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2023年1月の記事一覧
まんがタイムきららの「写植」を読む――吹き出しにみる漫画書体の使い分け
ご無沙汰しています。前記事から 3 年ぶりに note を更新しました。本稿では、芳文社の発行する「まんがタイムきらら」やその姉妹誌に掲載された作品の写植(吹き出し)に注目し、使用されている書体や、その書体が読者に与える印象に関して考察を行います。
「ぼっち・ざ・ろっく!」観てますか??アニメを観てから完全に難民になってしまったので、原作を無限に読んでいます。アニメよりもテンポが早く、4 コマの
『長距離漫画家の孤独』製作よもやま話
文=樽本周馬(国書刊行会編集部)
2023年1月22日(日)読売新聞朝刊の書評欄にて辛島デイヴィッドさんによるエイドリアン・トミネ/長澤あかね訳『長距離漫画家の孤独 通常版』の書評が掲載されました。去年4月に刊行された本の書評が今出るのも異例で、大変嬉しいことです。この機会に小社Twitterでポソポソとつぶやいていた本書の製作にまつわる裏話をまとめておきたいと思います。
まずは本書『長距
#週刊マンガ専科 投稿作から学ぶキャラクターの感情表現
コルクラボマンガ専科、というマンガの講座生によるTwitterでの週刊漫画連載が2023/1/16から始まっています。キャラクターの感情を豊かに表現するにはどうしたらいいのか。みじんこも他の方の作品を丁寧に読み込んで学んでいきたいと思います!
2023/1/20現在、Twitterで「#週刊マンガ専科」を検索し、「最新」タブの上位に出てきたもの5作品の、どのあたりに感情表現が表れているかを、勉強
それでいいのか「マタギガンナー」(作 藤本正ニ 画 Juan Albarran)
久々に個別の作品でnote書くのに、今回はあんまポジティブな内容じゃないんだよなぁー申し訳ないけど。
本題に入る前に、大前提として俺は好きじゃなったりつまんねーなって漫画には言及はしないようにしてんの。俺がそう思ったって他の人がどう思うかなんて分かったもんじゃねーし、特にここ10年くらいは俺が歳食って来たからかあんまノレない漫画も多くなってきてる。でもだからってつまらんワケじゃないだろうし、好き
『舞妓さんちのまかないさん』が是枝監督で実写化
人間は変わる、変わらない日常の料理の力とは2015年の夏に母親が亡くなったのですが、その日になにを食べていたのか、その翌日なにを食べていたのか全く憶えていません。葬儀とか遺産の相続とか、保険の手続きとか、いろいろな非日常のなかで、我を忘れていました。なにかに没頭することで母親がいなくなったことの喪失感を忘れようとしていました。
そうやって母親がなくなってから記憶がほとんど欠落しているなかで、初七