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就活の困った子ちゃん

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人事として採用活動に長年関わっていると、そりゃいろいろな方にお会いします。困った子ちゃんは、何も就活生に限ったわけではないのですが、そんな話をアドバイス的に書いています、
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面接の自己アピールでは、研究内容を素人にわかりやすく伝えようなんて思わなくていい。

面接の自己アピールでは、研究内容を素人にわかりやすく伝えようなんて思わなくていい。

なんか、遠慮してわかりやすく伝えようとして、結局、研究内容を使った自己アピールになっていない人が結構いたりします。こちらが面白いかも?って思って、詳細を深掘りしてあげようとして、始めて「ああ、そこまでユニークに考えて深掘りした研究をしているんだ」って思うときもあります。

皆さん、自分の研究や好きなこと、熱心にやってきたことを話す時に「面接官は素人なんだから、難しく話してはいけない。マニアックでは

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「マーケティングに興味がある」という方の多くは、マーケのことじゃなくてプロモーションのことを話している。

「マーケティングに興味がある」という方の多くは、マーケのことじゃなくてプロモーションのことを話している。

採用の面接をしていると「あるきっかけでマーケティングに興味を持ちました。是非マーケティングの仕事をしたいと思い応募しました」という方によく会います。

ただ、話を聞いてみると、「SNSでユニークな投稿をしたらフォロワーの数が増えました」あるいは「SNSで話題になった商品の売上がどんどん上がっているのを見てその影響力は凄いなと思いました。それでマーケティングに興味を持ちました」といったことを話してい

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「企業の課題解決をしたい」  でも、それをどうやるのか?を考えたことはありますか。

「企業の課題解決をしたい」  でも、それをどうやるのか?を考えたことはありますか。

実際に当社の採用面接を受けに来る方の中にも「企業の課題解決をしたいです」「マーケティングの力で企業の課題解決をしたいと考えています」「マーケティングには、企業の課題解決の力があると思います」と話される方がたくさんいらっしゃいます。

また、マーケティングに興味を持った理由を「マーケティングのやり方一つで売上や人気が大きく変わってくる」とか「マーケティングを通じた企業の課題解決にかかわりたいと考えて

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面接での逆質問例-3:「1日はどんな流れですか?」

面接での逆質問例-3:「1日はどんな流れですか?」

「1日の流れを教えてください」という質問は、面接をしているとよく聞かれる質問の一つではあります。

きちんと答えたいと常に思っているのですが、実はコンサルタントの仕事なので毎日同じ流れで仕事をすることは無く、どうやってお答えすれば良いのかに困るというのが本音です。

例えば、BPO(Business Process Outsourcing)を受託しているケースや店舗、工場だとほぼ一日の流れや手順は

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広告が「情報を欲している人に、欲している情報を的確に伝える」「情報を提供することで消費者の選択肢を増やす」という勘違い。

広告が「情報を欲している人に、欲している情報を的確に伝える」「情報を提供することで消費者の選択肢を増やす」という勘違い。

あくまで、広告会社、マーケティング会社のリアルな役割としての勘違いという話です。

特に就活中の大学生の方にどうして広告会社やマーケティング会社を志望したのですか?と聞くと、

といった話をしていただくことがあります。

一見、広告を、世の中の情報を整理し消費者のより良い消費生活のためになる事業として捉えて、そのような社会的な意義を持った仕事をしていきたいと考えているようです。

ところが、これら

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面接に遅刻したのに逆ギレしてきた人

面接に遅刻したのに逆ギレしてきた人

いやぁ、ほんとにいたんですよ、先日。笑い話みたいなものですが。

一次面接(当社では一次はオンラインで行っています)で、10分とか15分経ってもログインされなかった方がいらっしゃいました。連絡もありません。
長年、面接をしていると時々いらっしゃいます。

それで、無断欠席→辞退扱いとして「残念ながらログインされなかったので、辞退扱いとさせていただきます」とメールをしたところ、その後「遅刻したのはこ

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インターンや副業で得たWebライティングの経験やSEOの知識は、マーケティング業務には役に立たない?

インターンや副業で得たWebライティングの経験やSEOの知識は、マーケティング業務には役に立たない?

