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グッドルーザーを作る、生み出す、認める社会でないと、妥協も融和も調和もない。それには安定が必要で、絶対に〜は許さないと言う妄念、執着が強いとグッドルーザーは生まれ得ない。
書評 質屋探偵ヘイガー・スタンリーの事件簿
「ホームズのライバル」たち19世紀末から20世紀初頭にかけて、推理小説が大流行した。嚆矢は1841年、エドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」である。推理小説の頂点と言われる「シャーロックホームズ」が発表されたのは1887年。怪盗「アルセーヌ・ルパン」は1905年。エルキュール・ポアロを生み出したアガサ・クリスティーのデビューは1926年。まさに推理小説の黄金期である。
そんな黄金期の小説家の
書評 書斎のポ・ト・フ
知的世界を大きな声で案内する紹介している本を読みたくなるという本はあっても、「本について語っている文章自体が面白い」という意味での読める書評というのは数少ない。
さらに加えて、あれは良いこれはイカンと意見を言うが、教養があって尚且つ笑いがあって明るい意見というのはもっと少ない。そんな少ない意見を、3人全員が揃って出し合っている稀有な一冊が、この「書斎のポトフ」である。
開高健の全集にも書斎のポ
書評 文化の逆転 ―幕末・明治期の西洋人が見た日本(絵画篇)
知的興奮の発露の著作
「暇は無味無臭の劇薬」というサイトをご存じだろうか。海外の掲示板とかで話題になっていることを翻訳し、まとめているブログサイトである。
記事内容は様々で、アニメなどのサブカルチャーから、「借用語だと知って驚いた自言語で使われている言葉」とか「外国語を話す時に文化の違いで困ってしまうこと」など、ネタとして面白いと作者が思ったことを幅広く紹介し、まとめている。一つ一つ面白い内容な
書評 俺は書きたいことを書くー黒人意識運動の思想
半世紀前の、南アフリカで光り輝いた野火言うまでもなく、昨今アメリカは黒人差別に抗議するデモが起こっている。平和に行っているデモもあれば、暴動を起こして白人、黄色人、黒人関係なく略奪をしている連中もいる。人種差別は当然いけない事だが、それは略奪を許す理由にはならない。
さて、黒人差別について語られたり問題になったのはアメリカだけではないし、今だけでもない。「アパルトヘイト」とは誰でも一度は聞いたこ