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白いシャツの店レタルのデザインと経営の話

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白いシャツの店レタルのデザインや経営についての考え方をまとめたマガジンです。
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#エッセイ

レタル展示会記録1:汐月陽子さんを召喚する。その理由とは?

レタル展示会記録1:汐月陽子さんを召喚する。その理由とは?

展示会の準備を目下している。

今回は進行具合をあんまりTwitterにあげてないんだけど、私が怠惰なこともあるが…一応それなりに意図している。

前まではTwitterで情報垂れ流し、脳内垂れ流し状態だったけど、今はもう、それを少しクローズする段階なのではないかと思ったし、情報のクオリティを少し上げ、少し出し惜しみしようと思ったのだった。

展示会を始めたときの頃は、もうそれは必死で、準備に追わ

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レタルの展示会を5月23日から26日の4日間、西荻窪ギャラリーステラで開催します!

レタルの展示会を5月23日から26日の4日間、西荻窪ギャラリーステラで開催します!

お待たせしました!!!

レタルの展示会のお知らせです!!!

『2019年白いシャツの店レタル展示会 (仮)ネオクラシック』会期:5月23日(木)〜26日(日)
会場:西荻窪ギャラリーステラ
〒167-0042 東京都杉並区西荻北3-13-11-1F
時間:5月23日 16時〜20時
24日・25日 11時〜20時
26日 11時〜18時30分

今回の展示会は(仮)ネオクラシックをテーマにした

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「半・分解展」に行ってきた/展示におけるエモさの重要性

「半・分解展」に行ってきた/展示におけるエモさの重要性

長谷川彰良さん主催の「半・分解展」に行って来ました。

「半・分解展」は古い洋服を半分解体して、パターンを研究している展示です。

パターンを分析し、そのパターンのサイズ展開をしたレプリカを着ることが出来るという、パタンナーとしては興味深い展示でした。

古い洋服は展覧会で見ることはありますが、分解したものを見るというのは初めてです。

分解して展示出来るのは、長谷川さんが自費で購入しているからで

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売れたいという目標は一旦忘れよう。

売れたいという目標は一旦忘れよう。

今日はチームレタルで打ち合わせました。

私の確定申告のことやら、展示会のことやら。

打ち合わせしたら、めちゃくちゃスムーズに展示会の日程や場所が決まりました。

本決定したらお知らせ致しますので、何卒、何卒。

今日はVOGUE GIRLのしいたけ占いを見たら、「蟹座は勢いに乗ると周りなんてお構いなしだけど、そこはちょっと立ち止まって、まわりとコンセンサスを取り、地味な案件とかに目を向けてやり

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Twitter上で55人の人に着て欲しい服を投げつけてみた1

Twitter上で55人の人に着て欲しい服を投げつけてみた1

狸くんというフォロワーさんが、#いいねした人に着て欲しい服を投げつける というハッシュタグを作っていました。

面白そうなので私もやってみたところ、あれよあれよといいねがついて、しばらく忙しかったです(笑)。

すぐに20くらいいいねがついて、一瞬ひぇ〜〜!って思ったんですが、せっかくならデータ収集もかねて50名くらいやりたいなとせっせと呼びかけて、今のところ55名服を選びました。

いやー、面白

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他人の「美しくなりたい」という切実さを笑うな。

他人の「美しくなりたい」という切実さを笑うな。

ドルチェ&ガッバーナでの中国での炎上が大問題になっています。

一晩で中国市場を全て失ってしまったドルガバ炎上事件の衝撃(徳力基彦)
https://news.yahoo.co.jp/byline/tokurikimotohiko/20181123-00105139/