採用の面接をしていると時折「インターン時代には(あるいは、副業として)、Webライティングを行っていました」「SEOの要件通りにコンテンツを作成してSEO知識を学んできました」「それらを通じてマーケティングに興味があったので、きっとその時の経験が生きると思って応募しました」と話していただく方がいらっしゃいます。

似たような話に「SNSのアカウントを担当してまして、フォロワー数を半年でこれだけ増や

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質問に対しては具体的に的確に応えてくれないとポイントを外した人になっちゃうよ。

質問に対しては具体的に的確に応えてくれないとポイントを外した人になっちゃうよ。

先日面接をした方。

何を聞いても曖昧にしか答えてくれず、実際に何をしたのかを答えてくれない。「あなたはどう行動したのか?何をしたのか?」を聞くために、何度も質問をしなくてはいけない状態だった。

こんな感じ。

私「先ほど話していただいた、スポンサーを2社獲得したエピソードですが、どのように獲得したのかについて教えていただけますか?」

候補者「はい。まず、リストを作成しまして、そのリストを元に

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「デジタルマーケティング」=「SNSを使って集客すること」じゃないよ。

「デジタルマーケティング」=「SNSを使って集客すること」じゃないよ。

わかっている人だと「そりゃそうだよ」って思ってくれるのですが、20代前半の人たちと面接をしていると「デジタルマーケティングはSNSを使ってインフルエンサーから情報を広げる仕事」って考えちゃう人たちに割と多く出会います。

今時の20代前半の方だとインターネット広告やプロモーション活動に最初に触れるのがインスタグラムやラインなどのSNS上なんですね。だから「SNSで行われていること」=「マーケティン

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一次面接と二次面接の違い。

一次面接と二次面接の違い。

採用面接で、一次面接と二次面接を同じ準備レベルで受けてしまう人がいます。どういうことかというと、一次面接を通過したあと二次面接までの間に、追加でその企業のことや業界のことを調べてみるとかをなにもしないのです。実は、一次面接通過後の二次面接は、絶対に一次面接と同じ状況(自分自身の意識、相手の会社や業界にたいする理解、受け答え内容等)で受けてはいけません。

せっかく一次面接を通過したのにもの凄くもっ

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「広告で人の心を動かしたい」人へ

「広告で人の心を動かしたい」人へ

広告業界に興味を持ったきっかけや、志望動機を話してもらうと「広告で人の心を動かしたいんです」と話をしてくれる人によく出会います。

広告主が広告を出稿する理由は数多くありますが、その中に「(消費者に)商品に興味を持ってもらう」「(消費者に)「(消費者に)競合他社の商品を選択するのではなく、自社の商品を手に取ってもらう」「次も、自社の商品を買ってもらう」といった狙いがあります。例えば、あるCMを見て

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「1分くらいで、自己紹介をしていただけますか?」

「1分くらいで、自己紹介をしていただけますか?」

面接が始まると、まず一番最初に聞かれそうなあるあるな質問ですよね。私も、最初に「まずは、30秒くらいで構わないので、簡単な自己紹介をしていただけますか?」と話しかけることからスタートをすることが多いです。多くの人は、それなりに準備をしたり練習しているので、この部分では割とスラスラと答えてくれます。大体、みなさんが話をしてくれるのはこんな感じ。

面接官としては「氏名の確認、連絡先、履歴の確認」など

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弊社が第一志望ですか?内定はどこからかもらっていますか?と聞かれたら。

弊社が第一志望ですか?内定はどこからかもらっていますか?と聞かれたら。

私は絶対にこんなこと聞かないのですが、大学生の皆さんから就活での不安や悩みを聞くと、「面接で”うちが第一志望ですか?”と聞かれたらなんと答えれば良いのでしょうか?」と相談されることがあります。あるいは「内定は、既にどこかからもらっていますか?」というのも、どう答えて良いのか判断に困る代表的な質問の一つですね。

私の個人的な意見なのですが、これは面接官が時々やってしまうとっても野暮な質問なんだと思

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面接の前にはきちんと下準備

面接の前にはきちんと下準備

noteを始めるにあたって、何を書いていこうかなと考えてみた。いきなり本業のマーケティングや広告、ブランドやイノベーションのことを書きはじめても、きっと自分で色々と調べはじめてしまい、その結果、手が止まると思うので、ちょっと本業とズレたところから気軽に書いてみることにします。

実は、広告業界で働く中で、新卒・中途を問わず数多くの採用面接に携わってきました。人事の仕事をしていた時には、週に20名以

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