている。父親からの虐待、母親が他界。屈折したパーソナリティが形成された要因が推測されている。環境によって形成されてしまったものに、犯人そのものを否定するのか、環境を否定するのかそれは難しい。もしその環境が彼のパーソナリティを形成する大きな要因なのであれば、彼と被害者を救う術は、この社会を変えるという、壮大なプロセスが必要なのだろうか。

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私のおすすめラジオ番組5選

私のおすすめラジオ番組5選

私は気付けば、ラジオっ子となっていた。しっかり聴き始めたのは社会人になってからだった。つまり多感な青春時代というより、現実憂い寂しがり期からのお友達だ。ラジオはパーソナリティの居場所であり、リスナーの居場所になる。互いが引き合うこの空間はなににも言い換えることのできない特別な空間になる。私にとってのそんな空間を紹介したい。

1.霜降り明星のオールナイトニッポン

毎週金曜日25時〜27時。ニッポ

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夏の終わり

夏の終わり

女の子と一緒に寝て、ぐっすりと快眠できたことなど一度もなかった。眠りが浅いと寝返りをたくさん打つ習性があり、そっぽを向こうもんなら、「どうしてそっち向いて寝るの?」などと思われるのではないかと思って、寝返りを打つのを躊躇してしまう。そっぽを向いたら向いたで、せっかく2人で寝てるので、触れていたい願望が募り、しがみつくように寝ると、それはそれで触れているという感覚センサーで眠りを浅くさせる。どっちに

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書くことと語ること

書くことと語ること

well being 良い状態でいること。

生きていれば、常にいい状態でいることは難しい。だから人間は状態を良くしようと行動に出る。それが習慣であるならば、それは難しいことではないが、たいていのことは少し面倒で継続することが容易ではない。全くもってこの世界は上手くできている。

僕にとってnoteに書くことと、stand.fmで語ることの2つが精神の状態をゼロ以上に保つことに役立っている。

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俳句

ぽっぽ焼き
母に土産
祭りあと

急に思い出した光景。小学生の頃、同級生を遊びに誘うのが苦手だった。何故なら誘われることが少なかったからだ。
でもお祭りには行きたくて、頑張って友達を誘ったことがある。結果的には同級生は他にも誘われてたのか、大人数で行くことになったが、それでも誰かと祭りに行けるのが嬉しかった。
母は安心して、お土産にぽっぽ焼きを買って来てと言った。(ぽっぽ焼きは新潟名物で縁日でよく

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月を見ながら告白をしました。

星座の知識がないままに、僕たちはそれらしい三角形を見つけて、「あっ夏の大三角だ!」と言った。綺麗な満月はちょうど公園に植えられた木々によって遮られていて、そこから月明かりが漏れている。それを僕らは「月が綺麗だ」ということにした。夏にやりたいことリストをつくり、「公園でビール」を実行する。彼女は350mlの缶ビールに僕はグレープフルーツサワーを片手にベンチに座る。
聞きたい曲があると言って、僕は銀杏

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猫カフェのペルシャ猫と佐柳島の野良猫

猫カフェのペルシャ猫と佐柳島の野良猫

穏やかな瀬戸内海の波の音。高い建物なんてどこにもなくて青くて高い空。刹那の命を燃やす夏の声。クマゼミとツクツクボウシがセッションしている。目の前には黒ブチの猫が寝転んでいて、尻尾が揺れている。それはまるで催眠術の5円玉みたいで、僕を夢心地へと誘う。

何かに疲れ果てていた。

仕事?人間関係?恋?人生?過去?未来?

きっと全部だったのだと思う。覚悟のないまま社内の選抜試験に立候補して、覚悟がない

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Apple Musicのプレイリストをカセットテープに録音してみたら楽しくなった

Apple Musicのプレイリストをカセットテープに録音してみたら楽しくなった

先日、好きなバンドのライブに行って物販で販売されたベスト盤のカセットテープを買った。

令和にカセットテープを売る?と思ったが、幸いにも私はラジカセを持っていたので購入した。そして手にした瞬間に思った。カセットテープめちゃくちゃかわいい。

私は部屋にスパイダーマンやmarvel関連のポスター、ストレンジャーシングスのポスターをたくさん貼り付けている。部屋に映えるようにインテリア、そしてスピーカー

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ストレンジャー・シングスの魅力を言語化したい

ストレンジャー・シングスの魅力を言語化したい

正義とはいったい何なのだろうか。この問いは僕の永遠のテーマであるのは今も昔も変わらない。でも、このストレンジャーシングスという作品に出会って、正義という難しい議題よりも、友達や家族、恋人といった大切な人たちのために自分を犠牲にできることこそが、身近な正義であり、愛なのだとそう思うことができた。そんな大切なことを気付かさせてくれたこのストレンジャーシングスという作品の魅力を是非とも言語化したい。

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CRYAMYあまりに衝撃的で伝説的な夜

CRYAMYあまりに衝撃的で伝説的な夜

渋谷の街の音が小さく聞こえる。轟音を浴びた耳がまだ余韻を残したいかのように他の音を拒否してるみたいで、それがとても心地よかった。

CRYAMYというバンドを知ったのはいつからだっただろうか。たまたまYouTubeで彼らを見つけて直ぐに耳が恋をした。CDからスマホへ落とし込むのが苦手だった僕は、彼らの音楽を聴く術はWi-Fiの繋がったところでのYouTubeしかなかった。月面旅行や世界という曲は、

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霜降り明星せいやのトークライブはロックンロールみたいだった

2023年は色んな生もの、いわばライブに行くんだと決意してから、毎月のように音楽ライブ、舞台演劇に行っている。ライブはまさに熱を肌に感じる伝導速度が速くて、そこから色んなことを感じとることができたし、感じぜざるを得なかった。

そして今日、今年初のお笑いライブとして、霜降り明星せいやの単独ライブ、「せいやがトークマスターになるためのライブvol.18」に初参戦した。

霜降り明星は2018年のM1

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好きな写真四天王

好きな写真四天王

今まで生きてきた中で、好きな写真を四つに絞ったら、自分のことが分かる気がしたので。

生きてる世界はどこにありますか

「API呼び出しの回数制限を超えました」

Twitterのタイムラインにそんな文字が現れて、人のツイートはおろか、自分のツイートすら見れない状況となった。

すぐに国中がパニックとなり、誰も見てない中で、皆今の嘆きを呟いていた。

意外にもTwitterのない世界は気が楽になれた。正確に言うと、みんなも今目の前の世界と向き合っているなら、僕も目の前の世界と目いっぱい向き合おうと思えたのだ。

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行ってくるね。ありがとう。

「ここ安いから、次からもここにしましょうよ!」

「言ったね!あんた次もここでやるから大阪に異動なっても来なさいね!!」

冷たい生ビールが喉を通って、初夏の暑苦しさを吹き飛ばす。

軽い気持ちで、挙手制の社内試験を受けた。スキルアップがしたかったからだ。受かったら大阪で働くことになるかもしれないという不安よりも、何かに挑まないことの方が不安だったのかもしれない。
でも試験を通して、最後の面接が近

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