箸でピザやパスタを食べるCMが中国文化を侮辱しているということで批判を受けましたが、その後創業者のステファノが個人宛のInsta

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詩を書くように、音楽を作るように、白いシャツを作る。

詩を書くように、音楽を作るように、白いシャツを作る。

今作ってるシャツの名前は『私は海を抱きしめていたい』。

これは私が好きな坂口安吾の小説のタイトルだ。

レタルのシャツには一枚一枚名前がある。

一番初めに作ったシャツは『はじめましてのシャツ』。

セーラーなのに大人っぽい、を目指した『ちょっと大人っぽいセーラーシャツ』。

メンズのフォーマルシャツの形をそのままレディスに落とし込んだ『オトコマエなシャツ』。

ビッグシルエットの『ガリバーのシ

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軽やかな炎/雨宮まみさんの思い出

軽やかな炎/雨宮まみさんの思い出

ある人は雨宮まみさんのことを「東京が歩いてくる」と言った。

軽やかな炎のような、水の中をスイスイと泳ぐ金魚のような、雨宮まみさんの第一印象はそんな人だった。

少年アヤさんの『焦心日記』のトークショーで見た雨宮まみさんは、真っ赤なワンピースを着ていて、嬉しそうにアヤさんの本を持っていた。

サインなんていつでももらえるはずなのに、少女のような気恥ずかしさと、悪戯っ子のようなユーモアと、だけどそれ

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レタルの経営について

レタルの経営について

私のブランド「白いシャツの店レタル」はまだたいして売れてないんだけど、一丁前にコンサルタントみたいな人がいる。

まぁ、そんな人がいてなんで売れないのか?という話だけど、それは今私がレタルを動かす余裕がないからだ(笑)。

うちはなぜか、この人手不足の時代に人材が集まってしまうブランドで、それはすごくいいことだろうと私自身は考えている。

お客様も大事だけど、働く人間がいなければ会社(うちはまだ会

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シリアスさについて。

シリアスさについて。

作家の友人のありさんに以前「レタルってシリアスだよね」と言われたことがあった。

私のブランド白いシャツの店レタルは、白いシャツばかり作っているけど、ブランドイメージは少しわかりにくいと言われていた。

自分でもあんまり当てはまる言葉が見当たらなくて、ノスタルジックなイメージとか、イノセントとか言っていたけど、なんか違うな、とどこかで思っていた。

そもそも言葉で説明できるものなら、言葉で表現すれ

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レタルの新作を制作中/デザインという暴力について考える

レタルの新作を制作中/デザインという暴力について考える

レタルの新作にやっと取り掛かってます。

予定の一か月遅れ…まぁでもやり始めたら、わりと早いと思うので…。

今回は、私だけではなく、チームレタルに加えて、今色々仕事を見て頂いている方にアドバイスを頂きながら、展示会の企画をしています。

私自身、ここ最近いろいろ活動するなかで、レタルというブランドに対して考えが変わったというか、固まったところがあります。

一時はもうレタルは続けられないかなと思

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ココシュカとアルマ/人形を作りたい

ココシュカとアルマ/人形を作りたい

私はオスカー・ココシュカという画家が好きだ。

ココシュカは、ドイツ表現主義の代表的な画家であり、グスタフ・クリムトに見出されたウィーンの画家である。

私が好きなのは絵よりも彼のエピソードである。

彼はアルマという恋人が忘れられなかった。

アルマとココシュカ自身を描いた『風の花嫁』は彼の代表作だ。

アルマは音楽家マーラーの未亡人であり、バウハウスを設立したグロピウスとも結婚し、そののちに作

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服は機械で作られていると思われている。

服は機械で作られていると思われている。

一昨日、学生時代の恩師、横田先生と、先生の学生さんと食事をした。

私は先生の服装史の授業が大好きで、年度末の授業が終わってから、先生に手紙を渡したことがある。

それから先生と仲良くなり、卒業して考えてみたらもう10年以上経つことに今驚いているけど(笑)、いつも「最近はどう?」とメールをくださる、正に恩師である。

一昨日は、「急だけど今日の夜空いてる?」という連絡があった。

行ってみると、そ

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